【絶対に、絶対に、橋下を信用してはいけない】
かつてサラ金が我が世の春を謳歌していたころ、彼らの違法な利息取り立てによってどれほどの悲劇が生まれたことか。
特に商工ローンの被害はひどいものだった。
橋下は商工ローンのひとつである「シティズ」の顧問弁護士だった。
シティズもそうだが、商工ローンは連帯保証人を取る。
金を借りた本人(主債務者)が金を返せなくなると、連帯保証人が返さなくてはならない。
連帯保証人は、ある日突然、借りぬしの支払いが滞ったという理由で、いきなり「ただちに全額耳をそろえて返せ」と求められる。
連帯保証人が事業者の場合、やおら工場や自宅が差し押さえられる、銀行預金が押さえられる。
こうなると信用を失い、事業継続は不可能だ。
寝耳に水の状態ですべての財産を奪われ、住むところを追われる。
こうした手法でみぐるみはがれた人々の間に、自殺が相次いだ。
夜逃げ、一家離散に追い込まれ、精神を病む人も相次いだ。
奥さんが焼身自殺するなど、耳をふさぎたくなるような悲劇は数限りもなくあった。
橋下がバックにつくシティズは特に悪辣だった。
シティズの取っていた利息は利息制限法をはるかに上回る違法なもので、そういった契約は本来無効なのだが、法律を駆使して作った精緻な契約書で顧客をがんじがらめにしてしまい、本人が「違法な利息ですがそのことを納得して支払います」と申し出た形式をしつらえて、一切の逃げを許さなかった。
ほかの商工ローンやサラ金が違法利息であることを認めて過払い金を返すようになってからも、シティズはびた一文返さなかった。
しつこくしつこく裁判を繰り返して抵抗し、顧客を追い詰めた。
シティズの悪辣さを示す話がある。
平成20年、大阪高裁はシティズの違法性を認める判決を下した。
シティズはこれを不服であるとして最高裁に上告した。
翌年、最高裁は口頭弁論を開かずに判決日を指定した。
口頭弁論を開かないということは、シティズの負けが濃厚になったということだ。
するとシティズはなんと、自分が上告したにもかかわらず、判決を下されて負けが確定するのを避けるために、上告を取り下げやがったのだ。
判決は「お蔵入り」にされてしまった。
周到な判決書を準備していただろう最高裁も、この態度にはプッツンしただろう。
上告を取り下げて自ら負けを認めたシティズだったが、この客にだけ過払い金を返還したものの、それ以外の客からは相変わらず違法利息を取り続けた。
「だって最高裁で負けが確定してないも~ん」というわけだ。
まったくもって世の中も最高裁もなめ切ったやりくちだ。
いまに至るも橋下の手口は変らない。
口だけは達者だが、誠実さのかけらもなく、血も涙もない。
橋下の法律やくざ的なやり口のせいで、一体どれほどの人が自ら命を絶ち、人生を狂わせただろう。親の運命が急転した結果として、どれほどの子どもが不幸に突き落とされただろう。
本当に悔しい。
彼は他人の人生のことなど眼中にない。
どれほど他人が苦しもうとも、自分のキャリアのために、違法を合法だと言いくるめつづけた。
そしてそんな自分の法律的手腕を誇っていたのだ。
彼がシティズの顧問弁護士を辞めたのは、いよいよ最高裁でどうにもならなくなる直前だった。
追い詰められたら、最高裁敗訴弁護士という「汚名」から自分だけ逃れるために、訴状から名前を消して、さっさと泥船から降りたのだ。
こんな不誠実でウソつきで卑怯極まりない人物が政治家を務めていられるなんて、何かの間違いだろうと思いたい。
自民党だってろくなもんではないのかもしれないが、橋下よりは百倍もましだと思う。