恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

話数が多くなった小説は順次、インデックスにまとめてます。

小説を検索しやすくするためインデックスを作りました

インデックス 茶倉譲二ルート…茶倉譲二の小説の検索用インデックス。

インデックス ハルルートの譲二…ハルくんルートの茶倉譲二の小説の検索のためのインデックス。

手書きイラスト インデックス…自分で描いた乙女ゲームキャラのイラスト記事


他にも順次インデックスを作ってます。インデックスで探してみてね。



サイトマップ






人気ブログランキングへ

近づいていく2人の距離~その8

2015-05-21 08:19:00 | アリサ

この話はハルルートの譲二さんの「それぞれの道」の7年間の空白期間を埋める話をと考えて書き始めたものです。
ところが、書いて行くうちにハルルートの譲二さんの話からは外れ、全く違う結末のお話になってしまいました。
それで、upしたものかどうか悩みました。

二次創作の二次創作だし…。
ヒロインは娼婦だし…。
譲二さんは壊れてるし…。
不快に思われる方もいるかもしれません。

でも、一時お話をかけなくなった時期に書けるものを書こうと書き始めたのがこの話で、そういう意味では私を助けてくれた話とも言える。
アクセス数が減ってるということは読む人も少ないわけで、ひっそりとupするのならいいかなと思い公開します。
性描写もそれなりにあるので、18禁にしようかとも思ったけど、そもそもネットではそれを確かめるすべもないし。
だから、こういう話はダメという人は避けてくださいね。

上にも書きましたが、ハルルートの譲二さんの話から派生した物語なので、読んでない方は『それは突然の告白から始まった…』から『それぞれの道~その1~その5』あたりまで読んでもらえると、どうして譲二さんが壊れているのか…とかが分かると思います。

 

 

☆☆☆☆☆

近づいていく2人の距離~その8


〈アリサ〉

譲二「アリサ…。ほんとうに見苦しいところばかりみせてごめんね…。
仕事が忙しくて疲れが溜まっていた上に、仕事上大切な相手だから酒を断れなくて…悪酔いしてしまった」

アリサ「…ホント。ジョージがあんなに酒癖が悪いなんて思わなかった」


ちょっと冗談めかして言うとジョージは慌てたように言った。


譲二「もしかして…。エッチなことしてしまった?」

アリサ「覚えてないの?」

譲二「いや…。なんとなく…。俺、玄関でアリサを押し倒そうとしてたよね…」

アリサ「…うん。でも、結局はおとなしく寝室に行ったし…。結局何もしなかったよ…」

譲二「…それだけ?」

アリサ「…うん」


返事は不自然なほど上ずる。


譲二「アリサ…。俺、アリサにひどいことを言ったんじゃないのか?」


ジョージはじっとあたしをみつめた。

手を伸ばして、そっと髪を漉いてくれる。

あたしは堪えきれずに涙をこぼした。

ジョージはベッドから起き上がるとあたしを抱きしめた。


譲二「やっぱり…。俺はアリサを哀しませるようなことを言ったんだね」

アリサ「どうしてわかったの?」

譲二「朝起きた時から、アリサの様子がなんだか辛そうだった…」

アリサ「!」

譲二「いくら二日酔いでもそれぐらい気づくよ…。それに…目も真っ赤だ…」

アリサ「うそ!?」

譲二「泣きながら眠ったんだろ?」

ジョージは私の涙を指で拭った。



譲二「アリサにはいつも慰めてもらってばかりなのに…。俺はアリサに何もしてやれない…。
そればかりか哀しませるようなことしかできない」

アリサ「ジョージに…ううん。ジョージのこと、もっと知りたい。
あたしジョージのことなんにも知らないから…」

譲二「俺もアリサのこと、何も知らない。俺たちお互いのことは何も知らないね…」


ジョージはあたしをきつく抱きしめた。


譲二「アリサは俺のどんなことが知りたいの?」

アリサ「ミオって人のこと…」

譲二「俺、また美緒の名前を口走ってた?」

アリサ「ううん…。『俺を置いて出て行かないでくれ』って…。
『俺よりアイツのことが好きなんだろう。俺じゃアイツの代わりになれない』って言ってた」


ジョージはあたしを放すと左手で顔を覆った。


譲二「そうか…。そんなことを言ったのか…」

アリサ「それって…ミオって人のことだよね?」

譲二「うん…」


その9へつづく