東京都立町田高校『はなさかさん』作:松澤美奈子と町高演劇部(顧生創作)
ビールかお酒のケースに囲まれた大道具。
東日本大震災で亡くなった家族をロボット(アンドロイド)で蘇らせた博士。
そこから抜け出した次男をかたどったロボ4号が旅先で潰されて。
東京代表らしいC調な感じの芝居でしたが、残念ながら設定に説得力がなく、
笑いも中途半端で終わりました。
長野清泉女学院高校『宇宙の子供たち2015』作:クリアウォーター(顧問創作)
宇宙好きな兄弟が自分の星を目指して旅をする話だったと思います。
家庭はネグレクトで充分な食事が与えられず、
兄弟で妄想の世界に逃げ込むしかないということのようでした。
子供電話相談室のMEの音量が大きすぎでうるさく感じました。
新潟県立長岡大手高校『震える風』作:田村和也(顧問創作)
福島第一原発の汚染地域にある小学校を舞台にした、
そこに残る様々な記憶のお話。
大道具は、ブルーシートに長方形に囲まれ、芝居をする役者はその中で、
芝居しない役者はブルーシートの上で待機していました。
時代設定は、2026年。その時代から、残された物を通して震災を振り返るという形でした。
ストーリーを伝えるよりも様式に重点を置いた芝居で、
説明的なセリフもほとんどなく意味を探るのに疲れる芝居でしたが、
なんとか伝わってきました。
残念なのは、使用された音楽です。
歌詞に重点を置きすぎて、音楽のセンスは悪かったです。
芸総の選曲を見習ってほしいです。
栃木県立宇都宮女子高校『去年を抱きしめてニューイヤー』作:小池志織(生徒創作)
私の印象は、2001年の同校の『ばななな夜』にとても似ているように感じました。
夢破れて役者になることを諦めて帰省した姉が、再び夢に向かって歩み出すという話ですが、
どうして再び決意するに至ったかは、伝わってきませんでした。
会話に不要な役者は、適当な理由をつけて舞台から去らせるという
『さよなら小宮くん』方式の台本も気になりました。
また、大道具に難があり、エレベーターがエレベ-ターっぽくないし、
マンション外の喫煙スペースも不自然で、
壊してしまった門松を修復する気も感じられず、
私には物語に説得力を感じませんでした。
栃木県作新学院高校『ここにいること』作:野口夏実(生徒創作)
3年生から合唱部を任された2年生が空回りして、他の部員を傷つけるけど
最後には立ち直るという話ですが、あまりに説得力がありませんでした。
部長代理が、自分の空回りに気づかないのも不自然、
それを許す同級生も不自然、最後に謝罪する1年生たちも不自然。
部員たちが合唱部や合唱が好きだという気持ちは全く伝わってきませんでした。
こういう登場人物の不自然な行動や心理の変化にたぶん役者は気づいているけど
それを指摘できない状況があるのだろうと思いました。
こういう芝居をまじめに作れば作るほど、
非現実的なストーリーが浮かび上がってきました。
大道具も上手奥の黒パネルも不自然だし、
正面下手に伸びた階段のピッチがバラバラなのも気持ち悪かったです。
埼玉県立芸術総合高校『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』作:オノマリコ
今回観劇して、まだ誰が誰だか判らない箇所がありました。
また、今回『沈黙』と『平穏』という役が居ることに気がつきました。
これまで2回の観劇では、全く注目しなかったです。
前回見て『哲学』が主人公だと思ったのは、テキストレジの結果『哲学』が軸になるような形になっただけで、
元の台本での主人公は『息吹』、さらに『敬虔』『奔放』なのだろうと思いました。
最後に『癇癪』のイントネーションだけが正しいイントネーションでないのはなぜなのでしょう。
それともあれが正しいイントネーションなのでしょうか。
移動する椅子を置くとき、音を立てる役者と静かに置く役者がいました。音を出すのは、音響か照明の
変化のきっかけのためのなのかどうしてなのか気になりました。
これだけ完成度の高い舞台なのだからそこに何か意味があるのだろうけど、
その意味や意図が伝わってこない様々なことに観劇していてイライラしてしまいます。
群馬県新島学園高校『ブナの花道』作:大嶋昭彦(顧問創作)
大道具の蹴込みが布で、しわが寄っていたし、途中それがめくれたのは残念でした。
深刻で判りづらい芝居が多い中、単純なコメディーで観客は安心して笑えました。
たった3日で田舎歌舞伎を演劇経験のない素人が作ってしまうという荒唐無稽な話を
演劇関係者に見せる度胸はすごいです。
今日の7校で私は『震える風』、
シャワッチは『去年を抱きしめてニューイヤー』、
だーやは『ブナの花道』を押しました。
完成度では『解体されゆく~』ですが、それは私が3度目の観劇だからであって、
初見では、やっぱりイライラするばかりで認める気にはならないだろうと思います。
『震える風』も様式に重点を置いているけど、
初見の時の芸総のようなイライラは感じませんでした。
