【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

JR九州の株式を上場し売却する、JR法改正法案提出 2016年度中をめどに売却へ

2015年02月27日 23時59分57秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

(このエントリーの初投稿日時は、2015年2月28日 午前11時で、それから27日付にバックデートしました)

 政府は平成27年2015年2月27日(金)、JR九州(九州旅客鉄道)株式会社を上場させて全株売却するためのJR法改正法案(189閣法25号)を衆議院に提出しました。

 法案の概要、全文はすでに国土交通省のウェブサイトで情報を取り出すことができます。

 これによると、法案が成立し、法律が公布された日から1年以内の政令で定める日に法律が施行され、鉄道・運輸機構が100%保有するJR九州(九州旅客鉄道株式会社)の株式を2016年度(2016年4月~2017年3月)をめどに、全株売却する法律。

 九州旅客鉄道株式会社のウェブサイトによると、同社の資本金は160億円ですが、公開、上場、取引となると、百倍規模になると考えられ、政府の来年度、再来年度の一般会計に税外収入(埋蔵金、溜まり金)として計上(歳入の見積もり)されることになりそうです。

 これに伴い、JR法の対象からJR九州を外すことになります。一部報道で、この法案が成立すると、JR北海道などへの国の支援が増えるというような報道がありましたが、法律案にそのような内容は含まれていません。JR九州を外すことで、玉突きで、JR法対象のJR北海道などへの国の関与の割合が高まるという意味合いだろうと考えます。

 第189回通常国会の衆参の国土交通委員会は、予算日切れ法案(※指定)として、「水防法改正法案」(189閣法18号)と、「LRTなど地域交通への官民ファンド法案」(189閣法19号)が先に審議される予定。JR法改正法案(189閣法25号)はその後に審議されるため、衆議院での審議入りは4月以降と考えられます。

 衆参国土交通委員会は、民主党政権下でまったく訳の分からない不条理な理由で、国交大臣が交代させられましたが、前国交大臣時代に正常化。政権再交代後は、衆院側が自民党、参院側が民主党の構成の国交委が続いていますが、閣法はほとんど全会一致に近いかたちで成立しつづけています。法案審議順が重要ですが、当初会期内の成立は確実だろうと推測されます。

 



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