ビタミンP

苦心惨憺して書いている作品を少しでも褒めてもらうと、急に元気づく。それをトーマス・マンはビタミンPと呼んだ。

東京五輪、選手は新型コロナウイルスや猛暑で死亡した場合も自己責任

2021年05月30日 01時50分34秒 | Weblog

五輪参加同意書が世界で大波紋「これは生死同意書」
(2021・05・29(土) 12:54配信 Yahoo ニュース)

 コロナで死亡も自己責任。国際オリンピック委員会(IOC)が、東京五輪に参加する選手らに求める同意書の無責任体質が、世界中で大きな波紋を呼んでいる。

 米ヤフーは29日、IOCが用意している同意書を入手。これには「新型コロナウイルスや猛暑で死亡した場合も自己責任」という項目が加わっている。ジカ熱が問題となった2016年リオデジャネイロ五輪ですら、感染症や熱の項目はなかったという。

 同メディアによると、もし選手が署名を拒否した場合について質問すると、IOCから直接の回答はなかった。ある選手代表者は「選手は文書上での発言権も、同意書を押し戻す交渉力も、東京で実施されるコロナ対策も何も与えられていない」と指摘。主催者のみならず、選手に対しても絶対的なIOCの姿勢に疑問を呈している。

 同意書を巡っては、世界各地でブーイングだ。すでに世界で最も権威ある医学誌・米医学誌ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)が「選手に自己責任で参加することを強いながら、選手が直面するさまざまなレベルのリスク評価が不十分」とバッサリ。米「ESPN」やインド「ビジネス・スタンダード」、豪「ウエスタン・オーストラリア」中国「界面」などは「IOCは自己責任の同意書にサインさせる」と大々的に報道した。中国SNS上では「みんな来て来て~、あとはあなたの運次第ってこと?」「これは生死同意書か」「選手の生命を軽視している」とIOCの姿勢を非難する声が寄せられている。

 IOCのトーマス・バッハ会長は27日、オンラインで行われたアスリート委員会主催のフォーラムで「自信を持って東京に来てほしい」訴えたが、どこまでも無責任な貴族軍団の体質が露見したと言えそうだ。


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ワクチン接種を受けた601万人余中、85人が死亡

2021年05月30日 01時37分44秒 | Weblog

ワクチン接種601万人余 85人死亡 “重大な懸念認められず”

(2021年5月26日 22時23分 NHK NEWS WEB)

 

 厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチンの接種を受けた人のうち、これまでに85人の死亡を確認したと公表しました。厚生労働省は現時点で重大な懸念は認められないとして引き続き接種を進めていくことにしています。

 厚生労働省は26日に開いた専門家部会で、今月21日までにファイザーのワクチンの接種を受けた601万6200人余りのうち25歳から102歳の男女85人の死亡を確認したことを報告しました。

 78%が65歳以上の高齢者で、医療機関などからの報告では

▽出血性の脳卒中や

▽心不全などを

起こしていたということです。

 接種との因果関係については、いずれも情報不足などを理由に「評価できない」か「評価中」としています。

 また、今月16日までに報告された接種後の症状のうち国際的な評価指標でアナフィラキシーに該当したのは146件で、およそ4万1900回に1件の割合でした。

 これを受け、厚生労働省は現時点で接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとして引き続き接種を進めていくことにしています。


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mRNAワクチン---ウイルスとの闘いを根本から変える驚異的な成果

2021年05月30日 01時25分20秒 | Weblog

“革新的”研究成果がコロナワクチン開発に 女性科学者の思い

(2021年5月27日 18時50分 NHK NEWS WEB)

 新型コロナウイルスの発症と重症化を防ぐ「切り札」と期待されるワクチンの1つ「mRNAワクチン」に欠かせない技術を開発したことで知られ、世界的に注目される科学者、カタリン・カリコ博士がNHKの単独インタビューに応じ「ワクチンを導入した国では効果が確認されている。希望を持って欲しい」と日本の私たちに向けてメッセージを述べました。

