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【深刻!】まだ原発事故は続いている 止まらない汚染水の流水に進まない廃炉計画の今 上田俊英 2018.5.3 AERAdot.

2018-05-05 22:18:51 | 福島、原発

まだ原発事故は続いている 止まらない汚染水の流水に進まない廃炉計画の今

 
上田俊英 2018.5.3 07:00
 
 福島第一原発(2018年2月21日)。手前右から2号機、3号機、4号機の建屋。3号機は、カマボコ形のドームが完成した。背後には汚染水をためるタンクが立ち並ぶ (c)朝日新聞社 
福島第一原発(2018年2月21日)。手前右から2号機、3号機、4号機の建屋。3号機は、カマボコ形のドームが完成した。背後には汚染水をためるタンクが立ち並ぶ (c)朝日新聞社

 

 

 福島県にある東京電力福島第一原子力発電所の事故が起こって7年が過ぎた。炉心溶融(メルトダウン)によって溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の詳しい様子はいまだにわからず、放射性物質に汚染された水も増える一方だ。事故はまだ続いている。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞編集委員・上田俊英さんの解説を紹介しよう。

*  *  *
「廃炉に向けた準備をしていた7年だった」

 福島第一原発を2月9日に訪れると、東京電力の担当者はこう説明してくれた。

 原発の敷地をまわると、地表は一面、モルタル(セメントと砂を水で練ったもの)で覆われていた。地中から出る放射線をさえぎるためだ。その結果、今は敷地の95%の場所で防護服やマスクをつけず、普通の作業服で仕事ができるようになった。

 3号機の建屋の最上階では、カマボコ形のドームの設置工事が進んでいた。外部に放射性物質が飛び散るのを防ぐ設備で、2月21日に完成した。今年の秋には、この建屋内のプールにある使用済み核燃料の運び出しが始まる予定だ。

注)放射性物質=生物の細胞を傷つけ、病気の原因ともなる「放射線」を出す物質のこと。


■溶け落ちた核燃料の状況は不明

 しかし、こうした作業は、本格的な廃炉作業を始める準備に過ぎない。

 炉心溶融を起こした1~3号機では、燃料デブリの一部が原子炉を突き抜け、原子炉を囲む格納容器の底にたまっている。格納容器の内部をロボットや遠隔操作カメラで調べる調査は2017年1月に始まった。そして、これまでに2、3号機で、燃料デブリが確認できた。

 しかし、調査場所はわずかで、燃料デブリもほんの一部が見えただけだ。いったいどこに、どれだけ、どのようにたまっているのか、まったくわかっていない。

 廃炉とは本来、こうした燃料デブリをすべて取り出し、原子炉や建屋などを解体することだ。国と東京電力の廃炉の計画にも、当初はそう書かれていた。

 ところが、現在の計画に具体的に書かれているのは、燃料デブリの取り出し開始までだ。21年内に1~3号機のどれかで取り出しを始めるとされている。

■建屋への汚染水の流入を止められない

 燃料デブリの取り出しを始めるのに不可欠なのが、建屋への地下水の流入を止めることだ。そのため、1~4号機の建屋を取り囲む地中に全長約1500メートル、深さ約30メートルにわたる「氷の壁」(凍土壁)が建設された。

 建屋の周囲の井戸から地下水をくみあげる「サブドレン」も続けられている。それでも、雨が少ない日でさえ、1日100トンほどの地下水が建屋に流入し、放射性物質に汚染された水が増え続けている。

 東京電力は放射性物質の大半を取り除いた水を敷地内のタンクにため続けているが、今の技術では、放射性トリチウム(三重水素)は取り除けない。

 敷地内に林立する汚染水の貯蔵タンクは現在、約850基。110万トン分の容量があるが、すでに約104万トンが埋まっている。このうち約85万トンは放射性トリチウムを含む水で、残りは多種の放射性物質をまだ含む、汚染がより深刻な水だ。

