先日5日の夜に「ばら星雲」のあと撮影したもう一つのタイトルはおおぐま座の[M81 & M82 クローズアップ」です。夜半過ぎにR200SS+Canon1.4X(合成f=1,120mm)と、やや拡大して撮影しています。あたらしく購入したバーダー MPCC MarkIIIコマコレクタと、Canonのエクステンダとの相性も検証のポイントでした。下弦の月が高くなるまでネバッて、結局10分×19枚撮影できたのですが(後半、月明かりの影響が)拡大してみたら・・・・ほとんどの画像が流れてしまっています。この原因ははっきりしていて、途中でスチール三脚に足がコツンと当たってしまったのです。カメラモニタでは気がつかなかったのですが、PHDガイディングのグラフで補正が追いついていないことに気づきました。その後は補正タイミングを2秒から1秒に短縮する事により流れは減ったのですが、もう月が高く終了まぎわでした。(インフルエンザ完治前だたっため、機材まかせにした事もきずくのが遅れた要因)
ここで届いたばかりの「ステライメージ7」の新機能の一つを試してみる事にしました。それは●ガイドエラーで流れた星像を簡単に修復以下、 マニュアルにそって作業をおこなってみます。
□まずは、RAW画像をRGB画像に変換しておきます。
(わたしのホワイトバランス調整・・・「手動」・「自動調整値」・「OK」)
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1.1 作業に入る前に「選択マスク」を作成します。
(背景に影響を与えないために必要との事)
(範囲選択メニューから「選択マスク作成」)
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1.2 「選択マスク」の設定値を決めます。
(「明るさ」「ぼかし」「しきい値」・・・可動幅が小さく、明るい星がリングだったり大丈夫か?)
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2.ガイドエラー補正作業に入ります。
(「フィルタ」メニューから「ガイドエラー補正」 )
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2.1 ガイドエラー補正作業前の状態 (補正プレビュー オフ)。
・・・少し拡大表示しました。(当然、星の流れがはっきりわかります。)
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2.2 最初に設定値の流れの
「向き」を探ります。
(仮に「大きさ」2、「強さ」1、「黒縁抑制」0がわかりやすいとの事。)(「向き」はわかるけど、こんなに太びちゃっていいの。)
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2.3 設定値決定なんだけど・・・
(各設定値は、あちら立てればこちら立たず。黒縁消すと流れが目立つし・・・)
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3.1 補正後の画像ですが、効果あったのだろうか?
(あの黒縁が気になります。・・・)
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3.2 「レベル調整」だけやってみました。
(アチャーッ! 相変わらず流れが目立つ割に、明るめの星にアクセサリーが!)
という訳で、このあと「選択マスク」を別に作成したりしたのですが、大きな改善はありませんでした。やり方が悪かったのか、流れが大きすぎたのか、原因はわかりませんが・・・
これなら、前からやっている方法の方が良いと思います。とにかく、流れた画像も無駄にしたくないという事でステライメージの基本機能を使ったやりかたです。(皆さん、おなじみかも?)
(目が疲れた方は、ここらで一休み。)
それでは、最近オートガイドが機能してから使う機会は少なくなったのですが、ステライメージの基本機能を使った方法です。
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1.1 処理に使うため、コピー画像を作成します。
(事前にRAW画像をRGB画像に変換しておいてください。)
(コピーだけで、ファイルを保存する必要はありません。)
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1.2 コピー画像に少しだけ”ぼかし”をかけます。
(”ぼかし”の方法は、数値管理しやすい「ガウス」がおすすめ?)
(どれだけ”ぼかすか”は、効果とデメリットのさじ加減。)
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2.1 元画像に戻り「
合成」メニューから「コンポジット」 。
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2.2 合成方法は「比較暗」。(”ウィンドウ”には先ほど作成したコピー画像を選択します。)
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2.3 『移動』を使って、星を丸く削り込みます。
(削る上下左右方向でも変化があります。)
(小さく削ればいいというものでは無く、あくまで自然に。)
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3.1 補正実施後
(星は流れがわからなくなるほど、丸くなりましたが、・・)
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3.2 補正実施後(更にレベル調整実施)
(レベル調整後も大きな破綻は見えません。これならコンポジットでおおいに期待できそう!)
*ここで、参考にコピー画像に”ぼかし”をかけないとどうなるかお見せします。
(背景のダークピクセルの流れが見えます。コンポジットすると、更に”風”のような流れとなって目立ちます。)
3.3 「レベル調整」をおこなっただけの、全体画像です。
(まだ1枚画像ですので、19枚コンポジットすると・・・、期待できるかな?)
ちなみに、今回紹介した方法はステライメージの旧Verでも可能です。(あっ、また余計なことを!)
========================================================当面の画像処理に必要だったため、ステライメージ7の新機能の一部だけ使ってみました。いずれにしろ、わたしの画像処理のメインソフトであることはまちがいありません。
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久しぶりにこんな処理をやりました。(ほんとだよ。)
そういえばこのカメラ、冷却カメラだった。(笑)
まだ前回故障のトラウマがあるけど、少し暖かくなってきたのでそろそろ決断のときですか。
M81の完成画像は明日公開予定ですが、露光時間はわたしとしては多めだったのですが、こんな乱暴な処理をやった画像はやはり・・・。
1枚ものの写りを見ると、期待しちゃいますね。これも冷却オフですか? このM81が改造冷却だとどう写るのか、ちょいと興味あるです。
こんな荒業は最近無かったのですが・・・
今回は”コツン”で極軸がずれ、めずらしDecも流れました。
ほんとは流れの大きかったものだけこの処理をおこない、残りは処理なしのものとコンポジットするのがいいと思います。
ガイドエラーを常とする私としては、非常に気になっていたエラー補正機能ですが、「う~ん・・・」って感じのようですね。
機会があればやってみます(*^_^*)