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【今治発】前川喜平氏が語るアベ官邸の圧力 市民固唾のむ 2018.02.3 田中隆作ジャーナル

2018-02-04 09:56:47 | 森友・加計疑惑

【今治発】前川喜平氏が語るアベ官邸の圧力 市民固唾のむ

前川喜平・前文科事務次官。おどろおどろしい政治の世界を淡々と語った。=3日、今治市公会堂 撮影:筆者=

前川喜平・前文科事務次官。おどろおどろしい政治の世界を淡々と語った。=3日、今治市公会堂 撮影:筆者=

 安倍首相と加計孝太郎理事長にとって最も厄介な存在である前川喜平・前文科事務次官がきょう、今治市で講演した。(主催:実行委員会)

 今治市は、経営破綻の危機に瀕する首相のお友達学園のために市有地を無償で提供し、キャンパス建設費の半分を負担したことで知られる。加計学園の手先と揶揄する向きさえあるほどだ。

 教育行政が安倍官邸の圧力によって歪められた最先端の地に、教育行政の前最高責任者が乗り込んだのである。

 講演会場の今治市公会堂(1千席)は補助席が出るほどの超満席となった。前川氏が登壇すると、会場から割れんばかりの拍手が起きた。 

 理事長が一度も説明にさえ来ない学園のために血税を持って行かれたのでは、今治市民はたまったものではない。獣医学部の開設に異議を唱える前川氏を賞賛する市民は少なくない。

 前川氏は、加計学園獣医学部が国家戦略特区に認定されたプロセスに官邸の圧力があったことを、1時間にわたって語った。

 安倍首相、麻生財務相、和泉首相補佐官・・・政治家やトップ官僚の具体的な名前と日付をあげながら臨場感たっぷりだ。

 日頃は疎遠な永田町と霞が関の動向だが、自分たちの生活に今後深く関わってくるだけに、今治市民は固唾を呑みながら耳を傾けた。

会場は補助席も出て超満員。2階の通路まで立ち見が出た。=3日、今治市公会堂 撮影:筆者=

会場は補助席も出て超満員。2階の通路まで立ち見が出た。=3日、今治市公会堂 撮影:筆者=

  〜終わり~

 

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【集会案内】1/26(金)「もはや『詰み』だ!森友/加計問題の責任を徹底追及」~衆議員第二議員会館 / 近畿財務局 :森友交渉の文書開示 内部で検討の詳細な記録 2018.1.20 毎日新聞

2018-01-21 16:19:11 | 森友・加計疑惑
自動代替テキストはありません。

1月26日衆議院第二会館第一会議室にて「緊急院内集会」を開催致します。森友/加計問題の真相解明は、既に充分になされました。今、やるけとは、検察を動かし、責任を徹底追及することです。国民の血税を湯水の如く使いまくり、医療・社会保障・介護をないがしろにする、安倍政権を追い詰めましょう‼️
2018年1月21日 
森友・加計告発プロジェクト
共同代表 小野 真起子



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森友交渉の文書開示 内部で検討の詳細な記録

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
近畿財務局が開示した文書(2016年3月)の概要

 

 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、財務省近畿財務局が学園との交渉について、役所内部で検討した詳細な文書を保管していたことが明らかになった。財務局が19日、毎日新聞の情報公開請求に開示した。財務省はこれまで国会で、学園との交渉内容について「記録を廃棄した」として詳しい説明を拒んでいた。文書の存在が初めて確認された。

 開示されたのは、財務局が2016年3~5月に作成した「照会票」と「相談記録」。毎日新聞が昨年9月、「学園との面談・交渉に関する文書」として請求していた。国有地の売却担当者が、学園との交渉経緯を記した上で、財務局の法務担当者に、国の対応に法律上の問題がないか質問し、回答を受けた内容が記されている。

 3月24日付の文書によると、学園は17年4月開校予定だった小学校建設のために借りた国有地から廃棄物が見つかったとして、財務局に「開校が遅れたら大変なことになる」などと対応を要求。学園は「土地を安価に買い受けることで問題解決を図りたい」「無理であれば事業を中止して損害賠償請求をせざるを得ない」などと安値売却を持ちかけていた。

