二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

自分の音色を造る!弓毛の張りと千斤の位置

2018-10-04 10:40:24 | ■工房便り 総合 
皆さんもお気づきのように、二胡(ヴァイオリンなども)同じ楽器を弾いてもひとそれぞれ、音色が違う!

というのがかなりはっきりわかります。

こういうと、他の楽器例えばピアノなども、弾く人によって音色が違うとおっしゃる方もいます。

もちろんそうでしょう!

ただピアノなどのように完成度の高い楽器は、要するに誰が弾いても、音程が狂わないという楽器は、

擦弦楽器のようにはその差が出にくいのではないでしょうか。

擦弦楽器の場合、弓の毛の当たり方でも音程が変わりますね。

その上、弾いている人の体格でも音色も変わります。

体に響いているのでしょうね。

そういう点では声に近いともいえるのかもしれません。

楽器自体をお腹にぴったり付けていますからね。

この二週続けて、何となく弓の弾き方、というか弓毛が弦に当たる、当てる角度みたいな話をお客様としています。

その角度によっては、響きも変わりますし、音色も変わります。

ヴァイオリン弾いていると(最近少し練習しています)弦にあたる弓の角度が90度から外れると、音がすかすかしてしまいます。

音にならないですね、せいぜい、100度くらいまでですかね。

ところが二胡は、弦がかなり硬くぴんと張っていますから、少し弓毛が触れただけでもなりやすいです。

紐を緩く張っても音にならないですが、ぴんと張れば音になりますね。

あれと一緒です。

お陰でかなりの幅があるようです。

その上弓の張り具合も変えられます、ヴァイオリンも変えられますが、ゆるくすると木の部分が弦にあたってしまいます。

しかし、二胡の場合は手の握りで弓毛が調節できますから、相当緩くしても弾けます。

この弓毛を緩くすると、弦に対する引っ掛かりがとても強くなります。

緩い分、弦にあたる面積が少しは大きくなるからでしょうね。

千斤の位置をとても高く、45センチくらいにすると、弦はゆるくなります。

音程をいくら合わせたとしても、弦全体が長くなりますから 弦の振幅幅はとてもひろがります。

ヴァイオリン程緩くはなりませんが。それでも、弓毛を緩くすると音が出づらくなります。

ですから、千斤の位置の高い人は弓毛をかなりピンと張りつめます。

まるでヴァイオリンの弓のようにです。

反対に千金の位置の低い人36センチくらいの人もいますね、このくらいの人は弓毛ゆるめると音がでやすくなります。

これらによっても音色は変わるでしょう。

こんな細かいところの組み合わせが、それぞれ皆さんの音色を造っているのかもしれません。

色々やってみてください。





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