ジャケットを着なくても日向を歩くと汗ばむくらいの日差し、日陰に入るとスーと寒い感じ・・・湿度が低いのかな。東京の気候がどんどん変化しているようですね。
実家の庭のボタンの花が咲いたので父のお墓に届けました。
東京は桜の花吹雪がきれいです。街を歩くと華やかなハナカイドウが目立ちます。
中野区中央2丁目の宝仙寺の墓地の入り口のハナカイドウです。
神田川の桜も葉桜になり始めましたが、まだまだ、桜を楽しめます。
ビルは神田川下流の東中野です。
上の写真の反対側で西口高層ビル群です。
昨晩のNHK教育テレビの二期会オペラ「ワルキューレ」ハイライトご覧になりましたか。
22:30から0:40でしたので、途中眠くなってしまいましたが、なんとか最後まで観ました。
ジークムントとジークリンデが双子の兄妹とわかるところを劇場では雰囲気しかつかめませんでしたが、テレビでは一言一言字幕がでましたのでよくわかりました。また、ワルキューレの中の一番上の姉ブリュンヒルデが父ヴォータンに一番愛され、父を一番理解していることの象徴としてかわいらしい少女(ブリュンヒルデの少女時代の姿)を登場させた斬新な演出について解説付きのテレビは分かりやすくなりました。しかし、オペラの醍醐味はやはり劇場に足を運ばなければとの思いも強くなりました。
ヴァルトラウテの磯地 美樹ちゃんはワルキューレが一列に並ぶと真ん中辺りに立つので、テレビの画面でもはっきり写りました。
左から2人目磯地美樹 左から4人目一番上の姉ブリュンヒルデ
ここ4~5年ゲーテの『FAUST』を勉強会で読んでいます。ゲーテは20代に『FAUST』を書き始めて80代になった1831年7月に完成させました。なんと60年間にわたる作品です。ただし、ゲーテの本業はワイマール公の相談役(実質的には宰相と理解していいと思います)ですので、60年間執筆に専念していたわけではありません。さて、ワークナーの『ニーベルンゲンの指環』(序夜「ラインの黄金」・第1夜「ワルキューレ」・第2夜「ジークフリート」第3夜「神々の黄昏」)は35歳の1848年から61歳の1874年にかけて作曲されたという26年間を費やした作品です。ゲーテの『FAUST』もワーグナーの『ニーベルンゲンの指環』も両者を象徴する作品とみて間違はないと思います。『FAUST』と『ニーベルンゲンの指環』の完成の時期の差は43年です。『FAUST』はコスモポリタン的の作品ですが、『ニーベルンゲンの指環』は民族主義が強い作品です。フランス絶対王政からフランス革命を経て再びアンシャンレジーム(絶対王政に戻る)を隣国で体験したゲーテは国家の体制の行方が定まらない激動をみつめ、また、ドイツ民族の統一国家の存在がない(領邦国家)小公国の政治家としてドイツ民族に固執することなく世界をグローバルにとらえていたものと思われます。ゲーテの死んだ1830年代から西ヨーロッパは国民主義・民族主義が顕著に現れ、フランスは国民国家形成に血を流し、ドイツは国家統一に血を流すことになりました。ワグナーが『ニーベルンゲンの指環』の創作活動をおこなった1848年から1874年こそ、ドイツはプロイセン王国の武力によるドイツ統一と重なります。ちなみにドイツ帝国誕生は1871年1月(プロイセン国王ヴィルヘルムがドイツ皇帝ヴィルヘルム1世・プロイセン宰相ビスマルクがドイツ帝国宰相になりました)でした。
ワーグナーの経済的援助者のバイエルン王ルートヴィッヒ2世はドイツ統一の埒外にいましたが、当時のドイツの民族的高揚がワーグナーの『ニーベルンゲンの指環』となったとあらためて認識いたしました。その、民族的高揚のきわみが20世紀のヒットラーの出現となったわけですから、ワーグナーもヒットラーに利用されてしまった訳なのだと・・・。
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