■苦難の連続

 ハンガリー出身の科学者、カタリン・カリコ博士は、大学卒業後アメリカに渡り、遺伝物質の1つ「mRNA」の研究を行いました。

しかし、研究成果はなかなか評価されず、助成金の申請を企業に断られたり、所属していた大学で役職が降格になったりするなど、40年にわたる研究生活は苦難の連続でした。

 2005年には、当時同僚だったドリュー・ワイスマン教授と、今回のワクチンの開発につながる革新的な研究成果を発表しましたが、これも注目を集めることはなく、その後大学の研究室を借りる費用も賄えなくなり、2013年にドイツの企業ビオンテックにうつりました。

 遺伝物質「mRNA」は、体内に入れるとすぐに分解されるほか、炎症反応を引き起こしてしまうため、長年、薬などの材料として使うのは難しいと考えられていました。

 しかし、カリコ博士らはmRNAを構成する物質の1つ「ウリジン」を「シュードウリジン」に置き換えると炎症反応が抑えられることを発見。

 この技術を用いて去年、新型コロナウイルスのワクチンが開発されました。

 現在、日本で接種が始まっているファイザーとビオンテックが開発したワクチンとモデルナのワクチンは2つともこの技術を使っていて、欧米の研究者などからは、実用化の鍵を握るこの研究成果はノーベル賞に値するという声もあがっています。

 

■「本当のヒーローは医療従事者など」

 カリコ博士は今回、NHKの単独インタビューに応じ「物事が期待通りに進まない時でも周囲の声に振り回されず、自分ができることに集中してきた。私を『ヒーローだ』という人もいるが、本当のヒーローは私ではなく、医療従事者や清掃作業にあたる人たちなど感染のおそれがある最前線で働く人たちだ」と述べました。

 そのうえで、日本の私たちに向けて「接種が進んだ国では普通の生活に戻りつつあるところもあり、ワクチンの効果は確認されている。もうしばらく注意深く過ごさなければならないが、希望を持って欲しい」と述べました。

 

■「mRNAワクチン」とは

 ファイザーとビオンテックが開発したワクチンとモデルナのワクチンは、ともに「mRNAワクチン」と呼ばれています。

 新型コロナウイルスの表面には「スパイクたんぱく質」と呼ばれる突起があり、ウイルスはここを足がかりとして細胞に感染します。

 遺伝物質のmRNAは、この突起の部分のいわば「設計図」にあたり、ワクチンを接種すると、これをもとに、細胞の中でウイルスの突起の部分だけが体内で作られます。

 そして、この突起によって免疫の仕組みが働き、ウイルスを攻撃する「抗体」などが体内で作られるため、あらかじめワクチンを接種しておくと発症や重症化を防ぐ効果があるとされています。

 mRNAをワクチンに用いるアイデアは以前からありましたが、体内に入れると異物として認識されて炎症反応が起きることなどから、研究者の間では実現は難しいと考えられていました。

 こうした中、カリコ博士は当時同じペンシルベニア大学にいたドリュー・ワイスマン教授との共同研究で、細胞の中にある「tRNA」と呼ばれる別のRNAは炎症反応を起こさないことに注目。

 mRNAを構成する物質の1つ「ウリジン」を、tRNAでは一般的な「シュードウリジン」に置き換えると炎症反応が抑えられるとする論文を2005年に発表しました。

 さらに2008年には、特定のシュードウリジンに置き換えることで、目的とするたんぱく質が作られる効率が劇的に上がることも明らかにしました。

 カリコ博士らは、基礎医学の発展に寄与した功績が認められ、ノーベル賞受賞者も多く受賞しているアメリカの医学賞、ローゼンスティール賞を去年受賞しました。

 この賞の選考委員会で議長を務めるジェームズ・ヘイバー氏は「カリコ博士らの研究はmRNAワクチンの開発にとって、最も重要なものだった。ウイルスとの闘いを根本から変える驚異的な成果で、今後はこの技術を使って多くのワクチンが迅速に作り出されるだろう」と評価しています。