 東京電力は2020年のうちに地下水の流入を止め、建屋内の汚染水をほぼゼロにする計画だが、流入を止められるかどうかは、わからない。

 燃料デブリの取り出しにたどり着けても、難題が待っている。

 燃料デブリは放射能がきわめて強く、人は近づけない。放射能が弱まるまで10万年程度は人間社会から遠ざけておく必要があるが、保管場所や処分方法は決まっていない。

 その後の原子炉や建屋などの解体については、今の国と東京電力の廃炉の計画には、項目さえない。

 原子力規制委員会の更田豊志委員長は3月7日の記者会見で、廃炉計画の現状を登山にたとえて、こう話した。

「山頂が見える状況ではない。しかも、(これから)どのぐらいの勾配(斜面)が待ち受けているのかもわかっていない」

(解説/朝日新聞編集委員・上田俊英)


【キーワード:東京電力福島第一原子力発電所の事故
2011年3月11日、東日本大震災に伴う巨大津波に襲われた福島第一原発(6基)のうち、運転中の1~3号機は電気の供給が途絶えて燃料を冷やせなくなり、相次いで炉心溶融(メルトダウン)を起こした。さらに炉心溶融で発生した水素が爆発して1、3、4号機の建屋が吹き飛び、大量の放射性物質が放出された。

【キーワード:使用済み核燃料
原発で燃やし終えた核燃料。燃料の原料であるウランや、ウランの核分裂に伴ってできたプルトニウムなどの放射性物質が含まれる。高い熱や、人が近づけば死んでしまうほどの放射線を出しているため、原子炉から出した後は、原発内にあるプールにためた水の中で保管している。

※月刊ジュニアエラ 2018年5月号より

 

 

 

 


AI地震予測 全国警戒エリアマップ2018年4月最新版 2018.5.5 週刊ポスト

2018-05-05 19:21:28 | 地震 災害

AI地震予測 全国警戒エリアマップ2018年4月最新版

 NEWSポストセブンhttps://www.news-postseven.com/archives/20180505_668937.html

2018.05.05 07:00

【AI地震予測による警戒MAP】

 

 村井俊治・東大名誉教授が会長を務める民間会社JESEA(地震科学探査機構)が、この3月から実用化したAI(人工知能)による地震予測。本誌・週刊ポスト3月12日発売号に掲載した第1回予測は大反響となった。今回はその「最新版」をお届けする。

 AIに2005年~現在までの電子基準点データをすべてインプット、最新の電子基準点の動きと照合して、村井氏の理論をもとに異常変動を察知。地震発生リスクを割り出す。

 同予測は全国を30か所に分けて予測する。「震度4以上の地震が3か月以内に発生するリスク」を0~5の6段階評価で分析した。

「予測対象は震度4以上ですが、レベル4~5は震度5以上の大地震になる可能性も高いゾーンといえます」(村井氏)

「レベル5(極めて高い)」となったのは、東北地方太平洋沿岸の3つのゾーンと九州北部ゾーンだ。各エリアの代表的な電子基準点は岩手、仙台、日光、熊本となっている。

 首都圏にほど近い伊豆諸島、九州全域から中国地方西部が次に危険度の高い「レベル4」となっている。各エリアの代表的な電子基準点は三宅、萩(山口)、福岡、鹿児島だ。

「過去のデータから伊豆諸島で大地震が起こった場合に都心にも大きな揺れをもたらすことがわかっています。首都圏でもレベル5、レベル4と同様の警戒が必要です。4月9日に震度5強の地震が起こった島根県西部も、萩ゾーンの中に含まれている。引き続き余震に注意すべきでしょう」(同前)

 このほか、釧路、三石(日高)、青森、秋田、長野、横須賀、伊良部が「レベル3」となっている。

 村井氏は「AI予測はいまだ発展途上だが、今後もトライ&エラーを繰り返し精度を高めていく。来年には自信をもって『完成版』といえるものを世に送り出したい」と語っている。

●AI地震予測とは
 2018年3月18日~24日の電子基準点の変動(上下動、水平方向の動きなど)をもとに、AIが過去12年間のデータと比較して地震の発生リスクを算出。JESEAでは全国を30のエリアに分け、震度4以上の地震が3カ月以内に起こる可能性(警戒レベル)を6段階に分けて評価した。