 これを踏まえ、財務局の売却担当者が「国は貸主として法的にどういう責任を負うか」と質問。法務担当者は学園から契約解除や損害賠償請求などの可能性があるとして、「速やかに方針を決定した上で、義務違反を免れる方策を講じることが望ましい」と早期の対応を促していた。

 さらに、4月22日付の文書では、学園側弁護士から「価格が折り合って買い受ける場合、損害賠償請求などは行わない」と提案されたことを記載。財務局の売却担当者が学園からの賠償請求を免れる方法を質問、法務担当者は売買契約書の文案を添削していた。

 国有地を巡っては、財務局が16年6月、鑑定評価額からごみ撤去費約8億円を値引きし、学園に1億3400万円で売却したことが明らかになっている。

 近畿財務局は19日、毎日新聞の取材に「(相談記録などの文書は)面談・交渉記録とは考えていない。面談・交渉記録に関連して、財務局が保存・作成している文書として開示した」と回答した。【岡村崇、宮嶋梓帆】

説明なく不誠実

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長の話 財務省はこれまで国会で、学園との面談・交渉記録などを「廃棄した」と答弁してきたが、交渉経緯の一端を記した「相談記録」などの文書を開示せず、存在を説明してこなかったのは極めて不誠実だ。今後の国会では、これまでの答弁や財務省の姿勢が厳しく問われるべきだ。

 

 

【関連】

やっぱり残っていた!森友国有地払い下げ【近畿財務局に「相談記録」】佐川宣寿前理財局長をはじめ、財務省はこれまで、国会で学園と交渉内容について問われても「記録を破棄した」と答弁し説明を拒んできたが、毎日新聞の情報公開請求で、文書の存在が発覚した(日刊ゲンダイ)

https://twitter.com/Trapelus/status/954624829730140160

 

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「男たちの悪巧み」主催者 「加計さんも気の毒」と語る 週刊ポスト2018年1月26日号

2018-01-20 22:35:23 | 森友・加計疑惑

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「男たちの悪巧み」主催者 「加計さんも気の毒」と語る

 NEWSポストセブンhttps://www.news-postseven.com/archives/20180120_644176.html

2018.01.20 07:00 

右上から時計回りに増岡、安倍、薮本、松崎の各氏(松崎氏のフェイスブックより)

 

 安倍晋三・首相と加計学園理事長・加計孝太郎氏との親密さは、2015年に昭恵夫人が「男たちの悪巧み」

 安倍晋三・首相と加計学園理事長・加計孝太郎氏との親密さは、2015年に昭恵夫人が「男たちの悪巧み」としてフェイスブックに公開したクリスマスパーティの写真によって大きく取り沙汰されるようになった。そのパーティの主催者である増岡聡一郎・鉄鋼ビルディング専務(55)が、口を開いた。これまで知られることのなかった安倍人脈の本当の関係性が、明らかになる。(取材・文/森功=ノンフィクション作家。文中敬称略)

 * * *
 増岡聡一郎は中堅ゼネコン増岡組を創業した増岡登作の五男、正剛の長男として生を受けた。父正剛は元日本輸出入銀行総裁の古澤潤一の娘・洋子と結婚し、3代目の増岡組社長に就任。正剛の義母・百合子が元首相・鳩山一郎の長女、という閨閥もあった。その鳩山家と安倍事務所との意外なつながりについて、聡一郎がこう説明してくれた。

「私の亡くなった母(洋子)の従兄弟が鳩山邦夫さん。その鳩山事務所にいた女性秘書と(安倍事務所の政策秘書である)初村滝一郎さんが秘書仲間として結婚され、私もその結婚式に出席させていただきました」

 このときの結婚披露宴には、加計学園の加計孝太郎も参加しているといい、そこにも不思議な接点がある。安倍晋三の政策秘書である初村の実父、謙一郎は元日本新党の代議士であり、細川政権樹立の立役者でもあったが、実は安倍とは米国留学仲間だ。つまり安倍、加計、三井住友銀行の高橋精一郎、それに初村謙一郎が、ともに同じ時期に南カリフォルニア大に留学し、そこから現在の友人の輪が広がっているのである。

