実は、凄いんです

（門のマスターの秘伝）

鹿児島のジャズ喫茶門のマスターから
すごい裏技を教わりました。

７月９日のブログに、
門のオーディオの写真を掲載しました。
勘のいい方は気づかれたと思いますが、
ＣＤプレーヤーが見当たらないのです。

ＣＤでしか販売されていないアルバムも多く、
いくらジャズ喫茶がレコード主体といっても、
ＣＤプレーヤー無し、というわけにはいきません。

マスターに尋ねました。
「ＣＤはどうやって再生してるのですか？」

「あれだよ」

マスターの指差す、真空管アンプの上を見ると、
厚さ２センチほどの薄っぺらい機械が。

「ＤＶＤプレーヤーで再生してるのさ。
　言わなければレコードと違いが分からないだろ？
　これ１万円くらいだよ。」

ええっ!!

音がいいのでびっくり。

ほとんどのＤＶＤプレーヤーは、音楽ＣＤも再生できます。
しかしオーディオファンは、音楽専用のＣＤプレーヤーに比べ
映像再生機能がついているＤＶＤプレーヤーは、
性能が劣ると思い込んで、まるで相手にしていません。

門のマスターが納得して使っているし、
現にいい音です。しかも安い。
群馬に戻ってから研究してみました。



（ＣＤプレーヤーとＤＶＤプレーヤーの違い）

ネットで調べると主な違いは３つ。

(1)ＤＶＤプレーヤーには余分な映像再生回路が入っている。
　映像再生回路に金がかかっている分、ＣＤ再生回路が安っぽい。

(2) レーザー・ピックアップ部の性能が違う。
　ＣＤプレーヤー毎秒150万ピット読み取りますが、
　ＤＶＤプレーヤーはその６倍読み取れる。

(3)安価なＤＶＤプレーヤーの再生音が映画用にエッジを立てた
　チューニングになっている可能性は多々あると思いますが、
　高額機種ならそんなことはない。

ＤＶＤプレーヤーは、ＣＤプレーヤーに比べると、
音楽だけを聴く場合には、不要な映像再生回路があるので、
そのぶんお金がかかってしまい、結果的に音楽再生回路に
お金がまわらなくなります。

ただし、これは同じ金額のＤＶＤプレーヤーと
ＣＤプレーヤーを比べた場合です。

高性能の高額ＣＤプレーヤーは、
中古でも人気が高いため、高いのです。

ところが、中古のＤＶＤプレーヤーは人気がないため、
同程度の性能の中古ＣＤプレーヤーよりも安いのです。
これは穴場でした。

読み取り性能だけで音質は決まりませんが、
ＤＶＤプレーヤーの読み取り速度は、
ＣＤプレーヤーのなんと６倍。すごい。



（具体的な性能）



左のＤＣＤ－ＳＡ１０は、ＤＥＮＯＮの高級ＣＤプレーヤー。
発売当時の価格は３５万円で、現在の中古価格でもけっこうします。

真ん中のＤＶＤ－Ａ１１は、ＤＥＮＯＮの高級ＤＶＤプレーヤー。

右のＤ－５００X'SⅡは、ＬＵＸＭＡＮの高級ＣＤプレーヤー。

ご覧のとおり、性能的には
真ん中のＤＶＤプレーヤーが一番良いと思われますが、
中古価格は一番安い状況です。穴場でした。

中古取引きで使われているヤフオクでは、
ＤＶＤプレーヤーは、「オーディオ機器」ではなく、
「映像機器」に分類されているので、恐らく
オーディオファンのチェックから
漏れているのだと思われます。





（ＤＥＮＯＮ　ＤＶＤ－Ａ１１の音）

オーディオでお金をかける順番は、
スピーカー、アンプ、プレーヤーの順と言われます。

私の場合、中古ですが、
スピーカーはＪＢＬ、アンプはＬＵＸＭＡＮです。
ＣＤプレーヤーは、どの機種でも大差ないだろうと、
一番安いグレードで聞いていました。

せっかくＤＶＤプレーヤーの裏技を教えてもらったので、
ＤＥＮＯＮ　ＤＶＤ－Ａ１１の中古をお安く買いました。

アンプにつないで、
聞きなれたＣＤでチェックしてみると、、、。

なんと、曲に小さな声が入っていました。
ベースかドラマーが、演奏しながら声を出しているようです。
いままで気づきませんでした。

ドラムやサックスなどの音が、
録音スタジオの壁に反響するような音も感じます。
臨場感、その場の空気。

かすかな音も明瞭に聞こえますので、
その対比で、音の無い部分がとても透明に聴こえます。
これがいわゆる音の透明感というやつか。

今まではＣＤの再生音は、レコードよりも明らかに劣っていました。
しかしこのプレーヤーを使うと、大げさに言えば、
ほとんど同じように感じます。

中古オーディオファンの方、
ＤＶＤプレーヤーねらい目です。



（参考）
・趣味が昴じてわらしべ聴者　プレイヤー比較