折立教室だより   子育てのちょっとしたヒントになればうれしいです

公文式の教室を初めて23年になります。たくさんの小さな「できた!」と大きな「ワクワク」に囲まれて私も日々成長しています。

逃げプリント

2023-03-01 14:17:57 | 教室から


K君は頭のいい子です。新しいことをぱっとつかむのが上手です。でも、なかなか頑張りがききません。たくさん×がついたプリントが返ってくると、
「もうやらん。」
と拗ねてしまいます。ちょっと難しそうなところに来ると、時々プリントをくしゃくしゃにしたりします。
困ったな・・・と思って、今やっているプリントの他に、「逃げプリント」を用意しました。ひとつ前の教材で、確実にできる箇所です。本当に困ったら、その日はそっちをやっても良い、ということにしました。復習は今やっているところをスムーズにするし、困ったらすぐにそれを選ぶだろう、と思いました。ところがK君は「逃げプリント」を使わないんですね・・・。横目で見ながらも、決して「逃げプリント」を手に取らないのです。「難しい方を自分で選んだ」というのがモティベーションになっているのか、以前ほどぐずぐず言わなくなりました。先日ずっと成績表に挟まっていて、ちょっとしわが寄った「逃げプリント」に「これはやらない」と小さな字で書いてあるのを見つけて、思わず笑ってしまいました。Kくんがんばれ。


えらいっ!!

2023-02-07 18:37:35 | 教室から

国語が難しい、と、宿題だけひとつ前の教材にしてもらったKくん。教室ではみんなが頑張っているし、本当に困ったら、助けてもらえるから、と、何とか頑張って進級したばかりの教材を解きました。学習が終わった後、もぞもぞと何か言いたそうです。
「なあに?」と聞くと、
「宿題も同じところを持って帰ります。」と言うのです。ずっとそこを頑張れるかどうかはわかりません。でも、誰も要求していないのに、難しい方を選んだその気持ちは、とっても素敵。こうやってたくましくなっていくんですね。





自分の伸ばし方を知っている子に

2023-02-04 07:14:14 | 教室から
「10で神童、15で才子、20過ぎればただの人・・・・」
こんな言葉をお聞きになった事はありませんか?
小学校、中学校と成績も良く、“よくできる子”で通してきた子が、高校以降はあまりぱっとしない・・・・、こんなケースは結構ありますよね。できれば、上の学校に行くにしたがって出来る子になっていって欲しい・・・・というのが親心だと思いますが、なかなかそうもいかないようです。

実は、高校以降で伸びていく子とは、いわゆるアタマがいい子と言うよりは、自分の伸ばし方を知っている子なのです。
目標を決める、見通しを立てる、毎日取り組む、やると決めたら集中する、人と比べるより昨日の自分と比較する・・・・・
公文はこんな力をつけるための学習システムだと思っています。”
                ▲ 
「今日はどうしてこんなに早く正確にできたと思う?この前は今にも泣きそうだったのに」
「へへ・・・3回目やから。」
「それって初め全く出来なくても、3回練習すれば何とかなるって事だよね。」

                ▲
「そう、はやくテスト受けたいんだね?どうしたらいい?」
「う~ん。毎日宿題やる。あと、よ~く読むといいと思う。」

学習を終えた子にいつもこんな話をしてから帰ってもらうのも、自分がこうやったら伸びる・・・というイメージを全員の子に持ってもらいたいからです。
“自分ののばし方を覚える”・・・・難しいですが、身につけば大きな財産になります。ぐんぐん伸びていった生徒さんのことを思い浮かべるとやはり自分ののばし方をイメージできていた子が多かったです。
日々の努力は初めはわずかでいいのです。目標を決めて頑張って、達成して認められる。また新しい今日の目標を立てる。その小さなサイクルが、大きな自信を作ります。

個人懇談

2023-01-28 16:47:06 | 教室から

個人懇談の時期です。
折立教室では一年に2回ほど個人懇談をやります。
1回目は6月末から7月初旬。
これは一学期を振り返って、夏休み中に一気に伸ばす
というのが狙いです。最近、子どもたちも忙しい。
くもんに来ても、〇時までに終わらせてください、というご要望がよくあります。
忙しい中、ちゃんとお休みしないで来てくれているので、その時間までぎゅっと濃い学習になるように心がけますが、夏休みは別。
時間にゆとりがあるときには宿題もたっぷりできます。
夏休み明けに、教室だよりに進級賞がたくさん載るのは、そのためです。
2回目が1月末~2月初旬のこの時期です。
1年の軌跡をたどって、頑張ったこと、来年の目見通しなどを確認します。
お父さんやお母さんは、自分の子どもが頑張っているところがなかなか目に入らない。
やれるようになったことは当たり前ではありません。
教室では新しい教材を自分で何とかしないといけませんから、子どもたちは本当に頑張っているのです。
日々の様子をお伝えすると、ほっとされる方がほとんどです。
今年の個人懇談もあと少し残っています。
もう少し、頑張ります。