 加計と安倍は山梨県河口湖畔に別荘を所有し、夏の休暇には互いの家を行き来している。そこには加計や増岡だけでなく、ときおり初村謙一郎も参加する。ちなみに彼らは安倍のことをどう呼んでいるのか。

 「ほかの人がいれば『総理』ですが、仲間内のとき僕は『晋三さん』っていいます。昭恵夫人は“シンちゃん”と呼ぶけれど、さすがに私はシンちゃんと呼ぶワケにはいかないですから。あちらは僕のことを“聡ちゃん”と呼びます」

 心を許しあえる友人同士の独特の空気が流れているのだろう。加計学園問題が明るみに出た昨年春以降、安倍と加計は会っていない。が、増岡は6月9日の安倍夫妻結婚30周年記念パーティに参加している。その一方で増岡は加計とも極めて親しく、春先に加計が都内で主催した花見の会にも招待されている。

 増岡にそのことを尋ねると、明け透けにこう答えた。

「新高輪プリンスホテルの坂を品川駅のほうに下っていく途中の坂にきれいな桜が咲いていましてね。そこで毎年、加計さんが花見の会を催しているのです」

 花見の会には毎年、安倍夫妻の姿もあるらしいが、昨年は遠慮したのだろう。

「花見の会は学校の理事や協議会の先生方、あるいはそのご家族など、お身内を労う会ですので、学園関係以外の方はあまりいらっしゃいません。加計さんは千葉科学大学をお持ちですから、その方々を岡山に呼ぶより、集まりやすい。そこにわれわれも声をかけてくださる感じです」

 安倍夫妻の結婚記念パーティや加計の花見の会に参加する増岡は、問題発覚後に行事に参加できない安倍や加計に代わり、交友をつなぎとめているようにも感じる。半面、多忙を極める首相が、これほど濃密な関係を保つ理由は純粋な友情のためだけだろうか。

「私はいち民間人で、本来、公に名前が出る人間でもありません。公の立場で諮問会議の委員とかで政策にモノをいう立場でもありません。要するにわれわれは友人ですから、そこには仕事は持ち込まない。大切な友人同士では、困ったことがあれば力になろうと思うけど、逆に互いに無理を頼むのは差し控える。そういう礼節を弁えているから友人関係は成り立つのであって、報道されるような特殊な利権云々などがあれば、友情は長続きするわけがないんです。だから私は加計さんも気の毒なことになったなと思います」

◆もう一つの「悪だくみ」写真

 増岡に関していえば、オフィスビルの運営をはじめ都市開発事業について、安倍に相談したことはないともいう。が、八重洲の開発を巡っては、利権めいた詐欺話が飛び交ってきたのも事実だ。

「このビルが売りに出されているとか、祖母が売るのを決めたとか、そんな話が耳に入ってきたこともありました。でも祖母は何十年も前に亡くなっている。(ビルの建て替えを巡っては)倒産するかのような話になりましてね。うちは(東京駅前に)土地だけで2200坪ありますから、一坪5000万円としても1100億円の資産価値になります。それだけあれば、たとえば金融機関から全額建替え資金の融資を受けても、会社は潰れようがない」

 そう笑いとばした。不動産業界では安倍と増岡の間柄は知る人ぞ知るところだ。東京駅前の一大再開発事業だけに、政治的な匂いを漂わせる妙な輩もいるのではないか。

「政治家の秘書とか、何人か出てきましたけれど、こちらが取り合う話でもないので、完全無視ですよね。それとは別になかにはうちの代表者印を偽装し、売り渡し承諾書みたいな書類をつくっていたケースもありましたけど」

 警察沙汰になった事件もあるらしいが、増岡は取り合っていないという。増岡は、友人の輪の中にはビジネスは持ち込まないと言う。首相の安倍も加計に利用されたことはないと言い続けてきた。だが、獣医学部に限らず、加計が安倍に学園の事業を後押ししてもらってきた事実は揺るがない。それは加計に限ったことだろうか。

