チャジョンゴに乗って

韓国ドラマ視聴日記。

ノートに眠った願いごと

2009-03-21 13:16:25 | 映画
【原題】가을로
韓国では、2006年10月25日より公開
監督:キム・デスン(『バンジージャンプする』)
脚本:チャン・ミンソク

■出演
チェ・ヒョヌ検事役:ユ・ジテ
ソ・ミンジュ役:キム・ジス
ユン・セジン役:オム・ジウォン 
ミンジュの父親役:チェ・ジョンウォン
ミンジュの母親役:パク・スンテ
パク捜査官役:パク・チョルミン
ヒョヌの上司(検事)役:イム・ジョンユン
ファン先輩役:チョン・ジノ
セジンの母親役:パン・ウンミ
セフン(セジンの弟)役:チャ・ウニョン

■ストーリー
司法試験に合格した新米検事のチェ・ヒョヌは、放送局でプロデューサーとして働いているソ・ミンジュと婚約し、新居も決め、幸せいっぱいラブラブな日々を過ごしていました

1995年6月29日、結婚に向けて家具などを選びにデパートへ行く約束をしていたヒョヌとミンジュでしたが、ヒョヌは仕事で残業になってしまい、「6時までには行くから・・・」とミンジュにデパートの喫茶店で待つよう言うのでした。
「ヒョヌの職場の前で待ちたい」と言うミンジュでしたが、「外は暑いから、クーラーのきいたデパートの中で待ってろよ!」とヒョヌは半ば無理やりミンジュをデパートに行かせたのでした・・・

そして6時頃、ヒョヌはミンジュと待ち合わせしていたデパートの地下にある喫茶店へと急いでいたのですが・・・突然、轟音が鳴り響き、ヒョヌの目の前でデパートが崩れ落ちました
そう、それは海外メディアでも報じられた三豊百貨店崩壊事故だったのです。ミンジュはそのまま帰らぬ人となってしまったようです・・・

それから10年後。
検事として働くヒョヌは、最愛の婚約者ミンジュを亡くしたショックですっかり冷酷な人間になってしまっていました。
ある日、担当していた仕事で世間の反感を買ってしまったヒョヌは、上司から「辞令が出るまで少し休んでいるように」と言われてしまうのでした。そんな中、ミンジュの父親がヒョヌを職場まで訪ねて来ました。一緒にお酒を飲みに行った2人でしたが、特に会話を交わすこともなく、ヒョヌが席を外しているあいだにミンジュの父親は黙って帰ってしまうのですが、テーブルの上には、ヒョヌ宛の小包が置いてありました。

早速、封筒を開けてみたヒョヌ。中には手帖が入っており、「ヒョヌとミンジュの新婚旅行」とミンジュの筆跡で書かれていました!
手帖には、ミンジュがヒョヌとの新婚旅行で予定していた日程と旅行のコースが詳細に書かれていました。仕事の取材で訪れたミンジュお奨めの場所が綴られていたようです。

休暇を利用して旅に出かけたヒョヌ。行く先々で、ミンジュがノートに綴ったメモと照らし合わせて景色を眺めてみました。
旅行中、ヒョヌは何度も同じ女性と出くわしました。その女性に道を尋ねたヒョヌは、一緒に観光することに。
「この場所が好きな知人から教えてもらって、この場所に来ました。今回が3回目です。」と話すその女性は、ヒョヌにいろいろその場所について教えてくれました。

ヒョヌがミンジュのノートを見ながら観光していることを知ったその女性は、ヒョヌが誰なのか?悟ったようです。

ミンジュのノートを読みながら観光を続けていたヒョヌもまた、その女性が言っていた「知人」=ミンジュなのでは?と気付くのでした!
ミンジュとの関係を聞こうとその女性を探すヒョヌ。女性は逃げるのですが、また出会うことができました。

「ミンジュを知ってるんだね?」とその女性に問うヒョヌなのですが、女性はただ震えて泣くばかり・・・
そして、女性はミンジュとの出会いを語り始めました。その女性の名前はセジン。10年前、ミンジュが亡くなったデパートの喫茶店でアルバイトをしていたそうです。デパート崩壊事故の直後、恐怖のあまり大声で泣き叫んでいたセジン。そんな時、「泣かないで。大声出さないで。体が弱るわ。」と声をかけてくれた女性がいたそうです。その女性がミンジュだったのです。ミンジュは、「1ヵ月後に結婚するの。彼のことは全て大好きだけど、特に笑顔が好き。」と話し、長時間旅行の話をしてくれたそうです。そして、セジンに旅行のルートを綴ったノートを託し、「セジン・・・私、彼のこと心から愛してた。愛しすぎて今とても怖いわ。」と言って息を引き取ったそうです・・・
その後、セジンは無事に救助されたそうです。

セジンから話を聞いたヒョヌは、「ミンジュは知っていたよね?ミンジュはデパートへ行くのを嫌がっていた・・・ミンジュが僕に救いを求めていたのに・・・(デパートに)行かせないでと叫んでいたのに、僕が・・・」と自責の念で涙を流しました

ヒョヌはセジンにミンジュの写真を見せました。セジンにとって、初めて見るミンジュの姿。「お姉さん、本当にキレイ・・・」とセジン。セジンもまた自分だけ助かったことをミンジュに詫びながら涙を流しました

旅を終えて仕事に戻ったヒョヌは、セジンに会いたいと思っていました。
そして、コーヒーショップで働いているセジンを訪ねて行きました。連絡先を教えてなかったのに、また出会えたことにセジンは驚きました。
2人は、「旅の終わりには、心の森で満たされる」というミンジュが残した呪文にかかってしまったようです
そして心機一転して、再び出発することに・・・

■後記
以前から気になっていた作品をやっと鑑賞することができました

三豊百貨店崩壊事故は、つい先日ディスカバリーチャンネルで建物構造の検証について放送されていたり、今もなお語り継がれている事故です。当時、事故について伝えるニュースの映像もかなり衝撃的で、恐怖感に襲われたことを今でもよく覚えています。

セジン役のオム・ジウォンさんは、『マジック』でヨンジン役を演じていた女優さんなんですけど・・・泣き叫ぶ声が耳障りでした。ファンの方には申し訳ないんですけど、この女優さんの幸薄そうな雰囲気が何だか苦手です。10年前の事故の恐怖を引きずっているセジンのキャラには合っているのかもしれませんが、『マジック』の時もあまりイメージは良くなかったです(すみません・・・)

原題の「가을로」は「秋へ」という意味だそうで、秋のある日、ヒョヌが景色の美しいところへ旅に出るストーリーです。
悲劇の後10年の時を経て、亡くなった恋人が最期の時間を共に過ごした人物に出会うという最終的には心温まるストーリーでした。


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