25日、東京地裁に対して有限会社「神世界」の霊感商法被害者17人が弁護団(弁護団長は紀藤弁護士)通じて損賠訴訟提訴した。被害額は1億6800万円。
この間、「神世界」に対して、弁護団は被害額の返還を請求していたが、誠実な対応がないということで今回の集団提訴となったようだ。
訴状によると、17人は02年5月~08年11月、ヒーリングサロンなど神世界グループの施設で、「祈願料」などの名目で1人当たり約280万~約1660万円を払った。原告側は「『先祖の因縁』などのうそで恐怖心を植え付け、多額の金銭を払わせており違法」と主張している。
訴状の詳細は明らかではないが、昨年の「通知書」が公開されていたので、参考にしてほしい。
http://www.ac.auone-net.jp/~sinsekai/tsuchisho_20080924.pdf
ただ被害はこれだけではなく、被害者数も数百人、被害額1000億円ともいわれている。
さて、私の興味のあるところは神世界の経典「神書」であるが、すでに「神書」批判がネット上で見ることができた。
http://y30.net/anti_cult/salon/shinsho.html#001
世界救世宗教の教祖岡田茂吉からの盗作部分が多いとか。ひと通りこの批判に目を通してみたが、とてもわかりやすく解説されていて、原理講論に対する批判もこんな形でアップしてみたいものだ。
思考停止、世界はプラスとマイナスからできている、自然界の法則とかエネルギーという科学用語を使って、人をけむにまくやり方は原理講論の創造原理とよく似ている。
最後にこの世に神を主人公として登場させるために人材とお金がいると記されている。統一教会も神を救うために神の95%の努力、人間の5%(人間にとっては100%)努力が必要ということで献金づけになってしまう。
冷静に考えれば、お金目的の「宗教」であることがわかるはずだが、やはりスピリチュアルブーム、カルトの優しさに魅かれていく人間心理をうまく利用している。
私のブログでも「NHKためしてガッテン 脳科学で振り込め詐欺を撃退せよとカルトの優しさ」で人間の理性の天秤が狂わされていく仕掛けの紹介をした。
http://kokoro.mo-blog.jp/weblog/cat10170465/index.html
「神世界」問題でも私と同じような見方でこの番組を解説されているので参考にしてほしい。
http://y30.net/anti_cult/salon/tameshite.
私の子供からの情報だがカルトとは一見関係ないように見える普通のエステサロンでもスタッフが顧客に神の話をするところがあるようだ。顧客を引き寄せていくツールにカルト的手法が使われているようだ。「神世界」問題はカルトが会社を隠れ蓑にした霊感商法と言われているが、氷山の一角のような気がする。