 加計学園問題が浮上して間もなく、2014年7月21日に神奈川県・茅ヶ崎のゴルフ場で撮影された一枚の写真が話題になったことがある。クラブハウスで寛いでいる4人のメンバーは、安倍晋三と増岡聡一郎、昭恵の実弟・松崎勲、それに日本屈指の医療法人グループを経営する薮本雅巳という顔ぶれだ。もう一つの「悪だくみ」写真である。

※週刊ポスト2018年1月26日号

 

 

 

 


安倍首相の「悪だくみ人脈」 始まりは昭恵さんだった 2018.1.06 「週刊ポスト2018年1月12・19日号」

2018-01-06 17:20:25 | 森友・加計疑惑

※ 週刊ポストの安倍昭恵記事は、金融庁の事も触れており、久々に出来の良い暴露記事だ。次号に続くことができるといいね😁😸🕵️‍♂️ (S・I氏コメント)

 

安倍首相の「悪だくみ人脈」 始まりは昭恵さんだった

NEWSポストセブン https://www.news-postseven.com/archives/20180106_640600.html

2018.01.06 07:00

左から加計氏、高橋氏、安倍氏、増岡氏(Facebookより)

 

 安倍首相には地下茎とも言うべき「人脈」がある。首相にとって“真のお友達”である彼らとの関係は、あくまでプライベートのはずだったが、一連の「加計問題」によって、その人脈が政治と繋がっていることが露呈した。安倍人脈を探るアプローチで、これまでの永田町や霞が関とは全く異なる、新たに生まれた政治力学を森功氏(ノンフィクション作家)が浮き彫りにする。(文中敬称略)

 * * *
 男たちの悪巧み──。

 そう題した一枚の写真が世間で話題になり始めたのは、2017年2月頃のことだ。大阪の森友学園による国有地払い下げ問題が浮上したあと、安倍晋三夫妻の醜聞が岡山県の加計学園に飛び火した。まさにその頃である。

 愛媛県今治市の土地開発公社が造成した36億円相当の保有地が、加計学園に無償で提供され、岡山理科大学による52年ぶりの獣医学部新設計画がクローズアップされた。学園の理事長、加計孝太郎(66)が安倍首相の「腹心の友」で、獣医学部新設が安倍政権の進める国家戦略特区構想だったことから、「友人に対する依怙贔屓ではないか」と取り沙汰されてきたのは、周知の通りだ。

 その依怙贔屓疑惑は、一強と呼ばれた政権を揺るがし、昨年の政局における最大の議題に発展した。年が明けてなお、野党は22日から始まる通常国会に向け、追及の構えを崩さない。秋の自民党総裁選を控える首相にとって、2018年の前途はまだまだ見通せないといえる。

 今を時めく現職総理とその権勢を取り巻く友人たち。そのネットワークには意外な広がりがある。なかでも安倍と加計とのつながりを如実に物語ったのが、安倍昭恵が掲載したフェイスブック(FB)の写真だった。

 もとより当人は軽いジョークのつもりだったのだろう。が、昭恵が撮影し「男たちの悪巧み」と題したFBの投稿写真が数え切れないほどマスコミにとりあげられ、加計疑惑の火に油を注いだのは間違いない。

 くだんの「悪巧み」写真は2015年のクリスマスイブのときに撮影したものだとされる。安倍や加計、4人の男性がそれぞれリラックスしてソファーに身を沈め、銘々がワイングラスを片手にポーズを決めている。メディアによっては安倍と加計以外の2人にはボカシを入れ、氏素性をわからなくしているところもあるが、一人は三井住友銀行副頭取だった高橋精一郎(61)、もう一人が鉄鋼ビルディング専務の増岡聡一郎(55)である。メンバーの一人である増岡に「悪巧み」写真についてストレートに尋ねてみた。

「あれはずい分評判になりましたけど、そんなに意味のある写真ではないんです」

 増岡は開口一番、余裕を見せてこう笑いとばした。

「考えてみてください。われわれが本当に悪だくみをするような間柄だったら、(昭恵が)『悪巧み』なんて書くわけがないですよね。しかもその写真を公表するわけがない。昭恵夫人が写真を撮ったということからしても、そうでしょ。まあ、4人並べてみれば、なかには高橋さんみたいに客観的に見て人相の恐そうな人もいるんでね。悪だくみに見えたから、悪ふざけで茶化して書いただけです」

