=2009/05/27付西日本新聞朝刊=
福岡市博多区の健康器具販売会社「サンジャスト福岡」の元社員で世界基督教統一神霊協会(統一教会)信者の女が逮捕された特定商取引法違反事件で、福岡県警は26日、同法違反(威迫・困惑)容疑で、法人としての同社を福岡地検に書類送検し、女の余罪2件を追送検した。
県警公安一課によると、 同社の約30人の全社員は信者で、統一教会福岡教会がその販売実績を把握。同課は、両者が緊密な関係にあり、同社の目的の一つは信者獲得だったとみている。
県警によると、女は福岡市博多区の金純姫容疑者(61)。追送検容疑は昨年4月と5月、同市内の女性(57)の不安をあおり、水晶彫刻2個(計300万円)の購入を迫った疑い。 容疑を認め、「給料の一部は信者の上司を通じ教会に献金した」と供述しているという。
同社には、従業員が業務に関し違法行為をした場合、業務主や法人を処罰する「両罰規定」を適用した。同社については約30件の被害相談が福岡市消費生活センターなどに寄せられていた。
全国に、名をかえ統一教会の物販会社とおもわれる会社の数は、おそらく300社近くあるのではないだろうか。
霊感商法で事件になるたびに統一教会は、その物販会社と一切関係ないと主張してきた。今年4月20日の日本テレビがニュース番組「リアルタイム」で、統一教会の違法勧誘を取り上げたことに対しても、統一教会は4月21日に広報部長太田朝久氏の名前で抗議声明を発表している。
http://www.uc-japan.org/hodo.aspx?id=484&pg=0
その一文に
3、さらに同番組では、壺などを映し、「統一教会は、人を脅して高価な物品を売りつける霊感商法で、何度も社会問題となっている」と述べていますが、当法人は、商品の販売を始めとして一切の収益事業を行っていません。貴社の報道は事実に反しており、謝罪と訂正を求めます。
サンジャスト福岡の捜索で明らかになったことは、全社員が統一教会の会員で、その給料の一部を、献金の名目で統一教会に送金していたことだ・・・・世界日報の社員にしても、統一教会と関わりある物販会社の社員にしても、私が元信者の方から聞くところによればまともな給料が払われていないようだ。給料の一部というよりは、給料のほとんどを献金させられていたのではないだろうか。
サンジャスト福岡にかぎらず、全国300社近い物販会社は、壺、印鑑、水晶玉、人参製品などの仕入れ元から見ていけば、誰が見ても統一教会の収益事業ではないのか。
最終的には、嘘で塗り固められた「統一教会」を宗教法人と認めている文部科学省の責任を世論の力で追及していくことが大切なのではないかと思う。
それと、もっと根本的な問題として、金と政治の問題がある。来る総選挙の争点の一つと言われているが、公安、検察の機能が政治的謀略に利用されていることが西松献金問題で明らかなった。小沢も悪いが、自民党の議員で西松からもらった議員はお咎めなしでは検察機能が権力から独立しているとは思えない。
統一教会の社会的問題がいまだ解決されない最大の理由は、統一教会の嘘がうまいのではなく、嘘は明らかになっていながら、それに手をつけられない自民党政治だ。宗教法人からの金の問題があるからだ。
政治と金というと、ゼネコンと政治家のつながりが浮かぶが、統一教会と政治家のつながりも社会問題化していく努力も必要だとおもった。
金のあるものが政治を利用し、不当な利益を得る。お金ばかりでなく人格を破壊していく。
そんな政治に決別をするときが来ていると思いたい。