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くまぷーの海外ドラマblog

海外ドラマを脇役チェックなどしつつ
あれこれ見ています。

コールドケース2 第12話 「リング」

2006年09月21日 | コールドケース
1976年にロッキー対アポロを模したボクシングの試合が行われた時に、レフェリーをやったソニー・キャロルという男が、最後の懺悔で犯罪の情報を提供したいという。
ソニーは誰かに「最後まで試合を止めない」と1500ドルで頼まれたのだった。その試合ではロッキーのようにジェリー・ストーンという選手が最終ラウンドまでねばったが負け、そして試合後に亡くなっていた。
当時ジェリーにはジーナという恋人がいたが、それはソニーの娘だった。彼女は父の八百長のことは知らなかったが、ならず者のジェリーと付き合うことはずっと反対されていた。そのせいで父とは疎遠になっていて、死に際しても姿をみせなかった。
ジーナはジェリーが運命の人であり、「彼は変わろうとしていた」という。
試合相手のマッド・モーは自分の名前を売るためにジェリーとの試合を引き受けたが、ジェリーが死んだことで結局自分のキャリアにもケチがついた形になっていた。ジェリーは試合中「もうリングはないんだ」と叫んでいたという・・・

結局その試合を持ちかけたプロモーターのトミー・シュガーだけが試合をきっかけに財をなして成功していたが、トミーもソニーに八百長を持ちかけた相手ではなかった。
試合の二日前、ジーナを巡る恋のライバルのバックが2000ドルを盗んで捕まっていることがわかったが、それは試合の別の八百長に賭けられていた金だった。その八百長に意外な人物が賭けていたことが判明するが・・・

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アメリカはアメリカンドリームをいまだに信じている・・・こういうストーリーを見ると、そう実感させられる。

スタローンのように成功してリッチになるのもアメリカンドリームだが、それを超えて多くの人に支持されるのは、ロッキーのように「自分自身のプライドの証明」を成し遂げるというドリームだ。リッチになるのは汚い手を使えばできてしまうが、自分が負け犬じゃない、チンピラでもならず者でもないということを証明するのは難しい。それをやっても人には誉められないこともあるし。
ロッキーは信じてくれるエイドリアンにとってヒーローになろうとしたが、ジェリーは誰一人純粋に自分を信じていてはくれなかった(と思っていた)。「もうリングは無い」・・・守るべきものも、支えてくれるものも無い、愚直に最終ラウンド闘っても判定で負けてしまうだろう。
それでもジェリーはやり通すことで、自分で自分に対してヒーローだと証明しなければいけなかった。ひとつでもやり通したことがないと、この先支えるものがない自分は本当にだめになってしまうから・・・

その姿が、一番彼を信じていなかったソニーの心を打った。
死の間際の「あいつ許してくれるかな・・・」というのは、もし話してしまったらジェリーの努力に泥を塗るようなことになるからだが、ソニーもまた自分で自分を証明したかったのだろう。
ちゃんと生前にジェリーの名前を出していれば「結局事件性なし」なのだが、リリーたちが捜査したことによって、多くの人間のジェリーとソニーに対しての思いが救われた形になったわけで・・・よかった。

スコッティは、今一番適当に付き合ってくれて、傷に触れないでくれるヴェラとだったら飲みに行った、と。でもクリスティナのことをマジに止められてしまったので・・・
クリスティナと付き合えば、ほっといてもらえると思ったのだろうか。ダメだと止められるとかえって逆のことをしたくなったのかもしれないが。ヤケにもほどがある。
気楽に一番近くにいる人間に寄りかかりたいだけなら、別の相手にすればいいのに。
その判断もつかないほどに、スコッティの傷は深い。
この場合、クリスティナは何も知らなかったからどうしようもないだろうが・・・泥沼の予感・・・

今回、自分の好きな曲がいっぱい使われていて、ストーリーにより厚みが加わった感じ。プロポーズ即破局となってしまったシーンのエルトン・ジョンが泣ける。
「バタフラ~イ♪」と一緒に叫んでしまった。

ところでちょっと古い情報だが・・・・第1シーズンで姿を消していたが、第2シーズンも「存在だけ」は残っていて、自殺によって前回存在自体も消えたエリッサ、その「中の人」Marisol Nicholsが「24」の第6シーズンに登場することになるらしい。
 『24』にマリソル・ニコルズが出演 (TV.groove)
記事内「CSI」にも出演とあるが、確かに出てるけど「911のオペレーターでウォリックにナンパをかけるお姉さん」という、ほんとにちょこっとだったので、そこから見ると大出世。頑張ってほしいものだ。