 数ある首相の友だちのなかでも、2015年のクリスマスイブには、とりわけコアな4人組が集ったといえる。写真には登場しないが、それぞれが夫人を連れて聖夜を祝い、楽しんだという。彼らの絆は、巷間伝えられているより、はるかに強く結ばれている。

◆「写真を見せられた」

 加計学園理事長の加計孝太郎などは、いまや総理の「腹心の友」としてすっかり有名になった感があるが、実はそれも獣医学部問題が表沙汰になって以降のことである。二人の関係については、永田町や霞が関の事情通たちのあいだでも、ほとんど知られていなかった。

 加計学園の獣医学部新設に異論を唱え、例の「総理のご意向」文書の存在を明言した前文部科学事務次官の前川喜平でさえ、二人の間柄については、まったく気づいていなかったという。

「私が安倍総理と加計さんの関係を知ったのは、事務次官になってからです。それも次官就任(2016年6月)からしばらく経った10月半ばくらいでした。二人の関係を知ったきっかけが、昭恵夫人のFBの写真だったのです」

 前川に取材したところ、こう話した。折しもちょうどその頃、前川のところに陳情にやって来たのが、文科省OBで内閣官房参与だった木曽功だった。木曽は内閣官房の参与でありながら、加計学園の理事を兼務してきた。そこで前川は、木曽から「文科省は(国家戦略特区)諮問会議が決定したことに従えばいいから」と迫られたという。

「それまで僕は、国家戦略特区で何が起こっているのかも知りませんでした。あまりに変なので、『木曽さんがやって来たことの背景は何なの?』と(大学設置窓口の高等教育局)専門教育課の担当者に聞いたんです。そのとき、担当者から総理と加計さんの関係を初めて説明してもらったのです」

 その説明のときに前川が見たのが、くだんの昭恵のFB写真だったのである。前川がこう打ち明けた。

「このとき獣医学部新設については、同時に日本獣医師会の北村(直人顧問)さんたちが、『加計学園を認めないでくれ』と松野(博一・文部科学)大臣のところへ陳情に来ていました。私はその陳情の場にはいなかったのですが、獣医師会の持ってきた資料の中に、昭恵夫人のFB写真があったのです。

 省内の担当者から一連の流れの説明を受ける中で、獣医師会が陳情に来たという報告を聞き、『獣医師会が持ってきた資料がこれです』と写真を見せられた。そのタイトルの『男たちの悪巧み』にはインパクトがありました。そこで初めて、加計さんと安倍さんは奥様も一緒にクリスマスを過ごすくらい仲がいいんだな、と知ったのです」

 安倍晋三の交友関係でいえば、政官界における側近たちや財界の応援団は広く世に知られてきた。だがその一方で、プライベートで付き合ってきた学生時代からの友人もいれば、知られざる実業家との交友もある。

 これまでそれらはほとんど明るみに出ることはなかった。が、図らずも、夫人のFB写真で「腹心の友」との親密な付き合いが浮かび、さらに、他の友人たちとの交友が徐々にわかってきた。

◆金融庁参与になった背景

 2015年のクリスマスパーティで撮られた「男たちの悪巧み」スナップに登場する4人のうち、安倍と加計、高橋の3人は、1977年秋から南カリフォルニア大学に留学していたときの同窓生である。つまり、それが40年来の付き合いという所以だ。加計は新聞の首相動静にもたびたびその姓名が出ているが、三井住友銀行の副頭取である高橋が登場するようになったのは、たまたまそれを目撃した記者が経済部出身だったため、高橋の顔に気づいたのだという。

米国留学組の一人である高橋は、市場投資部門のスペシャリストとして、銀行・証券界でその名を知らぬ者がないほどの手練れのバンカーである。とりわけ金融界で勇名を馳せたのが、2007年5月に発生したサブプライムローン問題のときだ。三井住友銀行の関係者が言う。

「当時、銀行ではサブプライム関連の金融商品に5000億円規模の投資をしていました。その雲行きが怪しくなってきたので、高橋さんの判断でそれを売り払ってしまった。その翌2008年9月にリーマンショックに見舞われた。サブプライムの売れ残りが600億円ほどあって紙くず同然になり、そこは損をしたけど、(その先見の明の)おかげでずい分助かった。みずほなんかは1兆円規模の損失を出していたので、高橋さまさまでした」

