東京神田をぶらぶらと明治大学の方へくだって行くと右手に上の山ホテルという高級なホテルがあった。戦後は駐留軍に接収されていて、その頃日本人も入れるようになったばかりだと聞いた。坂の途中からはレストランの大きな1枚のガラス張りの窓からは人影が見えた。同級生とよくその辺を散歩していた私は「たまにあそこで食事をしましょうよ」と誘った。その頃の大学生は大方貧乏学生で、そんな所で食事をするほどの余裕は無かった。たまに新宿の歌舞伎町あたりでカクテルをご馳走になるくらいだった。どん底というバーに学生がたむろしていた。其処で飲むのはどんカクというハイボールだった。私はいつもその同級生にあちこちと案内して貰っていたので1度はお礼に何かと思っていたら彼は「1度上の山ホテルのレランに連れて行くよ」と云った。いくらも経たないうちに電話が入り、上の山ホテルのレストランに行った。彼はバイトでいくらか懐が暖かいと言いながらチキンの丸焼きをご馳走してくれた。クリスマスには未だ日のある頃だった。レストランの1枚ガラスから坂の方を見たのはその時1度だけだった。私は短大なので先に学校を終え、実家に帰った。今から50年以上前の話。私の同級生、明治大学の学生だった私のジェラールフィリップももういない。明日は宇都宮でのクリスマスの思い出を書きます。
一応投稿を用意しておいたのですが、いざ投稿となったら書いておいた原稿の入っている所が全て無いのです。今までにそんな事は1度もありませんでした。でも、保存を取ってあるので痛手としては今日書いた分だけだと思い、慌てませんでした。今日の分はブログに直接書く事も出来ますが、お授業が長引いたし8時近くなっていたので怠けて帰る事にした次第です。機械のトラブルで・・・と言い訳が成り立ちます。そんな訳でした。嘘ではありません。御免なさい。