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華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

ウツウツしています

2020年05月16日 21時52分59秒 | Weblog
今日からお仕事。
なんだか気乗りしない。なぜだろう?と考えて、今、病棟にいる患者さんやご家族のお世話をしたいと思わないからだというところにたどり着いた。

コロナの影響で、病院自体は忙しくないと何度か書いた。特にうちは急性期を終えた患者さんがくるリハビリ病棟。だけど多くの患者さんが無事にある程度回復したら感染を避けるためにも退院したがるようで、いつもならリハビリも…と考える人が少ないみたい。イコール、うちに来るような患者さんはそれなりにいろいろあるという人たち。
同僚とも話したんだけど、看護のために忙しくするのは全然問題がない。それで疲れを感じるのなら受け入れられるだろうと思う。だけど、現状の忙しさは患者さんの品性、性格、立ち居振る舞いに基づくものが多い。こういう状況は精神的にやられる。そして最後には優しさを失ってしまう。

今日も、患者さんに塗るあるクリームを探していて、その患者さん用の薬箱に入っていなかったので探したら病室にあった。場合にもよるんだけど、基本薬はどんなものでも薬箱に入れておく必要がある。それを説明しようとするその直前に、患者さんが「お前は〇〇〇人か?」と言った。
この〇〇〇に入る言葉は某国名。差別になる可能性があるので書けない。意味としては他人をだましたり、利益のためなら窃盗もいとわない人と言いたいらしい。私は最初、意味がわからなくて「なんで〇〇〇人なの?」と聞いたら、たまたまその場所にいた家族が「そんなことを言うものじゃありません」と患者さんをたしなめた。意味がわかった瞬間に、私に対する侮辱にも、その国への差別にも腹が立った。言い返してやりたかったけど、家族の手前、遣り込めるのは我慢した。家族にどう思われるのかが気になったのではなく、家族が患者さんの振る舞いに対して恥ずかしいと思ったら悪いなと思って。

細かいことなんだけど、こういうことが続くとなんかウツウツとしてくる。看護師をはじめ、医療従事者にうつ病が多いのもうなずける話。
普段はこういう状況にもうまく対応できる方なんだけど、さすがに重なってきて面倒くさくなってきたのが本音。この手の患者さんのナースコールを見たらうんざりしてしまう。
作業は絶対おろそかにしないし、ビジネス用でも笑顔は保っている。でもね。「パトラッシュ…僕はもう…」な気分。

こんなことを今日思ったわけではない。このところずっと考えていた。変に落ち込み切る前に休みが必要だな…と感じたので、実は先日ダメもとで有給申請を出した。そしたら今日、許可が出ていた。まーじーで嬉しい。
現在、コロナの影響で、いつ大量の看護師が必要となるかわからないので、基本は有給申請が受け入れられない。だけど師長が申請を受理してくれた。理由は知らない。とてもありがたい。
休みを取るのは7月。10日間ほど取る予定。きっとどこにも行けないけど、できてない掃除をしたり、断捨離をしたりと家でできることはたくさんある。
ちょっとね。仕事を忘れる時間が必要です。

うちのように、コロナと直接関わる可能性が低い病棟に務めていてもこんな風に感じるんだから、コロナ病棟勤務の看護師や医療従事者の心の負担はいかばかりかと思う。それがどこの国でも。オーストラリアでも日本でも規制の緩和が始まっているようやけど、可能な限りは家にいてほしい。コロナは終わったわけじゃないからね。

このところなんか暗めのブログが多くて申し訳ない。
また楽しい話も書けるように前向きに過ごそう。
今夜は寝ます。