 4人組のうち、安倍、加計、増岡はいずれも、父親や祖父の代から続く名門の家柄に育ってきたが、高橋だけはサラリーマンだ。やや異質な存在ともいえるが、他の2人に負けず劣らず、安倍に近いところにいる。

 2017年6月の株主総会をもって三井住友銀行副頭取から上席顧問に退いた。本人は周囲に、近く投資会社を設立するつもりだと話していたようだ。

「ところが顧問に退く直前の5月、金融庁の森信親長官から『金融庁の参与になってくれないか』と声がかかったのです。森さんはリーマンショックのときまだ審議官だったが、高橋さんの実力を高く評価し、迎え入れたといわれています」(同銀行関係者)

 6月、高橋は金融庁参与に就く。まさに加計問題で国会に激震が走るさなかに政府の参与に就任したのだから、安倍の意向が働いたのではないか、ともっぱらの評判だが、当人は「総理とはまったく関係ない」と意に介していないという。

◆会場はエグゼクティブラウンジ

 4人組の中で、増岡だけは米国留学組ではない。安倍より10近く歳が若いが、30年の付き合いがある。実はクリスマスイブの「男たちの悪巧み」パーティを呼びかけてきたのが、鉄鋼ビル専務の増岡であり、会場を提供してきた。いわゆる世話人のような存在だろうか。

 2017年の開催は首相動静(12月24日)で確認ができないが、クリスマスパーティは2015年、2016年と2年続けて東京駅に隣接する鉄鋼ビル南館の「エグゼクティブラウンジ」で開かれてきた。首相動静には出ていないが、2016年はセイコーHD社長(現会長)の服部真二夫妻も加わり、イブの夕餉をともにし、もう一組増えて5組のカップルとなっている。みな会食やゴルフの仲間たちである。会場を提供してきた増岡に聞いた。

「別にここ(鉄鋼ビル)でなくともいいのですが、要するに1年の暮れに集まろうという会で、その年その年でいろいろやってきました。代々木上原のピザ屋さんや(宇田川町の)焼肉屋さんなんかも行きましたよ」

 鉄鋼ビルの応接室で増岡がそう明かした。

「ただ、年末のレストランやホテルは他のお客様が予約をされるでしょ。そこに警備のためにSPがついてこられると、ご迷惑をかける。またクリスマスの繁忙期に他の予約が取れなくなっちゃうかもしれない。だけどここだったら、その心配がありませんからね。それで私が声をかけ、パーティを開いているんです」

 増岡が専務を務める鉄鋼ビルは、もとは広島県の中堅ゼネコン「増岡組」が終戦間もなく開発したビルだ。

 三菱グループが建設した丸の内の「丸ビル」と並ぶ戦後復興の象徴として東京駅八重洲口の隣に建設された。近代的なオフィスビルとして、その名が通ってきた鉄鋼ビルは老朽化とともに昨今の都心の再開発ブームに乗り、近代オフィスビルに建て替えられたのが、2015年10月である。

 パーティ会場となったエグゼクティブラウンジは、新鉄鋼ビル南館4階ワンフロアーにある。文字どおり特別な来賓客をもてなすための豪華なつくりで、ラウンジはむろん会員制だ。会員資格を見るとこうある。

〈会員になろうとする者は、運営者が行う所定の審査を経た上で入会の可否が決まることをあらかじめ了承するものとします。審査の方法・内容等は、理由の如何を問わず、運営者からは一切回答いたしません〉

 個人会員は、入会時10万円の入会金と10万円の預託金を支払い、月々5万円を納めるシステムで、法人だとその倍だ。高級ソファーの置かれている200平米近いオープンスペースは中庭風のテラスに面し、会員たちは接待用の78平米のシンフォニールームで寛ぐ。ちなみにシンフォニールームの使用料は、3時間で15万円とけっこうな値段である。その他、4階には5室の会議室やトレーニングジム、マッサージチェアーのあるリラクゼーションブースやロッカー、シャワールームまで備えている。宿泊施設こそないが、ちょっとした高級ホテル並みの設備といえる。

