けろろの「浜あるき・野良あるき」

漁あるところ、農あるところへ、風土のにおいに誘われて、いそいそ出かけています

赤城大沼のワカサギ

2012-01-21 22:50:31 | 日記
ブログを初めてから、ちょうど今日が1年の記念日です。
ところが、一番最初に書いた記事を見て、心がズンと重たくなりました。
子どものころからある、前橋の小さな釣り具屋さんで買った、
ワカサギ釣りの竿のお話です。

なぜかというと。赤城大沼ではこれから長~~~い間、
おそらくワカサギ釣りはできないだろうから。
先日、NHKの特集番組で、水循環の放射能汚染を取り上げていました。

赤城大沼からは何と、福島原発のすぐ前の海と同じぐらいの、
高い値の放射線物質が検出されているのだそうです。
ワカサギも、原発の目の前でとれた魚より、高い数値だった…。

カルデラ湖の大沼、すり鉢状の周囲の山の雨水が集まります。
そのくせ、出口は細い川が1本だけ。
生き物の生態系も湖底の泥も、放射性物質と一緒に湖に閉じ込められているのです。

あー、何ということ。
わたしは、福島のひとたちの衝撃を(比較すればわずかではあるけれど)、
初めて自分の痛みとして受け止めたのです。情けないことですが。

優雅に裾野をひき、どっしり構える赤城山が小さいころから大好きでした。
家の窓から毎日眺めていた、ふるさとの山、こころの山です。
小学校からキャンプはいつも赤城大沼の湖畔。林間学校ではカッター漕いで酔ったし。
高校の山岳部では、総体の会場が赤城だったなあ。
おとなになってからも、赤城山は野外の遊び場。帰る度に、ひとりでよく歩いたもの。
山菜やキノコとりも、草木染めの材料さがしも赤城山だった。

その赤城山が抱く、珠のような大沼がそんなことになってしまったなんて。
しかし、これは大沼だけの問題ではないでしょう。
東北と関東?日本?どころか地球すべての問題です。

「原発はいらない」
思うだけではなく、はっきりとそういわねばと決めました。