【参議院外交防衛委員会平成28年2016年10月27日(木)】
会議の冒頭、きょう薨去された、三笠宮崇仁親王殿下に対する弔意が表されました。来週1日(火)の園遊会は中止になりました。
「パリ協定の承認を求めるの件」(192条約1号)が質疑され、討論は無く、採決。全会一致で「承認すべし」と議決しました。
報道によると、明日の本会議で承認後、午後には衆議院本会議で審議入りするようです。
【衆議院環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会(衆TPP特)平成28年2016年10月27日(木)】
「TPP環太平洋パートナーシップ協定の条約承認を求めるの件」(190条約8号)と「TPP国内法案(190閣法47号)。
午後の部は、テレビ入り総理入り質疑で、あすにも採決をにらんだ攻防となってきました。
ただ、SBS米をめぐる問題では驚きました。民進党の福島伸享さんの問いに、農林水産省は、国産米よりも、2割程度安い、と答弁しました。この2割分が調整金として商社等の流通経路に吸収され、一部が消費者に還元されていたものと思われます。民進党の村岡敏秀さんは「ほとんどがブレンド米だから、すべてに影響する」と指摘しました。
農水省はあの手この手で、SBS米の調査を拒んでいます。私は、はじめは、大した利害関係も無いのに、事なかれ主義で、面倒がっていると思っていました。ただここまでの質疑を聴いていると、どうやら、省の一部と、商社の食糧部で、接待等のそこそこの利害関係があるのでしょう。海外と商社と米をめぐっては、元自民党幹事長(故人)をめぐる噂がありました。
私は長年、政権交代無き政治での情報の囲い込みは当事者の自殺につながる、という考え方を持っています。農水省は省出身の大臣が嘘の辻褄があわなくなって、自殺したことがあります。9年前のそのときと今とで、野党側筆頭理事は同一人物です。農水省の官僚の大半は、SBS米の調査をしたらいい、と思っているはずです。27年ぶりの衆参単独過半数国会では、衆通過後に答弁を変えるとややこしいことになりそうです。ぜひ、農水省は自ら調査すべきでしょう。
下の写真は、「用務のない方」の立ち入りを禁じる農水省の看板です=昨年10月、東京霞が関の農水省前の筆者が撮影=。
[写真]「用務の無い方」の立ち入りを禁じる、農林水産省の立て看板、東京都千代田区霞が関、2015年10月、筆者・宮崎信行撮影。
「用務」という聞きなれない言葉ですが、霞が関の他府省でも聞いたことは無い言葉です。自治体ならありますが、国では、e-Govで引いても無い言葉です。この看板がいつから経っているのか、食糧管理制度の時代から立っているのかは知りませんが、米と海外をめぐる、省の情報囲い込みをめぐる閉鎖性はほんとうにあきれるところで、我々消費者こそ、日本農水省には用務がない、と皮肉りたいところです。農水省の中堅、若手には思うところがある官僚もいるようです。
特別委に戻ります。
午前中は参考人質疑で、内田聖子さんらが発言しました。昨日の地方公聴会の報告がありました。
午後1時からのテレビ入り質疑では、自民党から2期生の宮川典子さんが質問しました。本人が「山梨の食品安全を考える会、という勉強会を地元でつくり考えてきた」と切り出したので、その辺が評価されてのテレビ入り登場だったのでしょうか。
この後、2013年初当選の自民党参院議員が外務政務官としてマイクの前に立ちました。気の毒なほどあがっていました。地元1人区で「先生、テレビに出ている」という会話もたいしてないだろうし、「先生、参議院議員なのに、衆議院の国会中継に出ている」という会話なんてほぼ皆無なんだろうな、と思いながら見ました。二院制に関する世論の風向きも気になるところです。
【衆議院総務委員会平成28年2016年10月27日(木)】
野党第3党でありながら、与党化する日本維新の会を、憶測ですが、野党第4党らがいじめたようです。
質疑者の最後に、野党第3党の足立康史さんの質問が用意されていました。足立さんは参院側で議員立法をしながら、衆院では野党第1党を批判し続けています。足立さんの前に、野党第4党の議員が質問していましたが、「これで質問を終わります」というと、委員長らが面食らったようす。どうやら、質疑時間があるのに、足立さんが委員室にいないのに気づいたうえで、打ち切ったようです。この後、12分前後速記が止まりました。与党第2党の委員長が、足立さんからの要望もあり、足立さんの質問はやめて、このまま散会する、と宣言しました。足立さんがいなかったから悪いのですが、これは、足立さんに対する野党のいじめを、与党側も部分的に同意したものと思われます。これらはすべて憶測ですが、議会政治とはいじめそのものであり、立法府のこういった事象は新聞ではなかなか書けないところです。今後も、目ざとく見つけて、憶測で、物を書いていきます。ただ、衆参単独過半数での参議院自民党の野党化に注意しないいけません。
議題は、「平成24年社会保障と税の一体改革法の改正地方税法の一部を改正する法律案」(192閣法4号)。質疑をし、採決は次回以降に持ち越しました。国税の法案が財金委にかかっており、それを見ながらの採決になるでしょう。
【参議院財政金融委員会平成28年2016年10月27日(木)】
一般質疑がありました。
7月の第24回参院選の比例で、52・1万票を集めて、自民党トップ当選した全国郵便局長会出身の徳茂雅之さんが質問。「地域金融機関としての郵便局の役割は必要で、民業圧迫との指摘は当たらない」と麻生金融相に語りました。
午前中は黒田東彦日銀総裁への質疑がありました。
【参議院農林水産委員会平成28年2016年10月27日(木)】
一般質疑がありました。
1人区の新潟選挙区で元職で当選した森裕子さんが質問。森さんは、民進党でも希望の会(社民党・自由党)でもなく、無所属のようです。これから6年間、所属の問題が出そうですが、定員20名の委員会でも機会があるのですから、熱心な支持者の方も、そういうところはあまり気にしないでほしいところです。
【衆議院東日本大震災復興特別委員会(衆復興特)平成28年2016年10月27日(木)】
政務三役のあいさつがありました。復興庁関連は兼任が多いです。昨年来、開催回数が減ってきています。理由は、与党が、野党による大臣の資質の質問を防ぐためでした。なんとなく既成事実化して、議会政治にありがちな、震災から5年半経ったので、風化する、ということがないようにしてほしいところです。もちろん特別委ではなく、常任委で審議することも大事です。
この記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki
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