二胡工房 光舜堂

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琥珀・松脂

2021-09-02 10:28:40 | 二胡の救急箱に書かなかったこと

琥珀みたいですね!!!これは、松脂なのです。今までこのような色の松脂はなかったように思います。

琥珀は様々な木の樹液が何万年もかかって出来上がったと言われています。もしかしたらこのまま進行させればこの松脂琥珀になるのでしょうか??

さて!擦弦楽器の音は松脂が弦に引っかかることによって発します。

その松脂にもいろいろなものが販売されています。

これは、松脂のガムロジンと言われるものです。


木を傷つけてそこから出てて来る樹液を蒸留して、テレピン油を抜いて残ったものがこのガムロジンです。

それを加熱して、再度固めたものが、擦弦楽器の松脂として販売されています。

このような色合いです。


熱の加減によって少し色も変わりますが、普通はいくら加熱しても右側くらいの赤さです。このように透明感がある落ちうのはまだ油分あるいは何らかの液体部分がおおいからでしょう。ですからべたつきます。

それをガムロジンの段階である加工をして再度固めると、このようにかなり不透明なものになります。


実はこのような擦弦楽器用の松脂も発売されています。今ヴァイオリンの業界で一番高い1万円を超える金額の物で大変評判の良いものです。
これは天然熟成の松脂にとても近い感触の物です。

私が今考えている松脂は、この天然の松脂の不安定なところ、(採取したもの其のものですと良く熟成されたものもありますしいまいちなものもあります)を、さらに安定して作れないだろうかという事です。

天然の松脂は地面に落ちた松の樹脂が様々な自然の力、雨や地熱などでゆっくりと変化したものです。

ガムロジンなどと何が違うというと、とても細かい粒子になのです、その上粘るように引っかかる感覚がないです。

弓に付けてみると、音の立ち上がりが早く、弓の先端でとても弱い音を出しても掠れずに音になります。

低音の弦も力強く引っ掛かりなおかつ高音弦も、気持ちよく鳴らします。

多分相当細かい粒子になっているからではないかと思います。

それがこれです。



とても艶やかで漆のように光ります。このように光るというのは粒子が細かいからです。

この光方は今までの擦弦楽器用の松脂にはなかったのではないでしょうか。

何とか出来上がったかなという気がします。

すでに、ヴァイオリンを弾いている人あるいは、フィドルやその他の擦弦楽器の方達14名くらいに弾いてもらいました。欲しいというかたがたくさんおられ、どのような形にしたら使いやすく割れにくいのか、この松脂、今までの物よりもっと割れやすく、形状をいろいろ考えています。

これから二胡弾きさん達にも試してもらおうと思っているところで、その方々の感想によっては、形状も決まってくるとおもいます。

ほぉさんに「西野さん作れるのでは1」と言われてから、1年8カ月かかっていますね。あともう少し!!

工房光舜堂西野和宏&ほぉ







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