●JESEAでは毎週水曜日にスマホ・PC用ウェブサービス「MEGA地震予測」(月額378円)で情報提供している。詳しくはhttp://www.jesea.co.jp

※週刊ポスト2018年5月4・11日号

 

 

 

 


改憲案の本質は「専守防衛型の自衛隊の明記」ではなく「集団的自衛権の明記」 木村草太 2018.4.26 テレ朝モーニングショー

2018-05-05 15:28:01 | 憲法

 
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小さく始めて大きく使う、虚偽と改竄の安倍政権に二度と騙されない決意を。特に態度が不明瞭な若い人たちに伝えてほしい。

 

改憲案の本質は「専守防衛型の自衛隊の明記」ではなく「集団的自衛権の明記」

木村草太

2018年4月26日 テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー「そもそも総研」
https://www.facebook.com/gomizeromirai/videos/2127887937251332/

憲法学者 首都大学東京 木村草太教授の解説


(憲法9条の改憲案、自民党案に関しては)
これを根拠づけるために作られた案ですから、従来「自衛隊明記」と言われてきたんですけれど、正確には「集団的自衛権行使容認の明記」というふうに呼ぶべき提案だと思います。

改憲案の本質は「集団的自衛権の行使を憲法上認める」こと。

今ある自衛隊というのは安保法制込みの自衛隊ですから、「集団的自衛権行使(一部)容認込みの自衛隊」ということになるわけですね。

ですから「自衛隊の明記」というのは「専守防衛型の自衛隊の明記」ではなくて、「集団的自衛権の明記」をするというものにならざるを得ないわけです。

(条文には集団的自衛権も個別的自衛権も書いていないことについては)
これはわざとごまかそうとしているわけですね。

つまり「集団的自衛権の行使を認めます」とはっきり書いた条文を作ると、2015年の安保法制を国民投票にかけて国民の賛否をとるというかたちになりますよね。

ですから自民党としてはおそらく「集団的自衛権の行使容認を発議」とは言いたくないし、それを争点にはしたくないんですね。

なのでできるだけ自衛隊の任務を曖昧にしておくと。

曖昧にしておけば「これは個別的自衛権までの専守防衛型の自衛隊だな」と思って、誤解して投票してくれる人もいるかもしれない。

それで可決した後に「今ある自衛隊というのは集団的自衛権込みの自衛隊ですよ」「これが可決されました」と言い出すと。

こういうふうにしようとしているように私には見えますね。

 

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 今日のそもそも総研・・・・
憲法学者の木村草太氏「自民党案は9条1項、2項を残し自衛隊を明記する。
憲法違反といわれる自衛隊の名誉を守るとしている。そして今までと変わらないと主張しているが、まったく違う。
それは集団的自衛権の行使を憲法上認めるものになり、今までとは大きく異なるものになる」と・・・・

玉川氏「改憲案で"必要な自衛の措置を取ることを妨げず・・"と曖昧な表現ですが・・・・」
木村氏「自衛隊の任務をできるだけ曖昧にして、わざと誤魔化そうとしているように見えます。
     これで国民投票すれば誤解して投票してくれる人もいるかもしれない・・」と・・

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【※ファシズムの14の初期警報】~ 前川喜平・前文科事務次官が警告「いま日本は、ファシズムの入り口に立っている」

2018-05-05 14:22:45 | 安倍、独裁者への道

前川喜平・前文科事務次官が警告「いま日本は、ファシズムの入り口に立っている」

 前川喜平・前文科事務次官は4月15日、尾道市で行われた講演会の後、森友学園の決裁文書改竄について記者の質問に答え、「何らかの外部の力、官邸から何らかの圧力があったと考えれる。例えば、今井尚哉首相秘書官が指示したということは十分に考えられると思います」と語った。

前川氏

前川喜平・前文科事務次官

 

