ビタミンP

苦心惨憺して書いている作品を少しでも褒めてもらうと、急に元気づく。それをトーマス・マンはビタミンPと呼んだ。

新型コロナ変異株に対するワクチン接種者の約9割が 流行中の変異株に対する中和抗体

2021年05月12日 15時34分17秒 | Weblog

未感染者でワクチン2回接種した人のうち、99%の人が従来株に対して中和抗体を保有(「hiVNTシステム 1 」を用いた複数の変異株に対する中和抗体の測定)

(2021.05.12 横浜市立大学医学部)

 横浜市立大学 学術院医学群 臨床統計学 山中 竹春 教授、同微生物学 梁 明秀 教授、 宮川 敬 准教授、附属病院 感染制御部 加藤 英明 部長らの研究チームは、現在接種が進められている新型コロナウイルスワクチンが、従来株のほか、様々な変異株に対しても中和抗体の産生を誘導し、液性免疫の観点から効果が期待できることを明らかにしました。現在、日本でワクチンの接種が進められているところですが、接種をされる方々にとっての重要な基礎データとなります。 

本研究成果は、プレプリントサーバーのmedRxiv 2に投稿し公開されました(5月11日)。

 

●研究成果のポイント

 日本人のワクチン接種者111名(未感染105名、既感染6名)を対象に、ファイザー製ワクチンの有効性について、中和抗体(液性免疫)の保有率という観点から調査。

 独自の迅速抗体測定システム「hiVNT新型コロナ変異株パネル」を活用して、従来株および変異株7種の計8株に対する中和抗体を測定。

 

 未感染者でワクチン2回接種した人のうち、99%の人が従来株に対して中和抗体を保有していた。流行中のN501Y変異を有する3つのウイルス株(英国、南アフリカ、ブラジルで初めて確認された株)に対しても、90~94%の人が中和抗体を有していた。

 

 懸念されているインド由来の株に対しても中和抗体陽性率が低下するような傾向は見られなかった。

 

 計8株すべてに中和抗体陽性であった人は全体の約9割(93/105; 89%)であった。

 

 中和抗体の上がり方については個人差が見られた。特に1回接種のみでは、変異株に対して中和抗体が産生されない人が一定数存在した。


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