 

■苦節40年 母国を離れて

 ハンガリー生まれのカリコ博士は首都ブダペストから東におよそ150キロ離れた地方都市で育ちました。親は精肉店を営んでいました。

 大学で生化学の博士号を取得したあと、地元の研究機関で研究員として働きましたが、研究資金が打ち切られたことから1985年、夫と娘の3人でアメリカに渡りました。

 当時ハンガリーは社会主義体制で、外国の通貨を自由に持ち出すことができなかったため、出国の際、カリコ博士は2歳の娘が持っていたクマのぬいぐるみの中に全財産の900ポンドをしのばせてアメリカに持ち込んだということです。

 アメリカでは、ペンシルベニア州のテンプル大学やペンシルベニア大学で研究員や助教として働き、mRNAなどの研究に没頭。

しかし、研究成果はなかなか評価されず、助成金の申請を企業から断られたり、所属していた大学の役職が降格になったりするなど苦難の連続だったといいます。

 そうした中、ペンシルベニア大学の中でコピー機を使う際に言葉を交わしたことがきっかけでHIVのワクチン開発の研究をしていたドリュー・ワイスマン教授と知り合い、2005年、今回のワクチン開発に道をひらく研究成果を共同で発表しました。

 しかし、この論文も当時は注目されず、2010年には関連する特許を大学が企業に売却してしまいました。

 多くの研究者がその可能性に気付かない中、ドイツの企業ビオンテックはこの研究成果に注目。企業に招かれたカリコ博士は2013年に副社長に就任、おととしからは上級副社長を務めています。

 去年3月、ビオンテックは以前から共同で研究していたアメリカの製薬大手ファイザーとmRNAを用いた新型コロナウイルスワクチンの開発を開始すると発表。臨床試験で95%という高い有効性を確認したとして世界を驚かせたあと、共同開発の発表からわずか9か月後の去年12月に一般の人へのワクチンの接種が開始。カリコ博士らの功績が世界に認められることになりました。

 

■「パンデミック収束への希望を与えた」

 アメリカ政府の首席医療顧問をつとめるアンソニー・ファウチ博士は、ことし2月「1年を待たずに2種類のワクチンができた。この2つはともにmRNAワクチンで、90%以上の高い有効性を示している。そして、いずれもカリコ博士らが2005年に発表した研究成果が土台となっている。世界にパンデミック収束への希望を与え、ワクチンのさらなる可能性を開いた」と述べ、カリコ博士らの研究成果を評価しました。

 またイギリスの新聞、ガーディアンは「カリコ博士は新型コロナワクチンの技術のパイオニアだ。研究者としての環境を求めてクマのぬいぐるみにわずかなお金を隠してアメリカに渡った研究者が、今ではノーベル賞の有力候補といわれている」と報じています。

 また、フランスのニュース専門チャンネル「フランス24」は「カリコ博士は研究者の中心から外れたところで何年も過ごした。カリコ博士と、共同研究者のワイスマン教授は今ではノーベル医学・生理学賞の本命候補となっている」と伝えています。

 ペンシルベニア大学の上級研究員、村松浩美さんは、10年以上にわたってペンシルベニア大学やドイツの企業でカリコ博士とともに研究してきました。

 村松さんは「研究が趣味のような人で、『土日は家で論文が読める』などと言ってとにかく毎日、論文を読んでいた」と研究に没頭するカリコ博士の様子を振り返りました。

 さらに「予想とは違っても実験で出た結果を大事にする人だった。結果のよしあしに引きずられず、データを受け止めて研究を進めた。これが本当の科学だと思った」と述べました。

 また「彼女のような革新的な研究であっても助成金がもらえないケースがあるのだから、ノーベル賞級の成果だったとしても、人目につかないまま消えていったものがたくさんあると思う」と述べました。


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