木には年輪が有る。春から夏にかけて、すくすくと成長する時には、
肉も沢山着く。柔らかい。
秋から冬にかけて、成長が遅くなり、木の硬い部分が出来上がる。
それらは、切ってみると、木目という美しい模様を描き出す。
しかし木工屋に取って、木の木目より大切なのは、導管。
導管は、養分を木の隅々まで送る、まあ血管と言えるかもしれない。
この導管の構成で、広葉樹は、2種類に分けられる。(細かく言うと、もう少しある)
環孔材と、散孔材。
環孔材は、木目の秋材のすぐわきに、木目の通り並ぶ。
欅、栗、見た目には、導管の並びが木目と一緒になって、力強い雰囲気を出す。
縦方向に強く、鎌倉期以降の寺院建築は、欅が多い。
また、船の舵等、強度を必要とするものに使われることも多い。
舵と言えば、日本の舵の最高級品は、九州の欅だと言われてきた。
木は、同じ樹種ならば、より南に育った者の方が、硬い。
秋田杉より、熊野杉の方が硬く、高知の方が更に硬い。
散孔材は、字のごとく、導管が、木の全体に渡って散らばっている。
従って、木目が強調されることも無く、比較的薄い木目に見える。
楓(メイプル)や、桜、樺、胡桃等。
中でも桜は、特に九州の桜は、本桜と言われ、木目が均一で斑が少なく、彫りものなどに適している。
国会議事堂の中の彫刻のある家具類は、この桜である。
それ以外は、桜は殆ど、樺材と言われ、ミズメカバ、マカバ、シラカバ、などと呼ばれることの方が多い。
この桜、江戸時代では、版木に良く使われた、浮世絵や、読み物の版である。
それは、木目が均一なのと、かなり均一に導管が散らばり、どちらの方向にも彫りやすいから。
また、以前書いた、拍子木。これも桜の芯を、二つに割ったものである。
かなり、均一に鳴る。
そういう意味で言えば、木でできたパラゴンのような、ライヴな音を追及する、スピーカーボックスは、アメリカのチェリーで作られる。
スピーカーのコーン紙が振動され、その音をボックスが反射、また共鳴することで鳴る、
スピーカーボックスは、均一な物が適材とされる。
メイプル(楓)等も、まれには使われたみたいだが、斑が出易い欠点がある。
そういう意味では、桜(樺)系は、二胡の振動板の、候補の一つになる。
ところが、バイオリンは、松(スプルス)の系統。
それも、秋材と冬材がはっきり分かれるし、硬度もかなり違う。
勿論バイオリンの裏板は、楓が使われる。
楓はなんとなくわかるのだが、何故、針葉樹の松なのだろう。
何万人かの人々が、考えに考え、試しに試して、そこへ落ち着いたのだろう。
数千年、数万年前から人は、木の樹種を、その性質によって使い分けてきた。
8000年前の縄文時代の、遺跡から柘植の櫛が出てきたというし、そのころには、それこそ適材が選ばれるようになって来ていたのだと思う。
そのことを考えると、既に楽器に使われている、木は、二胡の振動板としては、
第一候補になるのではないか?
