雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

これでどうだ!! フルサイズで上弦の月

2023年03月01日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
日本中が晴天だった一昨日の27日、わが越後もそのおこぼれにあずかりました。
ただ手放しに喜べたかというと ・・
熱はないものの咳がまだ出る長引く風邪と、深夜1時過ぎまで沈まない上弦の月。
結局、迷いながらも早い時間に機材を設営して、朝まで徹夜してしまいました。

今回も時間つぶしのつもりで撮ろうと思っていた上弦の月でしたが、
ライブビューで見た月面のゆらぎが小さかったのでデジ一眼による静止画ではあるものの
撮影・画像処理にいろいろ新しい試みをやってみました。

 上弦の月(月齢 7.1)
( 画像クリック箇所に応じて、北部から南部 に分けて4分割で 拡大表示できます )
( 地上からの見た目に合わせて 上が北になっています )
撮影DATA : 2023/ 2/ 27 18:27’~30’ Vixen VC200LcanonEF2.0x (合成fl=3,600㎜)
露出 1/25秒 × 32枚  ISO 400 EOS 6D(HKIR改造) タカハシ EM-200 Temma2M  ステラショット2(導入・撮影) 
AviStack(コンポジット処理・ウェーブレット処理)
*1 シャーターぶれを防ぐために 今回はステラショット2のミラーアップ設定で32枚連続撮影(所要時間約3分)
*2 画質低下を極力防ぐため、今回は撮影時から RAWモードで撮影

クリックで拡大表示とありますが、当ブログの制約から画像は最大で1920ピクセルまでです。
その結果表示される拡大画像は実は元画像の65%の縮小画像になっています。

そこで処理を終えた元画像の一部分を縮小なしで切り出したものを掲載しました。


夜明けを迎えているシュテフラー内にクレータ縁の長い影が写っています

私がデジ一眼で撮った静止画像としては これまでにない高解像になっています。(単にシィーングが良かっただけかも?)

なお今回はフルサイズのデジ一眼EOS6Dを使用して、分割なしで撮影しています。 ↓
このほかにも1/20s、1/30sの計3段階の露光を変えて計90枚撮影しています
(注1)もっと月が太くなれば 分割撮影を行うか、拡大率を下げないと月面全体画像を得ることができません
(注2)天体改造を行ったカメラを使用することで ホワイトバランスが大きく崩れるので補正が必要
(今回はcanon DPPクリックホワイトバランスを使用)

今回は撮影時には分割しなくてよかったのですが、
画像処理ではお気に入りのAviStackがすぐにメモリ不足で停止するため
あらかじめ撮影画像を4分割してからコンポジット・ウェーブレット処理を行い、
それを再びマイクロソフトのImageComposite Editorで結合しています。
撮影画像32枚を4分割した128枚に対してコンポジット処理を行うことになります

この分割する手順も今回新しく見直しているのですが、撮影枚数が多いほど手間がかかることは間違いないので
もう少し検証してこの方法が明らかな”効果あり”となったら、ブログでその手順を掲載したいと思います。


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幸い風邪をこじらせることなく今回の月の画像処理を終えることができました。
月が沈んでから系外銀河も撮ることができたので
やっと 自宅で撮った『大宇宙SCALE』連続掲載に一息つけます。

今朝ゴミ出しに出たときに火打山(2462m)がきれいに見えていたので 玄関前で撮影


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
結合ソフト? (さすけ)
2023-03-02 15:46:54
ImageComposite Editor
って、前に雲上さんブログで紹介されてませんでしたっけ?

何枚かの写真を合体させるヤツです。

※「サスケPCからこのブログにコメントできない」事象を検証するためも含んでいます。
返信する
コメント届いてますよ (雲上(くもがみ))
2023-03-03 08:56:57
さすけさん おはようございます。
I.C.E は一般的には分割して撮ったパノラマ写真をつなぎ合わせる用途で使われていると思います。
天体写真の場合は被写体が大きすぎて撮影時に分割して撮る という他、
今回の様に撮影は分割しなくても収まっているのですが、
画像処理用ソフトの必要メモリの都合で処理前にいくつかに分割して、
処理後に元通りつなぎ合わせるのにも使えます。

*このところコメント投稿時にはじかれるということでしたが、今回は無事投稿できてますよ。
返信する

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