二胡工房 光舜堂

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低音二胡の調整。

2021-05-13 12:01:04 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
低音二胡の調整はいくつかポイントがあります。

一つは、千斤の位置を高くすること、それに伴って千斤の幅も少なくすることです。

普通の二胡に低音の弦、(今回AE弦をGDに調整しています)を張った時には、千斤の高さを上げます。


だいぶ高くなっています、37センチから(胴の上から)40センチまで上げます。

そして画像を見て分かりますように、千斤の幅(弦と棹との間)を15ミリに縮めています。

そうしないと、弦が駒をしっかりと振動させられません。

そうしてもう一つは駒の高さです。

通常の駒の高さというのは、おおよそ、8,6前後です。市販品の駒には本当に様々な高さがありますから、なるべく9ミリ前後を選んでください。

もしお持ちでない時には、



このように、瞬間接着剤を紙の上に少し広げ、駒の底面に瞬間接着剤を付け、その後木の粉を付けます。他に使わないような駒を削れば木の粉は作れます。

もし無いようでしたら、蕎麦粉でも大丈夫なようです、興味のある方は他の小麦粉やきな粉などいろいろ試してみてください。多少粉の種類によって響きが変わるのが、楽しめます。

一回で0,5ミリくらいの厚みは付くようです。

駒の高さ千金の高さこの二つをうまく調整するおと、この4年くらいの間にCDMを張った楽器は、十分低音を響かせてくれます。
(もしそれ以前のCDMをお持ちの方でで、低音にしたいという方はお知らせいただければ、無料で胴の改造は致します)

また普通の中国製の二胡の中にもホントに稀ですが、低音弦を張って低音二胡として使えるものもあるとは思いますが、胴の木の厚みが足りないのでウルフ音の塊になりやすいです。

試してみてください。

工房光舜堂西野和宏&ほぉ


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