先人の知恵は、大切。
これからいよいよ、桜、松、桐、楓の実験になる。
西野和宏
肉も沢山着く。柔らかい。
秋から冬にかけて、成長が遅くなり、木の硬い部分が出来上がる。
それらは、切ってみると、木目という美しい模様を描き出す。
しかし木工屋に取って、木の木目より大切なのは、導管。
導管は、養分を木の隅々まで送る、まあ血管と言えるかもしれない。
この導管の構成で、広葉樹は、2種類に分けられる。(細かく言うと、もう少しある)
環孔材と、散孔材。
環孔材は、木目の秋材のすぐわきに、木目の通り並ぶ。
欅、栗、見た目には、導管の並びが木目と一緒になって、力強い雰囲気を出す。
縦方向に強く、鎌倉期以降の寺院建築は、欅が多い。
また、船の舵等、強度を必要とするものに使われることも多い。
舵と言えば、日本の舵の最高級品は、九州の欅だと言われてきた。
木は、同じ樹種ならば、より南に育った者の方が、硬い。
秋田杉より、熊野杉の方が硬く、高知の方が更に硬い。
散孔材は、字のごとく、導管が、木の全体に渡って散らばっている。
従って、木目が強調されることも無く、比較的薄い木目に見える。
楓(メイプル)や、桜、樺、胡桃等。
中でも桜は、特に九州の桜は、本桜と言われ、木目が均一で斑が少なく、彫りものなどに適している。
国会議事堂の中の彫刻のある家具類は、この桜である。
それ以外は、桜は殆ど、樺材と言われ、ミズメカバ、マカバ、シラカバ、などと呼ばれることの方が多い。
この桜、江戸時代では、版木に良く使われた、浮世絵や、読み物の版である。
それは、木目が均一なのと、かなり均一に導管が散らばり、どちらの方向にも彫りやすいから。
また、以前書いた、拍子木。これも桜の芯を、二つに割ったものである。
かなり、均一に鳴る。
そういう意味で言えば、木でできたパラゴンのような、ライヴな音を追及する、スピーカーボックスは、アメリカのチェリーで作られる。
スピーカーのコーン紙が振動され、その音をボックスが反射、また共鳴することで鳴る、
スピーカーボックスは、均一な物が適材とされる。
メイプル(楓)等も、まれには使われたみたいだが、斑が出易い欠点がある。
そういう意味では、桜(樺)系は、二胡の振動板の、候補の一つになる。
ところが、バイオリンは、松(スプルス)の系統。
それも、秋材と冬材がはっきり分かれるし、硬度もかなり違う。
勿論バイオリンの裏板は、楓が使われる。
楓はなんとなくわかるのだが、何故、針葉樹の松なのだろう。
何万人かの人々が、考えに考え、試しに試して、そこへ落ち着いたのだろう。
数千年、数万年前から人は、木の樹種を、その性質によって使い分けてきた。
8000年前の縄文時代の、遺跡から柘植の櫛が出てきたというし、そのころには、それこそ適材が選ばれるようになって来ていたのだと思う。
そのことを考えると、既に楽器に使われている、木は、二胡の振動板としては、
第一候補になるのではないか?
先人の知恵は、大切。
これからいよいよ、桜、松、桐、楓の実験になる。
西野和宏
あまり詳しくはないのですが、
クラシックギターは背面板がローズウッド、
振動板に松か杉が使われるようです。
輪郭のハッキリした音は松。
柔らかな感じの音の杉を好む方もいるようですよ。
じゃ、二胡にはどうかというと、、、
二胡らしい音が出るかどうかは木と蛇革の特性が全く異なるので、どこまで技術で似た感じに出来るかにかかっているような気がします。普通に作っちゃうとイメージはやはり板胡のような感じになっちゃいそうな予感(ww
いずれにせよ実験結果が大変楽しみです。
それにしてもパラゴン。懐かしいし、今だに欲しいです。出た当時はお金もそうですが、あれを鳴らせるにたる部屋がなかった。。。
オートグラフとかタンノイ系が好きなんですが、パラゴンもいいでねぇ。。。
ハープもアルパも、松杉ですね。
絶対何か理由が有るはずです。
ここ10年ぐらい、東京の、大箱と言われる、
クラブ、(踊る方)を7件ぐらい設計してきました。
それに伴って、スピーカーの、置き方や、ついには、セッティングまで付き合いました。最近のスピーカーは、いかに、デジタル系を鳴らすか。ボックスより、ドライヴや、コーン紙の開発凄いですね。
私は、やっぱりアナログ。
サンスイあたりですか。あのフロントの木組みのデザインなど、良かったですよね。
そうそう、ボーズと今度会います。
サンスイの中級アンプに安いボーズ+自作スピーカです。
羨ましいです。。
JBLは昔ッからライブなスピーカーを作ってましたね。アルテックなんかもそうですが、なんだかんだいってもアメリカンでした。今はどうなんでしょ。
それはすごい、まさか、ドライバーからではないでしょうね?
いや~、そういう方いらして嬉しいです。
でもなんか話がマニアックになりすぎですね(笑)