中1の1学期英語が危ない

2022-11-01 15:16:42 | 教室から
中1の1学期英語が危ない
以前の教室だよりでもお伝えしましたが中学校の英語の教科書が昨年から非常に難しくなっています。予想はしていたものの、実際の教科書を手にしてあまりの変わりようにびっくりした記憶があります。
英語は好き嫌いのわかれる教科ではありますが、それでも例年なら、中1の最初の英語テストでは簡単な問題のみが出題され、平均点が80点台という学校が多々ありました。ところが、昨年は多くの中学校である異変が見られました。それは中1の最初の英語テストの平均点が60点くらいしかなく、かなり難しくなったことです。
 

上の従来型では平均点の80点台が最も多く、70点未満は極端に少なくなっています。
それに対して↓の2021年度分は平均点が60点台と極端に下がり、それでいて90点台が最も多く、60点以下の子が4割近くいます。


中1の途中から「ふたこぶ分布」へ
さらに、2学期のテストの分布を調べてみたところ、平均点は50点台と10点以上の低下が見られ、分布も次のようなほぼフラットな形へと変わりました。
   
そして3学期になると、平均点は50点台前半まで低下し、分布も変化してきています。平均点の50点くらいにはあまり人数がいなくて、70点台と10点台に大きな山が見られる、典型的な「ふたこぶ分布」になっています。
「できる子」と「できない子」の二極化が進んでいる、ということです。


「小学英語」でどれくらいの力が付くか
<この原因は小学校で英語が「教科化」されたことにあると考えます。小学校の英語の教科書を見るとわかりますが、結構難しい。疑問文、否定文、現在形、過去形、疑問視疑問文と従来中学校で学んでいたものが出てきます。しかもこれらを読み書きするのでなく、音声を中心に”耳と口で覚える英語“が中心となっています。確かに英語が好きな子や得意な子は、数回、単語やフレーズに降れただけで覚えられるでしょう。しかし、そのような学習があまり得意でない子は、単語もフレーズもなかなか覚えられません。この時点ですでに学習塾などで英語を学んでいる層とそうでない層の違いがあらわになっていると考えられます。

小学校の英語は基本的には耳コピ
実は音だけで英語を習得するためには、膨大な時間が必要です。毎日シャワーのように英語の音を浴びる必要があります。そんなことは母国語以外ではほとんど不可能です。そしてそれを補うのが“文字”です。文字さえ読めれば、今日やったことをおさらいすることもできるし、明日やることを予習することもできます。ところが、小学英語は基本的に”耳と口で覚える英語“ですから、読み書きができないまま、いわば耳コピだけで英語を習得しなければなりません。文字で確認する機会のないものは、2~3日したら、家でよほど繰り返さない限り、すっかり忘れてしまうのではないでしょうか?それなのに中学の教科書では、多くの単語やフレーズは、「小学校の英語」として、すでに知っているもの扱いで登場します。二極化は起きるべくして起きていると考えます。

読み書きが解決の第一歩
>英語を始めるときにはまず“音”から始めます。それは正しいのですが、少し音を入れたら、文字も読めるようにする。読めれば教科書が確認できます。
以前、英会話の先生と話す機会があって、英検合格までの時間が公文とあまりにも違うのに非常に驚いたことがあります。文字は英語を嫌いにさせないための大切なツールなのです。

グラフは  教科書改訂で激ムズ化の結果「中1英語力」に格差の危機!原因は「小学英語」の指導方針にあり!? all about ビジネス・学習 からお借りしました。実感としては同じです。

英語嫌いにさせない!

2021-12-01 19:00:39 | 教室から

先日、予約していた佐藤亮子さんのオンライン講演会を視聴しました。マスコミでは「佐藤ママ」で知られている佐藤亮子さんは4人のお子さんを全員東大医学部に進学させた方で、今は色んな方面で教育講座をされています。今回の講座は小学生の英語について。タイトルは「英語嫌いにさせない!自分で未来を切り拓く子どもの育て方」です。
 実は今までの佐藤亮子さんの著書を読むと、「まずは算数、国語を徹底的に鍛える」ということが書いてあり、英語の講演会は珍しいなと思ったのですが、現実的な面白い内容でした。
 この折立教室だよりで8月末に書いたのが「中学の英語が難しくなっています」という内容でした。小学校5年生から英語の授業が週2時間行われていること。結構本格的な内容でテストもあること。
 中学のテスト対策をずっと見てきた私から見ると、中1の最初の範囲から、ちょっとあり得ないくらい難しくなっているのが現実です。
 講演会では具体的な数字を挙げて説明されました。小学校で700語。これは読めて書ける、というレベルのものではないかもしれませんが、これだけの単語が教科書に出てくるわけです。中学に上がる前から英語に苦手意識を持つ子が増えているのも、わかるような気がします。
 楽しく小学校生活を送るのに、やっぱり英語は早めにスタートするのが望ましい、とおっしゃっていました。
 また、会の後半に質問に答えるコーナーがありました。なるほど、と思う回答がいくつもあったのでご紹介しますね。
Q: 英語と国語の力は関係ありますか?
A: 英語力は国語力に比例します。本を読むのが遅い子は英文を読むのも遅い。読解が苦手な子は、英語の長文も苦手。

