木部の破損について

本日は御来院の方多数でした、ホントお待ちいただいて、申し訳ありませんでした。

少し気になる、破損の方いらっしゃいました。

そのお客様Ｋ様の二胡の症例珍しいので、ｋ様のご承諾を得て書かせていただきます。

簡単に言うと、内部骨折です。

外見は、見事に何ともありません。

弾いてみると、外弦が、音が決まりません。

開放弦でも弾んでずれます。

お子様が、二胡倒されたとのことです。

当然頭を見ます。

皆さんご存知のように、倒すと一番打撃の多いのは、頭です。

そこで、頭を持って揺すってみましたが、問題ありません。

このような時比較的あるのは、台が緩むことも有ります。

台は、胴に木ビスで止まっていることが殆どです。

まれに、細いボルトで止まっていることもる事も有ります。

衝撃があると緩むことも有ります。

台も見ましたが緩んでいる様子も有りません。

残るは木軸です。

そこで木軸を抜いてみました。

何と内部で傷がいき、少し亀裂が入っていました。

多分、倒れた時に木軸が斜めに当たったのでしょう。

その時、少し抜けたかして、緩んだところに衝撃があったのかもしれません。

木軸に亀裂が入っていますから、弦を弾いて力が懸ると、音が揺れてしまいます。

とにかく入院していただいて、見ることにしました。

上手くこの亀裂を直すには、亀裂の中にボンドを入れ、締めなおし、

その後削り直し、

あるいは、木軸を、新たに作るか、検討し御相談させていただくことになりました。

こんなことあるのですね。

転倒は怪我のもとになります、皆さま、くれぐれもお気おつけください。

その他、５名様は、音の調整、

四国の方で、わざわざ、光舜堂までいらしていただき、調整をご希望でした。

２社ほど、持ち込まれて、調整お願いしたそうですが、

どちらのお店も問題ないとのこと、だったようです。

只、このお客様のご希望は、

固定千斤だったのを取り変えれば、お客様の体格に合わせてあげられるかな、

と言うことで、固定千斤取り外し、金色千斤、で少し低めに調整し、

その分、弦の取り付け位置を、下げました。

高音が多少出にくいことも有り、

ゼブラの駒に変えたところ、御満足のいく、鳴りになったようです。

その他の方は、症状様々ですが、基本的に、千斤の巻きすぎで、

棹が締めつけられているのが多く、金色千斤で緩めに調整ということぐらいです。

それから、駒の交換も、いくつかありました、

後、久しぶりで見たのは、金属千斤です。

もう１０年ほど使っておられたようで、かなり、金属千斤に緩みが出ており。

外弦の金属音がしています。

さすがに、お上手な方で、良く弾きこまれていて、皮の状態は素晴らしく良く

今皮のピークと言う感じの鳴りでした。、

大変よい音なのに、その金属音が、かなり邪魔をしていました。

これも、金色千斤に交換です、見違えるほどの音色になり、別の胡のように感じられました。

光舜堂は基本的に、調整は、部材を交換しない限り無料です。

お気軽にいらして、貴方の子が、一番良くなる状態、作ってあげませんか。

お客様が、見違えるように鳴ったと、早速弾いておられるのを見ているのは、

二胡医としては何とも心地よい物です。

いささか人数が多く、上から苦情が来ないか（上はマンションですから）、ハラハラはしましたが、

と、こんな感じの、クリニックでした。

西野