「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ポクロウシク戦線>ほぼ防御が崩壊したウクライナ軍<2024/08/05

2024-08-05 20:03:50 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.5
侵攻893日目、ウクライナ軍はkm単位の後退をほぼ毎日強いられる状況
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/893rd-day-of-invasion-ukrainian-forces-forced-to-retreat-kilometers-almost-every-day/

今回は、ポクロウシクPokrovsk戦線を取り上げます。
トレツクТорецьк~ニューヨークNiu-York戦線も状況は、かなり悪いですが、それをはるかに上回るほどポクロウシクPokrovsk戦線の戦況が悪化しています。

北からテイモフィウカTymofiivka、ヴェセレVesele、ゼランネZhelanne方面で、毎日ロシア軍がkmで表示されるような進撃を続けています。
ほぼウクライナ軍の防御が崩壊していると言っていいと思います。
多少は防御の拠点になるかと思ったルートO-0542上にあるゼランネZhelanneは西の線路脇をロシア軍が突破して線路側と北側からロシア軍が攻撃しています。
時間の問題でゼランネZhelanneのウクライナ軍は、南に駆逐されそうです。
ゼランネZhelanneの線路を挟んで西にあるセルヒウカSerhiivkaもロシア軍が市街地を削りつつあります。

北を見るとヴェセレVeseleから北に向かってイワニフカIvanivkaにロシア軍が進撃中です。

その更に北ではテイモフィウカTymofiivka方向からリシュレLysychneに向かってロシア軍が進撃中です。

これらの進撃が実にスムーズでまるでウクライナ軍が抵抗している様子がありません。ロシア軍が進撃してきたら左程戦わず後方に退却を繰り返しているのであろうと思います。
と言うよりウクライナ軍が退却した後にロシア軍が進んでいるだけかもしれません。

その西にあるウクライナ軍の拠点であるフロデイフカHrodivkaの東と北を全部制圧した後、ロシア軍はフロデイフカHrodivka攻略に向かうのであろうと思います。
完全に面的にロシア軍が、この方面を制圧中ですからウクライナ軍が反撃することは難しいと思います。出来るなら、とっくにやっているでしょう。

更には大きな貯水池二つの東側では、残っていたウクライナ軍をロシア軍は、ノボセレフカ・ペルシャNovoselivka Pershaから南に追い落とそうとしています。
メジョフMezhove付近にある橋を渡ってウクライナ軍が逃げきれなければ、貯水池の北岸に追い込まれて逃げ場を失います。もう、ここは守りようにない地域ですからさっさと撤退命令を出した部隊の温存を図るべきですが、ウクライナ軍の悪い癖で死守命令を出していると思います。
ノボセレフカ・ペルシャNovoselivka Pershaから駆逐された部隊がいるはずですから数千人は残っていると思います。
全滅するか捕虜になるか、どちらかだと思います。

1000kmにも及ぶ広い前線で数の少ないウクライナ軍は広く薄く引き伸ばされて、薄くなったポクロウシク戦線にロシア軍が大兵力を投入して一気に突破しているのですからウクライナ軍としては、包囲・せん滅を避けるなら後退する以外にないのが実情だと思います。
拠点ごとに戦えば、全滅でしょう。
それが分かるから大隊単位の指揮官は自分の部隊を守るために、早目に撤退させているのだろうと思います。
戦いようが無い・と言うことです。

方面軍としては崩壊しており、もう各大隊単位で逃げ延びるしか方法がないのだろうと思います。

ウクライナ軍は、フロデイフカHrodivkaやノヴォホロデイフカNovohrodivkaといった大きな市街地を持つ拠点まで撤退して、そこで防衛戦を戦えるかどうか・が問題です。

ここでもロシア軍を止められなければ、後は西部の大拠点であるデイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovskでロシア軍を迎撃するしかありません。

そこから西に20kmほど行くと州境です。ポクロウシクPokrovskの西には、かなり西に行かないと防衛できそうな拠点はありません。
どこまでロシア軍が進撃するのかな❓
と、こんな地図上の印象です。

結局、大要塞であるアウデイーイウカが陥落した後、何もせず場当たり的な防衛を続けてきた結果、完全に防衛ラインを突破されて何かしようとしても手の打ちようが無い状態のように見えます。

今、ウクライナ軍に出来るのはあちこちの拠点にパラパラ残存している部隊を急遽、デイミトロフМирноградとポクロウシクPokrovsk方面に集結して、そこでロシア軍を迎撃するしか方法はないと思います。

その間に、後方に地形を選んで防衛ラインを建設するしかありません。そうしなければ、ドニプロ川までロシア軍が進撃しそうな勢いです。
完全に防衛ラインを突破されていますから、西に行くほど防衛の準備が出来ていないことが、良く分かります。

責任の押し付け合いをして問題解決に向き合わなかった報いが、今になって一気に表面化しているようです。
先延ばしにしたところで、状況は時間の経過とともに悪化していきます。
ポクロウシク戦線は、もう終わりに近いと思います。
終わりの始まりと言うべきか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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