【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

立憲民主党で勢いを増すMMT派、白井さゆり・元日銀「量的緩和賛成」審議委員があす(2/24)は江田憲司「経済政策調査会」で講演

2021年02月23日 22時31分17秒 | 経済
[写真]江田憲司さん、先々月の2020年12月3日、宮崎信行撮影。

 MMT派が立憲民主党内で勢いを増してきました。

 きのう(2/22)の藤井聡・京大教授・元内閣官房参与に続き、白井さゆり元日本銀行審議委員が招かれることになりました。

 白井さんを招くのは、立憲民主党の「代表代行(経済政策担当)」である江田憲司さんが会長の「経済政策調査会」。白井先生の講演タイトルは「日本の金融政策の現状と課題」とオーソドックスな内容。

 白井さんは慶大教授として、議員会館内で開かれている勉強会に主催者側の一人としても積極的にかかわっていると思いますが、立憲・江田調査会への出席は初めてかもしれません

 白井さんは民主党政権下で審議委員に同意されました。政権交代後、安倍さんに辞表を求められた白川総裁が辞任。黒田東彦総裁が就任した2013年4月4日の「2年で2倍で2%」の異次元の量的金融緩和に賛成票を投じた8人(反対票1人)のうちの1人。また、2013年3月の決定会合で「日銀券ルール(日銀券の発行額を定めてその範囲内だけしか国債を買えないとする日銀の身勝手なルール)の廃止」を初めて主張したとされ、このことは再来年(2023年)の議事録公開で明らかになります。「1万円札の顔」でおなじみの福沢諭吉さんが創設した慶應大学の文学部から経済学研究科に進み、審議委員退任後は、再び慶大教授におさまっています。MMTについては、おととしごろから解説をつけたり、日本の政策として政府支出するときの留意点を付け加えたりして論文を発表しています。

 江田さんは枝野代表から党の経済政策のとりまとめを任されていますが、いつまでも報告書をつくるというほどのものではないそう。が、今年必ずある衆院選の公約に何らか反映されることは間違いありません。

 この記事の写真のように、江田代表代行は4週に1回のペースで定例記者会見を開いています。消費税引き上げ・財政構造改革法・山一・拓銀ショックを官邸でリードした江田さん。12月の定例会見では「MMTはいくら勉強しても分からない」と発言。宮崎個人としてはあまりにショックで「横浜市長選は独自候補を立てますか」と宮崎の取材領域に限ればどうでもいい質問だけして帰ってきてしまいました。

 衆議院財務金融委員会では午前中の特例公債法案の対政府質疑に続き、午後は所得税法改正案の対政府質疑がありますので、野田佳彦さん、海江田万里さん、古本伸一郎さん、階猛さんらの出席は難しそう。

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