【 ト リ ビ ア 】

★ ロッキー
映画「ロッキー」の舞台は「コールドケース」と同じフィラデルフィア。シルベスター・スタローンはNY出身だが、両親の離婚によってフィラデルフィアに渡り思春期を過ごした。
スタローンは75年のモハメッド・アリの試合を見て感動し、3日で書き上げた脚本が低予算で映画化され、翌年大ヒットとなりスタローンが大スターに。文字通りアメリカン・ドリームを体現した作品。
ドラマの中でジェリーがトレーニングで使っていた階段は、もちろんロッキーの中に出てくるフィラデルフィア美術館の正面玄関。あそこで両手を挙げるポーズが有名になり、今は近くにロッキーポーズの銅像が飾られているらしい。

【 脇俳優チェック 】

◆ジーナを想うボクシング青年バック76年版 .... Robert Baker
「CSI:4」5話「心優しき獣たち」の冷凍庫殺人事件で、お人よしのいとこジョージを利用して社内のことを色々聞き出し、強盗を働き守衛を殺したバージル役で登場していた。

◆ジーナの友達 .... Annie Burgstede
「あなた顔どうかしたの?ジーナが釘付けよ」の子。
今回のエピがドラマデビュー作。この後「エバーウッド」第3シーズンや、「CSI:6」15話に登場するなど、順調にキャリアを伸ばしている。

◆CYOの神父76年版 .... Larry Clarke
更正目的でジェリーをはじめ街の青年たちにボクシングをさせ、目標を持たせようとした神父。試合ではセコンドを担当してタオルを投げた。
「CSI:NY」第1シーズン8話「三世代で終わりに」でも、カウンセラーの落下死事件があった教会の神父役で登場していた。
「CSI:3」8話と11話に刑事役で出演。あまり存在感はないが。「ロー&オーダー」では第7~10シーズンに刑事役で21エピソードも登場している。
「名探偵Mr.モンク3」5話「酩酊モンク」(NHK放送順による)では、開始1分で射殺されてしまう哀れな男ルディ役。このエピ冒頭には彼のシャワーシーンが(見たくない)。
「グレイズアナトミー2」16話に登場予定。

◆フランク・シェイバーズ .... Michael Forest
賭けの元締めで、ジーナが金を取り戻しに行ったが断られた相手。
50年代から俳優として活動していたが、次第に声の仕事が多くなり、80年代からはジャパニメーションやゲームの吹き替えがキャリアのメインになってきている。
「戦国無双」では斉藤道三の子の斉藤義龍役、「真・三国無双3」以前は黄蓋と張遼、「真・三国無双4」は隠れキャラ左慈など、シブイ声の役柄が多い

◆ジェリーの恋人ジーナ76年版 .... Danielle Harris
「ザ・ホワイトハウス4」第1話「アメリカの挑戦(前編)」で、遊説についてまわってるうちに迷子になったジョシュとトビーとドナの3人は地元の青年タイラーに案内してもらうのだが、その途中で出会うタイラーが思いを寄せる女子高生キキ役で登場していた。ジョシュたちは女子高生相手にどんどん余計なことを言って「何このオヤジ」という扱いを受けてしまう。
映画「ラスト・ボーイスカウト」ではブルース・ウィリスの娘役。ホラーシリーズ「ハロウィン4/ブギーマンの復活」と「ハロウィン5/ブギーマンの逆襲」では、殺人鬼マイケルとシンクロする少女ジェイミー役を。
ドラマでは「ザッツ・ライフ~リディアの人生ゲーム」でリディアの弟ポーリーの彼女プラム役の他、「ER Ⅳ」の第2~3話にローラ役、「チャームド~魔女3人姉妹~」第7話「4人目の姉妹」では4人目の魔女ワナビーな少女アビバ役で登場。

◆流血王ジェリー・ストーン .... Mark Lawson
このエピがデビュー作。他には映画一本とかまだまだかけだしで色のついていない彼を起用したあたりに、スタッフが「ロッキー」的アメリカンドリームにこだわったのを感じる。
IMDBの彼のデータのメッセージボードところに、このエピの彼の演技について視聴者からの感想がアップされているのだが、それに対してMark Lawson本人がコメントしてるというあたりが面白い。ファンが「エージェントに言って顔写真アップしてもらったほうがイイよ」とかアドバイスしてたり。
なかなか仕事をつかめなくて苦しんでいるようなので、諦めないで頑張ってほしいものだ。

◆ジェリーの試合相手マッド・モー現在版 .... Dan Martin
「アリーmyラブ」第4シーズン8話「最後に愛は勝つ」で、教師をしているネルの父が「自分をサンタだ」と思うようになったため解雇した学校長ジルダ。ネルはジョン・ケイジに頼んで不当解雇の訴訟を起こす。
「マルコムin the middle」第3~4シーズンにハルの仲間のエリートな黒人マリク役で登場している。
「CSI:5」のラスト2話、タランティーノ演出の前後篇に登場予定。