ビールかお酒のケースに囲まれた大道具。
東日本大震災で亡くなった家族をロボット(アンドロイド)で蘇らせた博士。
そこから抜け出した次男をかたどったロボ4号が旅先で潰されて。
東京代表らしいC調な感じの芝居でしたが、残念ながら設定に説得力がなく、
笑いも中途半端で終わりました。
長野清泉女学院高校『宇宙の子供たち2015』作:クリアウォーター(顧問創作)
宇宙好きな兄弟が自分の星を目指して旅をする話だったと思います。
家庭はネグレクトで充分な食事が与えられず、
兄弟で妄想の世界に逃げ込むしかないということのようでした。
子供電話相談室のMEの音量が大きすぎでうるさく感じました。
新潟県立長岡大手高校『震える風』作:田村和也(顧問創作)
福島第一原発の汚染地域にある小学校を舞台にした、
そこに残る様々な記憶のお話。
大道具は、ブルーシートに長方形に囲まれ、芝居をする役者はその中で、
芝居しない役者はブルーシートの上で待機していました。
時代設定は、2026年。その時代から、残された物を通して震災を振り返るという形でした。
ストーリーを伝えるよりも様式に重点を置いた芝居で、
説明的なセリフもほとんどなく意味を探るのに疲れる芝居でしたが、
なんとか伝わってきました。
残念なのは、使用された音楽です。
歌詞に重点を置きすぎて、音楽のセンスは悪かったです。
芸総の選曲を見習ってほしいです。
栃木県立宇都宮女子高校『去年を抱きしめてニューイヤー』作:小池志織(生徒創作)
私の印象は、2001年の同校の『ばななな夜』にとても似ているように感じました。
夢破れて役者になることを諦めて帰省した姉が、再び夢に向かって歩み出すという話ですが、
どうして再び決意するに至ったかは、伝わってきませんでした。
会話に不要な役者は、適当な理由をつけて舞台から去らせるという
『さよなら小宮くん』方式の台本も気になりました。
また、大道具に難があり、エレベーターがエレベ-ターっぽくないし、
マンション外の喫煙スペースも不自然で、
壊してしまった門松を修復する気も感じられず、
私には物語に説得力を感じませんでした。
栃木県作新学院高校『ここにいること』作:野口夏実(生徒創作)
3年生から合唱部を任された2年生が空回りして、他の部員を傷つけるけど
最後には立ち直るという話ですが、あまりに説得力がありませんでした。
部長代理が、自分の空回りに気づかないのも不自然、
それを許す同級生も不自然、最後に謝罪する1年生たちも不自然。
部員たちが合唱部や合唱が好きだという気持ちは全く伝わってきませんでした。
こういう登場人物の不自然な行動や心理の変化にたぶん役者は気づいているけど
それを指摘できない状況があるのだろうと思いました。
こういう芝居をまじめに作れば作るほど、
非現実的なストーリーが浮かび上がってきました。
大道具も上手奥の黒パネルも不自然だし、
正面下手に伸びた階段のピッチがバラバラなのも気持ち悪かったです。
埼玉県立芸術総合高校『解体されゆくアントニン・レーモンド建築 旧体育館の話』作:オノマリコ
今回観劇して、まだ誰が誰だか判らない箇所がありました。
また、今回『沈黙』と『平穏』という役が居ることに気がつきました。
これまで2回の観劇では、全く注目しなかったです。
前回見て『哲学』が主人公だと思ったのは、テキストレジの結果『哲学』が軸になるような形になっただけで、
元の台本での主人公は『息吹』、さらに『敬虔』『奔放』なのだろうと思いました。
最後に『癇癪』のイントネーションだけが正しいイントネーションでないのはなぜなのでしょう。
それともあれが正しいイントネーションなのでしょうか。
移動する椅子を置くとき、音を立てる役者と静かに置く役者がいました。音を出すのは、音響か照明の
変化のきっかけのためのなのかどうしてなのか気になりました。
これだけ完成度の高い舞台なのだからそこに何か意味があるのだろうけど、
その意味や意図が伝わってこない様々なことに観劇していてイライラしてしまいます。
群馬県新島学園高校『ブナの花道』作:大嶋昭彦(顧問創作)
大道具の蹴込みが布で、しわが寄っていたし、途中それがめくれたのは残念でした。
深刻で判りづらい芝居が多い中、単純なコメディーで観客は安心して笑えました。
たった3日で田舎歌舞伎を演劇経験のない素人が作ってしまうという荒唐無稽な話を
演劇関係者に見せる度胸はすごいです。
今日の7校で私は『震える風』、
シャワッチは『去年を抱きしめてニューイヤー』、
だーやは『ブナの花道』を押しました。
完成度では『解体されゆく~』ですが、それは私が3度目の観劇だからであって、
初見では、やっぱりイライラするばかりで認める気にはならないだろうと思います。
『震える風』も様式に重点を置いているけど、
初見の時の芸総のようなイライラは感じませんでした。
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