「北の大地に らかんさん遊ぶ」という本を出版された堀 敏一さん。
「羅漢」とは釈迦の高弟で10人居られるとか。
正式には「阿羅漢」というそうです。
堀 敏一さんは高校時代、円空や木喰に魅せられ木彫りを始められました。
北海道の先住民族はアイヌ語でチクペニと呼ぶ槐(えんじゅ)や楢(なら)の木を尊重し、家を建てるときの柱や
ご神体に用いていました。
堀 敏一さんは縁あって北海道に渡り、アイヌ人の伴侶も得て、槐(えんじゅ)や楢の木を利用して昭和58年から
羅漢さんの制作に励んでおられます。
北海道に渡られたのは円空や木喰も北海道で造仏されており、北海道の山にもまだ登っていない、とい理由だそうです。
ひとそれぞれ、「縁」で結ばれていますが堀 敏一さんも円空や木喰との出会いが精神的に大きな火花が降り注ぎ
その生涯の行方を決定づけることになったのでしょう。
作風は円空仏よりも木喰に近いのかも知れません。