最近多いのが

弓毛の張替え。
福音弓は弓毛が張り替えられますと9年ほど前に始めました。
それ以来、約2500本ほどお買い上げいただき、今でも細々とながら続いています。
増えているのは弓毛の張り替えです、
これ、他の楽器の方が聞いたら驚くでしょうが、弓毛お張り替えずに、2,3年使うと、廃棄してしまうのが二胡の弓です。
これは、今でも、年間、数千本廃棄されているようです。
ヴァイオリンの人たちは早い人は半年くらい、遅い人でも2,3年に1回は張り替えます。
張替えの理由の一つは、馬毛が傷んでくる、
なにしろ弦は金属ですから。
そして、松脂が夏場に溶けて毛に喰いついてしまい、ガリガリと弦を引っかけてしまう事にもなり、毛自体も傷んできます。
そんなこともありヴァイオリンの方は年に一回、割と秋に張り替える人が多いようです。
二胡の方は早い人で4年に一度、長い人は9年前の発売当時のものが先日張替えに来ました。
どうやら全く弓毛を交換しないのがヘグムの人、それから、

これ、和胡弓の弓ですね。
このぼさぼさの弓毛、理由があるのですね。
これは風の盆の胡弓に使われるゆみです。
先日風の盆の胡弓演奏者の方が工房までいらっしゃいました。
ネオちゃんと私はここぞとばかり、弓について楽器について色々試させていただきました。
先ず、このぼさぼさして弓毛と、福音弓のぴったりと平らにまっすぐに張られた弓毛での比較。
簡単な話、このぼさぼさの弓毛だからこそ、あの胡弓の音に鳴ります。
確かにまっすぐに張られた馬毛は音としては大きくしっかりと鳴りますが、胡弓の音ではなくなります。
胡弓は絹弦ですから。
もしかしたら、二胡の絹弦もこのぼさぼさの毛の方が弾きやすく音色になりやすいのかもしれないと、さっそく来週から実験です。
この胡弓の弓作る人が少なくなってきているようで、弓つくりのプロであるネオちゃんはこの胡弓の弓作りに挑戦することになりました。
そうですね、もうあと一カ月くらいで、ネオちゃんも工房に来て丸4年経ちます。
その間400本を超える弓毛の整えそして弓の制作で、今では二胡のプロの方と話し合いながら特注品を作るまでになっています。
そして蛇皮張り変え!

右の張替えは天然ものです。
天然ものの一つの特徴は

綺麗に鱗が四角くなっていない場合が多いです、藪のなかや木の間など動き回りますので。多少傷を負ったりすることもあるようなのです。
これ最悪の場合、張っている最中に切れたりすることもあるのです(泣く)
ここまで来るともう大丈夫!(ホッ!)
左のは養殖です、ネオちゃんと同時に始めたのですが、お客様の要望でネオちゃんではなく西野が自身で張って欲しいとのこと、
そこで蛇皮を変えて張りなおしています。
そこで蛇皮を変えて張りなおしています。
そろそろ私も後輩(ネオちゃん)に様々綺麗に技術を譲り渡すことを考えると、お客様のも実際にやってみることが必要なのです。勿論勿論、私が最終的に良いと思わなければ、お客様にはお返ししません。
先行きの二胡の業界を考えると皮の張り変えは是非ネオちゃんには習得して欲しいからです。
なんにせよ、日本中の二胡屋さんから皮の張替え引き受けていますから。ネオちゃんは練習はもうたっぷりやって随分皮ダメにしてくれましたから、もうそろそろお客様のを張り替えても、、、とは思ったのですが。
私の最初の頃よりはよっぽど上手いです、何しろ先生が良いですからね!!
と、弓の張替え皮の張り変え沢山来ています。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