くまぷーの海外ドラマblog

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コールドケース3 第16話 「17歳」

2007年10月26日 | コールドケース
警察に男がやってきて、「1980年のスティーブ・ジャブロンスキー生き埋め事件は自分がやった」と自首した。
スティーブはプロムに行く途中に、父に借りた車がトラブルにあい、通りかかった車によって連れ去られて生きたまま埋められて、後に遺体となって発見されたのだった。
男は「名無しのジョン」と名乗って事件について語り始めるが、当時発表されていない現場にあった遺書のことを知っていたため、真犯人だとわかる。
しかし殺害の動機と、ジョンが今になってなぜ自首してきたのかの理由がわからなかった。スティーブを埋めるのに使ったとして持ってきたスコップを鑑定したところ、新しい土がついていたことがわかる。
ジョンはまたもう一人生き埋めにしたのだ。誰がどこに埋められたのかもわからないその被害者を生きて救出するため、リリーたちは動き始める・・・

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「森」のジョージ以来の戦慄。

コールドケースでは、犯罪に手を染めたこともないごく普通の人が、ちょっとした間違いで犯罪を犯してしまって、それがどういったいたずらか発覚しないままに未解決となっているケースが多い。
犯人が犯罪そのものを過去のこととして葬っているので、繰り返すこともなくさらに発覚しにくい。
しかしジョージや今回の名無しのジョンのように「繰り返す」人間というのは、やはり何か違う要素を持っているような。独特の空気感というか。
それでもジョンが今回は自首したということは、「衝動は止められなかったけれど、誰かに止めて欲しかった」ということなのだろうか。

犯人がわかっているが被害者がわからない、接点もない、動機がわからないという逆方向への捜査というのは、いつもと違う緊迫感をドラマに与えていた。
新鮮というとおかしいかもしれないが、なるほどこの手があったかという感じ。
また、ジョンしか手がかりがないのにつかみどころがないので、尋問するチームが非常に丁寧に慎重に言葉を選んでいて、いつもと同じ部屋なのにさらに空気が重かった。
生き埋めは・・・イヤだな・・・。「CSI:5」の生き埋めを思い出してしまう。そういえば被害者に遺書を書かせるというのはポール・ミランダーっぽい。
そうやって他人の生命の輝きに無理やり水をぶっ掛けて消してみたところで、自分の輝きが取り戻せるわけでもないし、かえって空しくなったのではないかと思うのだけど・・・

今回の最後のリリーは、1stの最初の頃の、気迫で相手の中に入り込んで、相手にも自分をさらけ出して憑き物を落とすという、本調子のリリーの姿を久々に見たような気がする。
やはり敵が強いとリリーもパワーを増すのだな。ジョージに奪われたパワーが完全復活したようだ。
これで安心・・・でもないか。そういうときにバイクの彼が出てきたりするからなぁ。

今回の被害者たちほど、被害にあう理由がなさすぎるというのも本当にかわいそうだ。残された両親にしても、あの時車を貸さなければとか、自分たちに理由を求めて責めなければ怒りのやり場がなさそうで。
プロムの時なんて、一番輝いていたりするから・・・スティーブの到着を待っていた女の子もいたであろうに。色んな方向にやりきれない思いを残した事件だったのだろう。
第二の被害者のジャスティンとヴァレンティノの関係も切なかった。お互いの想いを伝えられて良かったねと、ぐっと切なくなってしまった。
重すぎてベストエピにしにくいが、おそらくこのエピソード、忘れられないエピになるような気がする。


【 ト リ ビ ア 】
「五段階」として出てきていたのは、精神科医のエリザベス・キューブラー=ロスの「死の受容の五段階」のこと。
死を自覚してそれと向き合った時、人間の精神状態がたどる段階。
 第一段階「否認と孤立」、 第二段階「怒り」、 第三段階「取り引き」、 第四段階「抑うつ」、 第五段階「受容」。
「名探偵モンク4」7話「クローガー先生引退」では、先生が診療をやめると言うので、モンクのパニックになった精神状態をこれと同じ「喪失の五段階」として分析していた。

【 脇俳優チェック 】

◆第1の被害者スティーブ・ジャブロンスキー .... Taylor Handley
「OC」第1シーズンにオリヴァー役で登場。オリヴァーはマリッサとカウンセラーのところで知り合い、ライアンとマリッサの間に割り込んで二人を別れさせようとする。しかし実は彼の本性はかなりアブなかったためにマリッサは危機に陥るのだった。
「CSI:3」3話「脳の暴走」では、父の若い再婚相手と関係を持っていたため容疑者として浮上した、被害者ニューマン夫妻の息子マックス役を演じていた。
「ドーソンズクリーク」第6シーズンでは、ヘトソン教授の娘ハーレイのBFパトリック役。
「CSI:マイアミ5」24話に登場予定。

◆現在版名無しのジョン .... Zeljko Ivanek
「CSI:5」13話「人形の牢獄」では、タール漬けの遺体で発見されたロシア人花嫁スヴェトラーナの夫アンドリュー・メルトン役で登場していた。メルトンは独占欲が強くて妻を人間扱いせず、スヴェトラーナもその次の妻も金で買ってきては家の中に束縛していた。
「24」第1シーズンではドレーゼン家のファザコン長男アンドレ・ドレーゼン役。
「アリーmyラブ」第1シーズン5話「涙の数だけ」で、アリーがプリングルスをめぐってスーパーでおばさんの足を引っ掛けて転ばせたせいで弁護士監視委員会にかけられてしまうが、その委員会の三人のうちマーシャル・ピンク判事役で登場。委員会では一番発言してアリーを攻撃していた。
「タッチングイーブル」1話では、遺伝子学の専門家ロナルド・ヒンクス教授を演じていた。
「OZ」の州知事ジェームズ・デブリン役など、「小さい頃に愛情が足りなかったのか?」みたいな感情欠陥な役をやらせると非常にうまい人。
「ホミサイド」では、婚約者を殺される地方検事エド・ダンバース。

◆1980年のジョン .... Scott Vickaryous
「ボストンパブリック」第1シーズン19話からシーズンファイナルまで、ローレンがストーカーされているのに気づかずに、接近してしまった元教え子のダニエル役を演じていた。

◆生き埋めにされた男娼ジャスティン .... Cole Williams
彼の父はカーペンターズの「Rainy Days and Mondays」「We've Only Just Begun」などのソングライターで俳優のPaul Williams。

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2 コメント

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Unknown (tomo)
2007-10-28 20:00:28
>>死の受容の五段階
こんな分類ができるんですね。病気かなにかなら受容できるかもしれないけどその他は。(*_*)
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tomoさんへ (くまぷー)
2007-11-05 11:26:58
イヤー病気でもなかなか受け入れる段階まで行くのは難しいかもしれないですね~。
「モンク」では、受容までいったのに、そこからさらにまた「でも!」って否認へリピートしてエンドレスになっていました。
「Dr.HOUSE」でも出てきていました。
ドラマで覚える、日常じゃ使わない知識のひとつですかね(爆)
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