二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の音色をよくする方法、その1

2021-07-28 11:14:29 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
二胡は音色です。

ところがその音色が十分活かせていないことも多いです。

弾き込みが足りないというのも、その一つでしょう。本当に二胡が良い音になりだすのには、蛇皮の場合2,3年かかるともいわれます、それも、プロの方が一日数時間弾いて。

どうしても、二胡愛好家の場合、仕事の合間や家事の間に弾くのですから、本当に二胡が良い音色で鳴りだすまでに数年はかかるのかもしれません。

それにしても、楽器自体や弓のもともとの状態によっても良い音にならないという事も多いです。

まず弓の場合、購入して最初の内はとてもきれいに毛が整っていて弾きやすかったのに、次第に、けばぼそぼそとしてきて、沢山伸びた毛が出てくるなどという事も多いです。
これは毛を整えるのに、ドライヤーで、あるいはヘヤーアイロンなどで、整えられている場合、毛は湿気を吸ってくると伸びてしまいます。
皆さんが髪の毛を整えるのと同じで、次第にぼそぼそとしてきてしまうのと同じでしょう。

この時には伸びてきてしまった毛は全部切ってしまってください。
そうしないと、伸びてきてしまった毛が内弦を弾いていても少し外弦まで音を出してしまいます。

やり方は二胡の救急箱にもかいてあります。

この絵可愛いですね!

それと意外と多いのが、松脂の塗りすぎ。

これ本当に多いです。

松脂は粉状態に見えますが、温度が上がると半溶け状態になってかたまります。それから、弓毛の質によってもその毛に含まれた油分で少しは溶けて固まります。

良く皆さんの楽器の棹の下の方の左側に白いラインとしてついてしまっていることも多いです。

楽器をしまう時に弓を立てる時に、棹に松脂が付いてしまうのですね、これなかなかと取れませんよね。結構刃物などでないと取れません。
柔らかい馬毛ではありますが、松脂が付いて固まってしまうと、弦をガサガサと、擦ることになります。

当然良い音色では鳴りません。

楽器の調整などと小難しいことだけではなく、このように、日常気を付ければ良いことも多いのです。

また弓毛に沢山塗ってこびりついた、松脂は、弦で沢山強く弾き込んで落して、その後弓毛を中性洗剤で洗えば落ちます。

ただ洗った後、弓毛をぴんと張っておくことが必要です。

そして湿気で伸びてしまった毛は切ってしまってください。

弓毛は20本くらい切ると、弦を鳴らした時に少し音が小さくなります、20本というと大体1グラムくらいですが、二胡の弓はもともとがかなり多いですから、20本くらいなら問題はないとはおもいますが、メーカーによっては、元のグラム数が少ないこともあります。

ですから10本を超えて切ってしまう時には、メーカーによっては相当音が小さく鳴り響かなくなることもあります。
かといってぼそぼそとした毛で弾くよりは、音色という点では良いことだとは思います。

毛がぼそぼそとしてきて、それを斬ってしまったために、音の鳴りが悪くなり、そこで今度は松脂をたくさんつけすぎるという、悪循環になってしまうことも多いです。





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