【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【7/28】国会の動き、安倍・甘利「臭い壺には蓋をして逃げ切り」に野党反発、れいわ新選組が参議院予算委員を獲得・歴史的前進、長妻昭ら「行動抑制」を大臣に直訴

2022年07月28日 21時30分07秒 | 第209回臨時国会 令和4年2022年 院の構成
【直訴 きょう令和4年2022年7月28日(木)】

 立憲民主党の長妻昭、山井和則、柚木道義各衆院議員と吉田忠智、塩村あやか両参院議員は夕刻に厚生労働省に後藤茂之大臣をたずねました。岸田文雄首相の先週の軽井沢・経団連の発言をふまえ、「行動制限は求めないというキャッチーなフレーズが独り歩きし、安全宣言のメッセー ジと受け取られ、感染抑制に歯止めがかからない状況となっている。医療崩壊を防ぐため にも、事業者や生活困窮者への経済的支援を行うことを前提として行動制限を含めた強い 感染抑制策について検討」すべきだと直談判しました。

 東京の感染者は40000人超え。オミクロン株だと報じられていますが、私の独自情報ではデルタ株と思われます。


 地方に住む親御さんで東京でこどもが働いている方はさぞ心配でしょう。私は神田で老舗のとんかつを食べましたが、帰り際の「暑いのでおしぼり持ち帰ってください」と言われて断りました。6月からの猛暑と電気料金2割増しの「厳しい夏」の東京ですが、感染爆発に気づいていない経営者が多いようです。山手線は半分。が、神田から大手町に戻るオフィスワーカーは多かった。また、働く人に占める障害者の人の割合が多く感じられ、柔軟な働き方が定着している都心でも、政府が強制的にステイホームさせる必要がありそうです。なお、女性は少なかったのですが、経済的な事情は分かりません。岸田内閣の無策は、取り返しのない失敗になりそうです。

【参議院議院運営委員会理事会 同日】
 れいわ新選組に初めて予算委員が割り振られました。憲法審査会委員も。
 共産党で国政復帰した仁比聡平さんが議運委員に復帰。
 日本維新の会・中条きよし、れいわ新選組の水道橋博士参議院議員、NHK党のガーシー参議院議員の名前も認められました。
 
[写真]水道橋博士参議院議員、2022年6月8日、宮崎信行撮影。

【衆議院議院運営委員会理事会 同日】
 8月3日に天皇陛下をお迎えして、第209回臨時国会開会式を開くことを合意。会期3日間を野党は全く認めない姿勢。国葬儀の予算説明を拒みつつ、自民党側近による安倍晋三さん追悼演説は「臭い壺にはふたをする」ことになるので、反発しています。次回は火曜日、召集前日になりそうです。

●自民党会派、立憲民主党会派はあす議員総会。関口昌一、水岡俊一両議員会長の続投が決まります。大きい2つの会派の会長続投は珍しいかも。

●また、先週の軽井沢・経団連で首相が言及した「GXグリーン・トランスフォーメーション担当大臣」について萩生田光一経済産業大臣にきのう補職辞令が出ました。

 以上です。

【岡田克也】泉健太代表と並ぶ、ドイツ大使が表敬訪問もそぞろに「日本も防衛費GDP2%やるか」「立憲は憲法改正取り組むか」鋭い矢継ぎ早の質問に岡田さん「ドイツ政府は財源はあるのか」とやり返して助太刀

2022年07月28日 16時22分12秒 | 岡田克也、旅の途中
[写真]立憲民主党本部を訪れた、ドイツのシュミット公使、ゲッツェ大使と泉同党代表、岡田克也常任顧問、源馬謙太郎国際局長、2022年7月28日、宮崎信行撮影。

 立憲民主党常任顧問の岡田克也さんは、きょねん11月に就いた泉健太代表と初めて、国会議員3人以内、個室で会談しました。泉代表と岡田さんが隣り合うのはこれが初めて。今月の参院選議席減少での党内の代表責任論をけん制するのがねらい。

https://youtube.com/shorts/EqNjijHooyY?feature=share

[動画]ドイツ大使ら表敬訪問の頭撮り、きょう2022年7月28日、宮崎信行撮影。

 きょう令和4年2022年7月28日(木)に泉代表は党本部で、ゲッツェドイツ大使の表敬訪問を受けました。両者はロシアによるウクライナ侵略で国際社会の認識を共有。そのうえでゲッツェ大使は「ドイツは防衛費のGDP比2%への引き上げを決めたが、(きょねん10月以降の自民党の公約のように)日本はどうするのか」「立憲民主党は憲法改正に取り組むのか」と鋭い質問を連発。同国政府のホームページによると、ゲッツェさんは1990年に外務省に入省。大臣秘書官、欧州連合の大使、イスラエル大使、中国大使を歴任した筋金入りの職業外交官のようです。

 この鋭い質問に対して、泉代表が党の方針をていねいに説明。この際、岡田さんがゲッツェ大使に「ドイツは防衛費を2%にするのなら、財源は何らかの手当てをするのか。10兆円規模になるはずだ」と横やりを入れました。岡田常任顧問として、泉代表に助太刀をしたともみてとれそうです。

 日本は「通貨は日銀・国債は財務省」ですが、ドイツは「通貨は欧州中央銀行・国債はドイツ政府」ですので、財政が硬直的になるきらいがあります。

 さて、大使・公使はきょうの会談をまとめた暗号電文をどのように本省に打電したのか。その答えが分かるのは、ドイツ情報公開法を私はつまびらかにしりませんが、10年後とか、30年後とか、いずれにせよ、同国なら世界政治の表舞台に居続けるのは間違いなさそうですから、時間がある人は開示請求をしてほしいところです。

 日本ドイツ友好議員連盟は、川崎二郎会長・岡田克也会長代理の「三重コンビ」が務めてきました。今から11年前の2011年10月にはヴルフ大統領(当時)が同県・伊勢神宮を訪問し、ヴルフ大統領と岡田さんが並んでお手水をしたようすが、同国大使館ホームページで発表されました(当ニュースサイト内関連記事参照)。

きょねん10月の総選挙で川崎二郎さんが引退。その後、遠藤利明会長・岡田克也会長代理の新体制となっています。そのような背景から、きょうの表敬訪問が実現しました。