楽器としては、木の板を振動させて音を出すというのは、擦弦楽器としてはごく普通のことのように考えていた。
二胡に出会って、様々調べているうち、皮張りの弦楽器と言うのがかなり、アジアに広がっているのが解った。
ラバーブ、という、アラブ、エジプトのもの、
レバブというマレーシアやバリ島のもの、また、沖縄のクーチョー、日本の胡弓、
などが有る。
振動板に使うのは、ラバーブが山羊皮を使う以外全て、錦蛇の皮を使う。
不思議なのは、室町時代の終わりぐらいからあったと言われる、胡弓の、蛇皮、
これはどうしたのだろうか?
勿論、室町時代は、倭寇に代表される東南アジア貿易が盛んだったから、問題は無いが、
鎖国された、江戸時代には、どうやって、蛇皮手に入れたのか?
まあ、密輸(抜け荷)だろう。
それが入らないときに、猫皮使った三味線なんかができたのかもしれない。
何れにせよ、起源や歴史は、学者の方にお任せするとして、
薄くて強靭、そして、弾みのあること。
それが、弦楽器の振動板に求められる要素になる。
弦の振動という、非常に微細な振動を拾うとしたら、薄いということが必要。
その薄さは、材料の硬さや密度によって決定される。
同じくらいの厚みのコンクリートと鉄の板では、鉄の方がなる、
それは密度があるから。
ある程度の張力を必要とする振動板は、かなりの強靭さを必要とする。
同じ、紙を、ふわっと置いた状態で叩くのと、4方を引っ張りながら叩くのでは、
なり方が違う。
弾みは、ボリュウムと音色にかかわってくるだろう。
同じ厚みの、プラスティックの板と、段ボールあるいは、紙では、プラスティックの方が
音は大きい。
このように考えて行く時、木の中では、どんな樹種が、振動板として最適なのだろうか?
バイオリンは、松(アベーテロッソ、スプルス)を表板に使う、裏板は、楓。
根柱で二つは繋がっているので、両方が振動するのだろう。
柔らかい木と硬い木、この二つの振動板によって、バイオリンの複雑な音が出る。
二胡には、裏がない。
表一枚であの複雑な、倍音が出る。
勿論、皮は、胴に張ってあるから、胴の硬い紫檀黒檀が倍音の元にはなるが、
あくまでも、直截振動するのは、皮である。
もし木に置き換えた時、あの蛇皮に代わるものは、あるのだろうか。
こうやって、樹種の探索は始まった。
西野和宏
二胡に出会って、様々調べているうち、皮張りの弦楽器と言うのがかなり、アジアに広がっているのが解った。
ラバーブ、という、アラブ、エジプトのもの、
レバブというマレーシアやバリ島のもの、また、沖縄のクーチョー、日本の胡弓、
などが有る。
振動板に使うのは、ラバーブが山羊皮を使う以外全て、錦蛇の皮を使う。
不思議なのは、室町時代の終わりぐらいからあったと言われる、胡弓の、蛇皮、
これはどうしたのだろうか?
勿論、室町時代は、倭寇に代表される東南アジア貿易が盛んだったから、問題は無いが、
鎖国された、江戸時代には、どうやって、蛇皮手に入れたのか?
まあ、密輸(抜け荷)だろう。
それが入らないときに、猫皮使った三味線なんかができたのかもしれない。
何れにせよ、起源や歴史は、学者の方にお任せするとして、
薄くて強靭、そして、弾みのあること。
それが、弦楽器の振動板に求められる要素になる。
弦の振動という、非常に微細な振動を拾うとしたら、薄いということが必要。
その薄さは、材料の硬さや密度によって決定される。
同じくらいの厚みのコンクリートと鉄の板では、鉄の方がなる、
それは密度があるから。
ある程度の張力を必要とする振動板は、かなりの強靭さを必要とする。
同じ、紙を、ふわっと置いた状態で叩くのと、4方を引っ張りながら叩くのでは、
なり方が違う。
弾みは、ボリュウムと音色にかかわってくるだろう。
同じ厚みの、プラスティックの板と、段ボールあるいは、紙では、プラスティックの方が
音は大きい。
このように考えて行く時、木の中では、どんな樹種が、振動板として最適なのだろうか?
バイオリンは、松(アベーテロッソ、スプルス)を表板に使う、裏板は、楓。
根柱で二つは繋がっているので、両方が振動するのだろう。
柔らかい木と硬い木、この二つの振動板によって、バイオリンの複雑な音が出る。
二胡には、裏がない。
表一枚であの複雑な、倍音が出る。
勿論、皮は、胴に張ってあるから、胴の硬い紫檀黒檀が倍音の元にはなるが、
あくまでも、直截振動するのは、皮である。
もし木に置き換えた時、あの蛇皮に代わるものは、あるのだろうか。
こうやって、樹種の探索は始まった。
西野和宏