政治が、官僚の矜持や使命感をズタズタにしている

――森友学園の決裁文書改竄について、官邸から何らかの圧力があったと考えられますか。

前川:こういったことが霞ヶ関のあちこちで起こっています。名古屋の中学校で私が授業、講演をした内容について文科省が「調査」を行いましたが、これは「自らの判断で行った」と、いまでもそう説明している。しかしこれは「自民党の文教関係の重要なポストを占めている人(=自民党文科部会長の赤池誠章・参院議員と部会長代理の池田佳隆・衆院議員)が指示、それに基づいて行った」ということはもう明らかです。

明らかであるにも関わらず、「その人たちは関係ない。役人たちがやったことです」と説明しようとしている。これはイジメの構図に等しい。イジメられた子供はイジメられたことを言わない。『階段から自分から落ちて怪我をした』と言う。そういう構図によく似ていると思います。

公務員は全体の奉仕者。いま、官僚の矜持や使命感がものすごくズタズタにされて、貶められている状況にあります。『官僚組織が腐敗・劣化した』のではなく『歪んだ政治によって、公正公平・中立透明であるべき行政が歪められた』という非常に由々しき事態ではないかと思うのです。行政の劣化とか腐敗と呼ばれる状況は、政治が変わらなければ。政治の責任です。

全体主義への流れの中で、権力の私的乱用が起きている

――その背景にあるものは何でしょうか?

前川:非常に大きな構図でいえば、「全体主義に向かって国を変えて行こう」とする勢力があるのだと思います。「政治を牛耳り、行政も牛耳る」という状況にあると私は危惧をしています。自由に物が言える状況が失われてしまうのではないか。そういうことが起こりうると思います。

いま世界中で独裁政治が出現しています。中国もロシアもそれに近い状態になっている。「歴史は繰り返す」といいますが、1920~30年代の歴史を学ぶことが重要です。大きな意味でいうと、全体主義の方向を目指している人たちが、何が何でもその権力を維持し、強めていこうとしている。その流れの中で、権力の私的乱用も起こっていると思う。

米国のホロコースト記念館に『ファシズムの14の初期警報』(※文末に詳細)というのがあるのですが、この14項目のうち11か12ぐらい(今の状況は)当てはまっているような気がします。軍事や安全保障をことさら強調し、権力の縁故主義、つまり“お友達優遇”がはびこっている。私は、いま日本はファシズムの入り口に立っていると思います。そっちに行くのか、そうでない方向に行くのか。もう一回、この社会を立て直していけるのか。我々が試されているのではないかと思います。

官僚である前に、一人ひとりが尊厳ある個人であることを忘れないでほしい

――現職の官僚に求めることは何ですか。

前川:官僚である前に、一人ひとりが尊厳ある個人であることを忘れないでほしい。一人ひとりが精神の自由を持っている。何を考え、何を信じてもいい。『自分を失うな』と言いたい。

 特に、文部科学省は『自分で考える教育をやりなさい』と言っている。『自分で考えなさい』という教育をしようとしている役人自身が、自分で考えていないのは非常に問題。自分で考える先生、自分で考える役人でいなければならないと思います。そうではないと、自分で考える子供は育てられない。

 自分自身で考えることが大事だと思うのです。そのうえで『主権者である国民である』という自覚を持つことです。国民である自分が公務員である自分を批判する。自分自身の仕事を客観視して、批判する目を持っていないといけないと思います。

【※ファシズムの14の初期警報】
米国ワシントンの「ホロコースト記念館」に展示されている、ローレンス・ブリット(政治学者)の言葉。13番目に「縁故主義と汚職の蔓延」がある。

1)強大で執拗な国家主義の宣伝
2)人権の重要性の蔑視
3)団結のための敵/スケープゴートづくり
4)軍隊の優位性/熱烈な軍国主義
5)性差別の蔓延
6)マスメディアの統制
7)国家の治安への執着
8)宗教と支配層エリートの癒着
9)企業権力の保護
10)労働者の力の抑圧もしくは排除
11)知性と芸術の軽視と抑圧
12)犯罪取り締まりと刑罰への執着
13)縁故主義と汚職の蔓延
14)不正選挙

 

赤池

自民党文科部会長の赤池誠章・参院議員


<取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数