(自治の原点)
「自分たちでできる事は、自分たちでする。」
これが自治の原点です。
NPOやボランティアの活動が盛んになって来ました。
「行政の手が行き届かない部分があるから、私たちがカバーしている」
社会や地域のために、ありがたい活動です。
でも待てよ。
もと我孫子市長の福嶋浩彦さんは、
これは意識が逆だと指摘しています。
「公共=行政」と言う意識はまちがい。
市民ができることは、市民がやるのが本来の姿。
「行政ができないことを市民がやるのではなく、
市民ができないことを行政にやらせる」のです。
福嶋さんの指摘は目からうろこ。
日本は人口減少、高齢化、行政の赤字拡大中。
なんでもかんでも行政が解決しようとするのは不可能です。
本来、市民ができる事は市民がやる。
この自立した活動をより充実させていくことが
自治の原点であり、自治の本旨につながると思います。
(行政の最高の仕事)
人口は長期的に減少していくと予測されているのに、
役所には、いまだに予算を増やそうという
意識が残っているように思います。
私は基本的には、
国や自治体の予算は、長期的には
人口の減少にあわせて減らしていくべきと考えます。
そのためには、お上に頼らない「互助」の精神が必要です。
今風に言うならNPOや企業の社会貢献活動。
個人レベルならボランティア活動。
私は市役所や県庁の課長の最高の仕事は、
自分の課が無くなっても、世の中がちっともこまらないような
仕組みを作る事だと考えています。
「行政」しか「公共」の担い手がいなかった時代は、
行政がすべて支えるしかありませんでした。
しかし、企業やNPOが生まれ、行政が行わなくても
「民間」でその役割を果たせるような社会になってきています。
例えば、国鉄は鉄道会社の一つであるJRになりました。
電電公社も、民間通信企業の一つ、NTTになりました。
公立の保育所や幼稚園も、民間の代替施設があります。
(障害児保育など民間と違うことをやるならば、存在意義はあります)
民間企業が利用者から料金をとって運営したり、
NPOが寄付金などで社会貢献できるようになれば、
その分の税金はいらなくなり、役所の部署も廃止できます。
役所の課長が無責任に仕事を放り出すのでなく、
民間との協働を進め、最終的に仕事を民間にバトンタッチできれば、
来年度からその課の予算は不要となり、職員も他の仕事にまわせます。
行政経営の視点からは、最高の仕事と考えます。
こんな風に、行政の仕事を民間へうまく引き継ぎたい、
という意識でしたが、福嶋さんの指摘にはっとしました。
役所の仕事を民間へバトンタッチするのではなく、
「市民が自分たちでできることを自分たちでする」のは、
むしろ、自治の本来の姿への回帰なのです。
(カーポート被害見舞金と住宅屋根等補修費補助金)
伊勢崎市のホームページに、
詳しい手続きが掲載されました。
こちらからご確認ください。