【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

泉健太代表、植田ショック「政府・日銀は、市場との対話が十分だったのか問わねばならない」

2024年08月10日 10時28分58秒 | 経済
[写真]立憲民主党臨時常任幹事会で挨拶する泉健太代表、今週2024年8月8日、宮崎信行撮影。

 立憲民主党の泉健太代表は、今週の月曜日に「植田ショック」で株が史上最大の暴落をし翌日史上最大の反転をしたこと関して、水曜日(2024年8月7日)、「金利が上がっていく方向に向かっていく中で、市場との対話が重要だと言ってまいりました。市場との対話という意味で、政府・日銀が十分に対応してるのかということは問わねばならない」と話しました。

[写真]泉代表の話を聞く、菅直人党最高顧問(衆議院議員=今期で勇退)ら=同。

 常任幹事会は隔週火曜日午後3時が定例ですが、この日は代表選挙管理委員会の決定を待ち、前週からの設定で、臨時で開かれました。この後、両院議員総会があったことから、この部分は、地上波・全国紙などで報じられていません。

 「市場との対話」では、「FED」(米連邦準備制度理事会)が、今から10年前の2013年12月18日に、バーナンキ議長が量的金融緩和(QE3)の出口の手順表として「現行の月850億ドルの資産購入を、翌月から月100億ドルずつ減らす。但し、今後の雇用増加の継続などを前提にする」としました。市場は、このプロセスは、蠟燭の灯が徐々に消えていく様をもして「テーパリング」とあだ名しました。この後、2014年10月29日に量的金融緩和を完了し、イエレン議長のもとリーマンショックからの6年間のベイルアウト(パラシュートによる脱出)が完了しました。

 その後、バーナンキさんはロックフェラー財閥が出資した「ノーベル経済学賞」を受賞し、イエレンさんはバイデン大統領から女性初の財務長官に指名され、アウシュビッツを訪れるなど4年間の任期を全うしつつあります。


[写真]株価史上最大暴落の1時間5分後に日銀本店前の道路を訪れた筆者、2024年7月29日。

 私は暴落当日の大引け後1時間5分後に、日銀本店を訪れましたが、いつもと何も違わず、市場は人間の顔をしていないことを改めて確認しました。先月4日に始まった新日銀券の渋沢栄一さんの懸垂幕が本店にも隣接の博物館にもないありよう。7000名も職員がいるのですから、せめてアメリカの真似ぐらいしてほしいところです。

 以上です。