カルトと言われる統一協会に入ってしまったKOKORO一家の次女サチコ。
一度は家族の説得を振り切りホームに戻ったが、しばらくして、自分の判断で、ホームから抜け出てきた。
なぜ、家族の元に戻る判断ができたのか、入信歴が2年ぐらいで浅かったからか。本人の口から出た言葉は「生きてきて、初めて自分のために涙したお父さん。だから帰ってきた。」
父親が泣けば、子どもは戻るという方程式があれば、説得に苦労することはない。
元食口、現役食口のHPやブログは数あれど、家族の立場にたった家族の苦労や思いについて書かれたものは、体験談の印刷物では時々見かけるが、私の不注意かネット上では少ないように思われる。
もし、カルトと思われる宗教に子供が入って、悩んでおられるご家族の参考になればと思いブログをたちあげた。私どもの方法が一番だとは言いたくない。おそらく、一番みっともない、家族の会議でであったであろう。
でも少なくとも、オープンな自宅での本人の同意の下の家族の話し合いに失敗はない。
何が何でも脱会を前提とした話し合いは、自宅ではない場所で行われる。結論として「失敗か、成功」しかない。「失敗」は家族関係の崩壊、家族にとっても、本人にとっても真意ではない。
私どもKOKORO一家が、どういう家族会議を行ったのか。今から振り返ると、全国統一協会被害者家族の会から出版されている「自立への苦闘」にもあるように、「脱会への決断は本人にまかせよ」であったし、脱会しないばあいでも、本人が家に帰ってきやすい関係を作って、ホームに帰らせることが大切だということ。
相談会でお聞きした、三つの「あ」という魔法の錠剤が私のはやる気持ちを落ち着かせてくれた。
「あせらず」 「あきらめず」 「愛情をもって」
仕事をしていても、説得のときこんなことを言おう、あんなことを言おうとデスクのメモ帳に書き留めるのだが、自分では、はじめて思いついた言葉だとおもって書き留めた内容が、前日に書き留めたものと同じだったりしたことが、何度かあり、自分自身が精神的におかしくなっていることにきずいた。
この魔法の錠剤は私の特効薬だった。
「家族関係がよくなれば、かならず戻ってくる。」方程式があるとすれば、これしかない。