Q:タブレット学習の時間が増えていますが、どう思いますか?
A:「手を動かして書く」のは大切。アナログ→デジタルの移行は出来るが逆は難しい。入試は手書く。書ける子に。

Q:色々やらせたいことが多くて優先順位が難しい。
A:基礎学力は優先させる分野。あとはそれぞれの判断で。でも、スポーツ分野で超一流になるのはとても難しいから、たいていの場合は程ほどに。

Q:単語が覚えられません。
A:問題集は完ぺきにやらない。出来るだけ早く最後まで終わって、何度もやることが定着のカギ

コロナ禍が始まって、急にネットでつながることが増え、逆に地球が狭くなった感じがする。と言われました。違う国で生きている人たちに親も関心を持ちましょう。英語のやる気はそんなところからも起きます。という事でした。

今、佐藤亮子さんの本を回覧しています。ご希望の方は上野までお申し込みくださいね。



トロフィーが来た!!

2021-07-01 09:39:08 | 教室から


今年もたくさんのトロフィーが来ました。3か月も教室を開けられなかったのに、そのあとぐんぐん進んで、結局例年と同じくらいの数のトロフィーが教室まで来ました。三教科全部もらった子も増えました。すごいことです。

一人一人が頑張ったのはもちろんですが、仲間がいるのも大きい。一人じゃなかなか頑張れません。
「あんなところをやっていて、すごいなあ。」とか
「来年はあの子みたいにトロフィーをもらいたい」とか。
頑張っている子の生の姿をたくさん見られるのも、教室のいいところです。
カッコよく頑張っている人を見つけて、目標にしましょう。そのうちあなたを目標にする子が出てきますよ、きっと。
そうなったら良いな、と思いませんか?思うことが、始まりです。


トロフィーをもらうということ

2020-09-30 20:06:37 | 教室から

くもんは無学年制です。
学年に関係なく、出来るところから始め、必要なトレーニングを積み、出来るようになったら先に進みます。
小学校4年生の子が年長さんの教材をすることもあります。
年中さんでも小学校の5年生の教材を解いていることもあります。
人との競争ではなく、強いて言うなら、昨日の自分と競争です。
人との競争は勝てない場合もありますが、昨日の自分との競争はいつか必ず勝てます。
だんだん、頑張っている自分が好きになります。
今年も教室にとてもたくさんのトロフィーが届きました。
くもんで3学年先に到達するともらえるご褒美です。今年はなんと数えたら、4人に一人がもらっている。
みんなが頑張っている証拠です。たくさんの子が学校でまだ習っていないところを解いている。
苦しい時もあるけれど、挑戦している子は自分一人じゃないから「出来ないこと」だとは思わない。これってすごいことだと思いませんか?
学力の貯金が出来ることは、とても有利。でも、それ以上に「出来ると思って挑戦していける力」は子どもの進む道に光をくれると思うのです。


教科書を読もう

2020-04-18 16:13:03 | 教室から

教科書を読みましょう。
既に先生を通じて新しい教科書が届いているご家庭もあると思います。
新しい教科書を、5月6日までに読んでしまいましょう。
まず、算数について。
算数の計算ではない分野は、あらかじめ読んでおくと全然違います。
お子さまと問題を作りあったり、図形を描いたり、量を測ったり、算数の教科書を使って遊びましょう。下のお子さまがいらっしゃる場合は、教えてあげて一緒に遊ぶと一石二鳥です。そしてそういう算数的な(数学的な)雰囲気を家庭の中に作るのが、実は「算数の得意な子」を作るのにとても有効です。


学習はお休みではありません

2020-04-16 16:16:12 | 教室から

新型コロナウイルスのために、長い長い休校に入っています。
公文の教室もお休みです。
でも、学習はお休みにしてはいけません。
時間は戻ってこないのだから。

休みの前にお渡ししたプリントは、
教室が再開されて、新しい単元に入る時に、ぐんぐん進む力を蓄えるためのものです。
もらったプリントが無くなっても、やることはある。
間違った問題を見直す。
英語の音学習を聞き直す。
音読が苦手な人はこのお休みを音読週間にしても良い。
やることはいっぱいあります。