【衆議院本会議 2013年11月26日(火)】
特定秘密保護法案(185閣法9号)の委員会強行採決をめぐって混乱。法案は強行採決され、政府提出法案を、自民党・みんな・維新ら4党修正した委員長報告について、起立多数で可決しました。同日中に参院に送付されますが、参院での審議入り日程は不透明で、らいしゅう12月6日(金)までの採決はビミョー。
定刻の午後1時から大きく遅れました。開議は、午後6時45分過ぎ。まず、日程第一の「国土強靭化のための防災減災基本法案」(183衆法18号)が議題になりました。民主党の修正を受け入れて、タイトルは「強くしなやかな国民生活のための防災減災基本法案」となりましたが、民主党はなお修正は不十分だとして、反対しました。
この後、「特定秘密保護法案」(185閣法9号)の緊急上程の動議が出されました。これを起立採決し、(おそらく)自民党、公明党、みんなの党の賛成多数で可決し、議題になりました。この時点で、維新は欠席戦術に出たようです。
討論で、民主党の長島昭久さんは「平成の治安維持法だ、などと極論を言うつもりはない。民主党も政権時代に秘密保護法制をつくろうとした」としながらも、「ことを性急に急ぐことはない」と政府を批判し、同時に「(閣法の与野党)共同修正政党の本会議採決欠席は前代未聞だ」と維新の会を指さしながら、批判しました。
そのうえで、「民主党が提出した対案は、6月にできた国際的な秘密保全ルールであるツワネ原則にそってつくってある。森まさこ国務相は、ツワネ原則を知らない、と答弁した」として、「ぜひ、参議院でもしっかりとした審議をしましょう」と前向きで、チーム民主の仲間を信じる、とことん明るい討論でした。
これに先立つ、「防災減災」の討論でも、三日月大造さんが「行政の情報は国民のためのもの」「特定秘密保護法は、立法府の終わりであり、民主主義の終わりの始まりになりかねない」と警鐘を鳴らしました。
◇
一方、参議院では、残り2週間の会期を迎えて、しっかりと準備が整いつつあります。
【参・厚生労働委員会 2013年11月26日(火)】
民主党、みんなの党、共産党、社民党の4野党が欠席戦術に出ました。
石井みどり委員長(自民党、全国比例=歯科医師会支援)は、理事に呼びに行ってもらいましたが、出席しないので、そのまま、田村憲久厚生労働大臣に趣旨説明をお願いしました。今国会初の強行採決となった「社会保障制度改革プログラム法案」(185閣法2号)について、朗読し、きょうは散会しました。衆院通過後、田村さんは、新聞や、出張先のソウルで、「難病患者の所得以上世帯の窓口負担を法案よりも半額程度に軽減する」という趣旨のアドバルーンを上げています。プログラム法案になぜか入った「月4万4400円」への世論の批判が厳しい証左と考えられます。衆院段階でも「年金の抜本改革が入っていないのなら、特段に法律にしないで、閣議決定でいいのではないか」という議論がありました。審議未了廃案もかけて、ていねいに議論すべきでしょう。
同時に、衆院でやっている「医薬品インターネット解禁法案」については、薬剤師、製薬業界のみならず、なんと、もともと最高裁で「違憲行政判決」を勝ち取った、ケンコーコムの社長さんまで反対するという、官僚お手盛り法案になってしまいました。与野党関係なく、国会軽視ともいえます。いつものことながら、厚労委は最後まで注目です。
【参・法務委員会 2013年11月26日(火)】
「公明党・民主党連携」が法務委ではあります。
民法900条の「婚外子相続差別規定」の廃止法案が衆院で可決し、参院に回ってきました。これは衆院段階で、民主党が閣法修正で、「出生届けの嫡出である子、ない子の欄を廃止する戸籍法改正」を出し、公明党・民主党の賛成、自民党の反対という初のパターンが成功しました。
この参院審議ですが、法務委員長は、公明党(新進党出身)のベテラン、荒木清寛さんです。荒木さんは、「裁判官配偶者同行休業法案」を全会一致で可決した後、「民法改正案(185閣法20号)と戸籍法改正案(185参法6号)を一括して議題とします」と宣言。そして、谷垣法相(自民党)と小川元法相(民主党)にそれぞれの趣旨説明を依頼しました。なお、小川さんが読んだ「戸籍法改正案」は、民主党、みんなの党、共産党、社民党の共同提出です。いずれにしろ、数ですから多数決では1人足りないのですが、採決で公明党がどう対応するか会期末に向けて期待します。
【参・文教科学委員会 2013年11月26日(火)】
なお、高校授業料無償化改悪法案(所得制限法案)は、委員会で可決し、次の本会議で成立の見通し。これにより、公立私立すべての高校の生徒の保護者は、来年4月から、所得証明書を学校にもっていかなければならなくなりました。保護者の手間もかかります。教師の手間もかかります。そして、家庭の所得が分かる人には分かっているけど、知らないふりして、日常の勉学、体育、部活動に励む日々。高校生って意外と大人ですからね。義務教育でないので、完全に温室にする必要はないし、世を知る年頃です。でも、一言で言えば、世知辛いなあと感じます。きょう時点で中学校3年生の親御さんが、兄弟姉妹、息子娘がいる人は、それとなく話題にしてみてください。
ちなみに、高校授業料無償化改悪法案に対して、民主党は反対しましたが、自民党・民主党・公明党・みんなの党提出の附帯決議は、民主党筆頭理事が読み上げました。反対した法案に附帯決議をつけるのは、私は初めて見ました。まあ、次の選挙では、一挙に民主党過半数となって、しっかりていねいに、おごりなく、おごりなく、おごりなく、おごりなく、おごりなく、与党をやっていきましょう。
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