起きて半畳 寝て一畳

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ナボコフの新訳・ロリータ

2006年11月04日 23時43分20秒 | 本・その他
 今日、帰りがけに立ち寄ったコンビニで週刊新潮を立ち読みしていたら、新潮文庫の新訳「ロリータ」の広告が目にとまりました。もともとナボコフの「ロリータ」は大久保康雄さんという方の翻訳版が文庫化されていたのですが、昨年、若島正さんという方が新たに翻訳して単行本で出版されています。

 それが今回新潮文庫に収められることになったことを記念しての広告と思われます。左側のページ半分だったか1ページだったかを使った割りと大きなスペースの広告でした。

 ナボコフという作家の名前も「ロリータ」という作品の名も知識としては知っていましたが、読んだことはありません。これまでに読もうと思ったこともありませんでした。
 
 その広告が目にとまったのは、「新訳」に対する大江健三郎さんと丸谷才一さんの賛辞の言葉が載っていたからです。週刊新潮は立ち読みしただけで買いませんでしたので、広告のコピーを書き写せなくて申し訳ないのですが、最大級の褒め言葉でした。先ほどネットで調べたら、大江健三郎さんは新潮文庫の「新訳・ロリータ」の解説もされていました。

 ご参考までに若島正さん訳の文庫本と単行本の宣伝コピーを転載します。

【新潮文庫】ウラジーミル・ナボコフ/著 若島正/訳 2006/11/01発売

 ときに爆笑、ときに感涙。異形の傑作、新訳! 誤解多き世界文学の最高峰が、初めてその真の姿を現す。詳細な注釈を収録。解説:大江健三郎

「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。……」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。


【単行本】 2005/11/30発売
 アメリカ文学史上に燦然と輝く傑作にして大問題作が、待望の新訳で登場!

 少女しか愛せない、妄想ほとばしる中年男ハンバート・ハンバートが新天地アメリカで出会ったロリータは十二歳だった……。発表から五〇年、文学史上に君臨する問題作に今なおひそむ、解かれぬ謎とは? 幾多の読み巧者を哄笑と困惑と愉悦の渦に誘い込み続ける精緻な迷宮をナボコフ研究の第一人者が完全新訳。新たなロリータ像!

 私は大江さんの作品は学生時代に短編集を読んだだけで、その後は全く読んでいません。本屋でも大江さんの作品を手に取ることは全くといっていいくらいありません。大江さんがノーベル文学賞を受賞されたときもそうでした。

 一方、丸谷さんの作品は「笹まくら」の頃から愛読していて、とくにその評論は大好きで熱心な信者と言ってもいいくらです。
 その丸谷さんが絶賛している翻訳文というのはどんなものか是非拝んでみたい。本屋に行ったら、旧訳のロリータがまだ置かれていました。

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