◆プロモーターのトミー・シュガー現在版 ....  Harrison Page
オフィシャルサイトあり。60年代からと芸歴長い。
「アリーmyラブ」では第1~4シーズンにマーク・ニューマン牧師役で登場。最初はリチャードのおじさんの葬儀で「背が小さい人が嫌いだった」とスピーチしていいかどうかという騒ぎで、その後は彼が聖歌隊のリサと別れたせいで、リサが引き起こす「教会にふさわしくない歌」の騒動などのたびに登場していた。
「犯罪捜査官ネイビーファイル」では第3シーズンからモリス海軍少将役でサブレギュラー。「ER」では8~9シーズンにカウンティの常連さんホームレスのスタンでゲスト出演していた。
日米共作のウルトラマン、ケイン・コスギ主演の「ウルトラマンパワード」ではラッセル・エドランド隊長役だった。

◆ジーナの父で試合のレフェリーのソニー .... Mik Scriba
「名探偵Mr.モンク3」7話「花婿 危機一髪」で、ナタリーの弟の結婚式にモンクの代わりに出席したディッシャーが車に轢かれるが、ストットルマイヤーが管轄外でもかまわず張り切ろうとするのを制止する、現地警察のブリスト警部補役で登場していた。
「ザ・プラクティス」では5~7シーズンにシモンズ刑事役でちょこちょこ出演。「FBI~失踪者を追え3」21話に登場予定。

◆ジェリーの恋人ジーナ現在版 .... Elaine Kagan
「CSI:科学捜査班」20話「引き裂かれた静寂の闇」で、ダブルに車に轢かれ亡くなった聴覚障害の青年ブライアンの母親役で登場していた。
「エイリアス」では第1シーズンにウィルの上司リトバック役。「フェリシティの青春」では第2シーズンの終わりから第3シーズン初めにかけてフェリシティの美術史の担当教授モートン役。フェリシティにインターンシップをオファーするが、ベンと離れたくないフェリシティは大いに揺れる。
「FBI~失踪者を追え」第1シーズン4話「あこがれの街」では、失踪者イブ・クリアリーが勤めていたデパートの化粧品売り場の上司役。多勢入れ替わり立ちかわり入っては辞めていくのでイチイチ気にしてられないんです、と冷たいお言葉。
「女弁護士ロージー・オニール」ではキャロル・クラヴィッツ役でレギュラーだったが、そこで一緒にレギュラーをやっていた「エイリアス」のスローン役のロン・リフキンと親交が深かったらしく、彼女の娘イヴはリフキンに名付け親になってもらっている。その辺のからみで母と娘両方が「エイリアス」に出演しているようだ。

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野蛮。。 (miyako)
2006-09-21 16:26:00
いえ、ボクシングお好きな方には申し訳ないですが、私はイヤだな。殴り合って戦って、挙句の果てに死んでしまうなんて。。。



レフェリーが例え止めなくっても、プロなら限界が分かるんじゃないの? 「殴るの止めて~」と哀しくなりました。あそこまで、殴られなきゃいけない、試合を続けなきゃいけない、男の道義が分かんない。



それに、スコッティ。ダメじゃん!ヴェラでさえ、絶対ダメだって言ったじゃん(怒)



「恋」ではないと思いますが、男女が惹かれあう時って、どうしようもないんですかね。。誰にも止められん? リリーにばれないで!と願います。
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miyakoさんへ (くまぷー)
2006-09-22 14:06:15
ふふふ、昔読んだマンガの台詞に、

「男と違って、自分をイジメて自己を発見しようだなんて趣味、オンナノコにはないんだから!」っていうのがあったのを思い出しました。

女性でも中にはミリオンダラー・ベイビーな人もいるわけですが。

あれは、最後の最後までジェリーがけっこう頑張っちゃってパンチ繰り出してましたから、マッド・モーも殴り続けないわけにはいかなかったのでしょうね。そうでないと自分がやられると。



スコッティは、止められたからこそ・・・かなぁ。

ジェフリーズやボスならもうちょっとうまく釘をさしたのでしょうが、ヴェラだしなぁ。

しらないとはいえ、「誰かの代わり」にされるのはクリスティナだって本意ではないだろうに。

どうなるんでしょうね・・・



そういえば、この間FOXでやってるBONESにカイトが出ていましたが、それとは別のFOXの新番組にカイトが出てくるみたいです。番宣CMで顔が出てます。

相変わらずのタラシな役回り(^_^;)彼はどこに行ってもカイトですねぇ。
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