土曜朝のTV ”旅サラダ” で、広島県福山市の瀬戸内海の小さな田島の漁港で、今が旬の桜鯛をとり鯛飯にして旨そうに食べているのを見た。調べると瀬戸内海国立公園の”鞆の浦” の近くで3時間位で行ける所とわかった。、その島の隣に”仙酔島”という瀬戸内海国立公園を代表する景勝地 鞆の浦に浮かぶ周囲6KMの小島があり、そこの国民宿舎が空いていたので行く事にした。
山陽自動車道で福山I東ICを下り、約30分で鞆の浦に到着。景勝地と聞いていたが実に美しいところで、昭和9年に日本で初めて国立公園に指定され、その時、記念切手にもなったのが鞆の浦の”仙酔島”。鞆の浦からフェリーボートで5分で、仙酔島に到着。ここはTVも新聞もない無人島。あるのは太古からの自然のままの美しい島。
その昔、神功皇后が幾度も仙酔島に渡りお参りしたとのことや、近世では明治天皇、大正天皇、昭和天皇など歴代の天皇が来訪している。
坂本竜馬ゆかりの”平成いろは丸”で仙酔島に渡る。
宿の前の海岸の夕暮れ
露天の海水風呂の後、夕食は桜鯛やさざえや地元の海の幸満載の豪快な漁師料理。
桜鯛のカブト煮は最高!TVもラジオも無い静かな夜で、波と小舟のエンジン音を聞きながら早寝。
翌朝も絶好の天気。約40分の散歩
ここは潮の干満の差が大きい
小さい島ながらあちこちに美しい海岸がある。浦島伝説の海岸。小笠原の父島の海岸を思い出す。
海岸に野生のハマヒルガオなど咲いている。江戸時代シーボルトらが上陸して、この島の固有種の植物を発見している。
到着後、予約していた”鯛網”の漁をクルージングしながら見学。 江戸時代から伝わる約380年の伝統の鯛網のしばり網漁。
漁の出港前に乙姫さんと記念写真!
乙姫さんの大漁祈願の踊りの後、彼女の先導で鯛網の出漁!!
”鯛網”は江戸時代初期に福山藩の命で開発した独特の漁。6隻の船で行われ、長さ1500mの網を海中に降ろし巾着を絞るように
鯛の群れを追い込む。我々はフェリーボートの上から説明を聞きながら一部始終が見れる。
最後に網をしばり、鯛の群れを網ですくい取るところを観光客にま近で見せる。
ラッキーにも船上での福引で一等賞が当たり採れたての桜鯛をゲット!! 家に帰り、初めて鯛を二枚におろし、頭はカブト煮に、半身はお造りに、
残りの半身は塩焼きにするという大変な奮闘であった。
帰りに鞆の浦の裏山のグリーンラインに登り、美しい仙酔島の全景を見る。 一泊二日の思い出深い小旅行でした。
本土側の鞆の浦は、瀬戸内海のほぼ中央にありこの辺りで潮の流れが変わることから、昔より潮待ちの港として栄え、朝鮮からの通信使が江戸の将軍に挨拶に行く旅の途中船で当地に立寄ったり、
坂本竜馬の、いろは丸沈没事件で紀州藩との談判(日本で最初の海難審判)などの歴史的な事件や
浦島太郎伝説など様々な伝説が残っている。町には由緒ある古刹や旧跡、昔ながらの街並みが多く残っており、またゆっくりと来たい所です。