K RAUM  お料理を主に日々のことを書いています。

桐弘史郎さんの絵②

2007年5月28日(月)

第60回カンヌ国際映画祭で河瀬直美さんの監督作品「殯(もがり)の森」がパルムドールに次ぐ賞をとりました
この作品は妻に先立たれてグループホームに暮らす認知症の男性と幼い息子を亡くした若い介護スタッフの女性が心を通わせていく姿を通じて、かけがえのない者の死と残された者の生き方を見つめた作品とのことです。河瀬監督は記者会見で「日本人の誇りを込めてつくった作品が評価されてうれしい。日本が今大切にしなければならないことを発信できました」と喜びを語りました。
私は「日本が今大切にしなければならないこと」が脳裏に焼きつきました。
殯を辞書を引くと「人死して未だ葬らず、仮に棺に斂(おさ)めて賓客として待遇する意(大字典)」
映画を観ていませんが、「殯」は認知症の人の尊厳を意味するのでしょうか。高齢社会やさまざまな悲しみを抱えた人々の問題をテーマに発信したことがカンヌで認められたのでしょうと思いました。
安倍総理に「日本が今大切にしなければならないこと」を突きつけたわ、と、思っていると、「松岡農水大臣の自殺のニュース」・・・国の大臣が疑惑だらけで、自殺するとは、どういうことなのでしょうか。
社会規範は国家権力の強制力のある法と強制力ない道徳から成り立っています。安倍総理は国民に道徳を押しつけていますが、国家の指導者層こそ法と道徳を国民に示す義務があるのではないでしょうか。松岡農水大臣もきちっと道徳のお手本を示すことが出来れば死まで追い詰められることはなかったでしょうと、・・・。安倍総理は任命権者の責任を認めましたが、どのように責任をとるのかしら。


昨日の桐さんの絵ですが・・・・・。
私の写真では色も絵の内容もはっきりと掲載できませんでした
桐さんの絵はジーと見ていると絵の中心部分、色が濃い部分です。ココに人の顔、特に目を見つけることが出来ます。おそらく目を中心に5億年の生命の糸を脈々と織り込んだヒトの思考回路を描いているのだろうと思って鑑賞しています。
ところが、1枚だけ中央部分が薄い色で描いた作品がありました(昨日掲示の写真の4)。顔の輪郭もない作品です。
「この作品は最初の作品ですか
桐さん「最後の作品です。これからこの方向に進んでいきます」
(今回の作品はこの2年間のもので、その最後ということです)

数年後の作品が楽しみです。
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