【画像】「大臣がこれから答弁しようとしているあんちょこがここにある」と語る渡辺周さん、2013年6月4日、衆議院インターネット審議中継からキャプチャ。
【2013年6月4日(火) 衆・安全保障委員会】
陸上自衛隊などが海外で邦人を保護する際に、今までの航空機・船のほかに、クルマも使えるようにする「自衛隊法改正法案」(183閣法63号)が委員会で審議されました。
自民党の小野寺五典防衛大臣が、自分の省が書いた法案の委員会審議にのぞむのは就任半年後にして初めて。
議院運営委員会野党側筆頭理事でもある、民主党の渡辺周さんが質問に立ちました。
朝鮮半島を想定した有事について質問した周さんの質疑に対して、小野寺大臣が「特定の地域を想定した質疑には答弁できない」と繰り返すと、周さんが「大臣の手元にある答弁のあんちょこがここにあるんですよ」と手に取って見せながら、「次はこう答弁するんでしょう」と述べ、防衛省運用企画局が書いたとする、大臣答弁を長時間朗読する場面がありました。
これに面食らった自民党の小野寺大臣は「先輩(渡辺前防衛副大臣)ですからよくおわかりの通り、特定の地域をあげて議会で答弁するわけにはいきません」として「武士の情けをお願いします」と「助命」嘆願。
あんちょこを手に取る周さんは、どや顔でにやけていました。基本、周さん「イヤなやつ」ですからね。読売出身だし。しかし、小野寺大臣の「助命」はあっさりと受け入れる二大政党の政治家らしい姿が見られました。
自衛隊法改正法案では長島昭久・前防衛副大臣が本会議場で最高指揮官の不在を哨戒するなど民主党副大臣経験者による、諜報、哨戒活動による民主党ペースの審議が続いています。とはいえ、民主党は法案を廃案に追い込もうとしているのではなく、むしろPKOでの駆けつけ警護に法的に道を開くことをねらっています。
日本維新の会議員からも、「今までクルマが使えなかったことの方がおかしい」との正論が出ています。民主党・日本維新の会による、戦後レジームからの脱却が急ピッチで進んでいます。
「憲法改正」をかかげ立党しながら、半世紀以上綱領を実現できていない自民党の優柔不断がきりもみ状態のように壊れていく気配を感じます。
さて、政権再交代後の防衛大臣は、周さんか長島さんか。こちらの長く見応えあるレースも、早くもホイッスルが吹かれました。
泰然自若と、栄誉礼、儀仗を受けなければなりません。にやけた瞬間にシビリアン・コントロールやポリティカル・コントロールは崩れます。
備えと訓練を怠ることは、どんな職業でも、あってはなりません。
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