 2015年のクリスマスパーティは、増岡が新鉄鋼ビル竣工の披露を兼ね、安倍や加計、高橋たち、40年来の友人である南カリフォルニア大留学組のメンバーをカップルで招待したのだという。ラウンジでは、ソファーに身をゆだね、京橋の「シェ・イノ」のフレンチを前にワイングラスを手にした安倍や加計たちが上機嫌な様子だった。

 安倍一強を取り巻くその“友だちサークル”は、歴代総理のそれと一種異なる。いかにも危うさをはらんだ交友に感じてならない。

 クリスマスパーティの世話役、増岡は増岡組創業家の一員であり、戦時中の増岡組は海軍の御用商人として、財を成した。戦後、鉄鋼ビルを建設したのも、政治力のおかげだとされる。安倍とはどんな付き合いなのか。

「始まりは昭恵さんでした。僕とは同じ歳で学生時代からテニスやスキーの仲間でもあったのです」

 増岡本人はそう話した。次回は安倍晋三の知られざる友だちサークルにさらに潜り込む。

※週刊ポスト2018年1月12・19日号

 

 

 

 


「モリ・カケ疑惑」を忘れさせる策略を許してはならない 2017.12.28 永田町の裏を読む(高野孟)

2017-12-31 07:35:47 | 森友・加計疑惑

永田町の裏を読む

「モリ・カケ疑惑」を忘れさせる策略を許してはならない

日刊ゲンダイ https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/220383/1

高野孟高野孟 

2017年12月28日

保釈のメドは立たないまま(C)日刊ゲンダイ 保釈のメドは立たないまま(C)日刊ゲンダイ

 

 年の瀬も押し迫ったこの時期、1つ思い出しておきたいことがある。7月末に逮捕された森友学園の籠池夫妻の勾留が丸5カ月に及び、なお保釈のメドも立たないまま来年に持ち越されていこうとしていることである。

 黙秘したり、容疑を否認している被疑者を、こうやっていつまで勾留し、接見禁止処分にまでして一種の精神的拷問にかけ自白を促すというやり方は、「人質司法」といわれる検察・裁判所の常套手段で、これが数多くの冤罪事件を生む温床ともなっている。

「証拠隠滅」や「逃亡」の恐れが本当にある場合などは保釈申請が却下されて当然だが、籠池夫妻の場合は、問われている補助金詐欺の証拠書類は検察が押さえていて、すでに起訴もされているので、いまさら隠滅も何もないし、あれだけ顔を知られた2人が逃亡ということもあり得ない。

 むしろ逆で、籠池が出てきて、自分の補助金詐欺はともかく、近畿財務局が学校用地を8億2000万円も値引きして、その証拠書類を破棄した経緯をちゃんと調べろと騒ぎ立てるのを、誰よりも安倍晋三首相が恐れていて、彼らをできるだけ長く世間から隔離しておくよう、内々に命じているからに違いない。このまま幕引きして、国民に疑惑を忘れさせようという安倍の策略を許してはならない。

「モリ・カケ」のもう片方の加計学園問題も、何ひとつ真相が明らかにならないまま、年を越そうとしている。森功の新刊「悪だくみ」(文芸春秋)を読むと、安倍とその「腹心の友」である加計孝太郎理事長とを包み込む闇の深さに改めて驚く。安倍は籠池とは直接面識はないが、加計とは、国家戦略特区での獣医学部認可がヤマ場を迎えた2016年1年間だけで7回も会食もしくはゴルフを共にしている。

 それでいて、7月の衆院閉会中審査での答弁で「今治市の獣医学部が加計学園だと知ったのは17年1月20日」などと、誰が聞いても嘘と分かることを口走っている。その食事代、ゴルフ代を誰が払ったのかと問われて、安倍は「先方が払うこともある」と認めてしまった。これはどう考えても供応に当たるので、今年の1月まで知らなかったという作り話をせざるを得なくなったのである。

 来年の通常国会は、冒頭から「モリ・カケ疑惑」徹底解明で安倍夫妻を追い詰めるよう、野党の奮闘を期待したい。

 

高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。