「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

中国とロシアの「核心的利益」の意味<2023年5月

2023-05-27 16:05:38 | 中国と東アジア

中国とロシア、「核心的利益」で相互支援を強化 習国家主席
2023.05.25 Thu posted at 06:22 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35204276.html

ここで言う「核心的利益」とは中国の「核心的利益」です。
ロシアには技術力も工業生産力もありません。西側の経済制裁を受け一気に苦しくなりました。

それを補完しているのが中国です。資金的にもロシアは大分、苦しくなってきています。資源・エネルギーの売却収入を支出が大幅に上回り、ロシアの国家財政は赤字です。それを中国マネーが補うでしょう。

つまり、すでにそうなっていると思いますが今後、更にロシア経済は中国経済に飲み込まれる運命です。ロシアの独裁政権の幹部は、経済音痴が揃っています。そのような状況も今後の意味も理解していないようです。中国は、うまうまとロシアを騙しています。騙されるロシアの方が愚かすぎると思いますが・・

そして中国が飲み込むのは、経済だけではありません。
中央アジアは、これまでロシアの縄張りでした。しかし、ロシアのウクライナ軍事侵略を見て中央アジア諸国の態度が大きく変化しました。
「明日は、我が身・・」
を、感じ取ったからです。
ロシアのウクライナ軍事侵略を支持している国は、ありません。出来るだけ距離を置こうとしています。

つまり、中央アジアに軍事的空白が出来つつあります。トルコもそこに影響力を及ぼそうとしていましたが、トルコ大地震でその余裕は、なくなりました。

そこで中国が、金に物を言わせてその軍事的空白地帯に影響力を強めようとしています。
アルメニアやベラルーシ、カザフスタン、キルギス
アルメニアは、トルコの隣でほぼヨーロッパの端です。ここまで行けば、バルカン半島もすぐ近くです。

ロシア経済のみならずロシアの勢力圏まで、丸ごと飲み込もうというのが、中国とロシアの「核心的利益」です。中国の「核心的利益」と言うと、あまりに露骨すぎるから「ロシア」をくっつけてボカシているだけです。

そこにあるのは、中国の「核心的利益」だけであり、ロシアは中国の属国化しています。中国に必要なのは、ロシアの軍事力だけです。金を払って用心棒を雇う感覚ですね?
しかも、用心棒は陸上では弱いですからちょうどいいわけです。

中国も一生懸命ロシアとウクライナを仲介する振りをしていますが、そんなの無理なのは鼻から承知しています。ロシアに恩を売りつつ、ロシアが敗北するのを見過ごすでしょう。

中国に頼った、ロシアの独裁政権は愚かであるとしか言いようがありません。無茶な戦争を始めたばかりに結果として、こうなりつつあります。中国としては、出来るだけ弱ったロシアが好ましいでしょう。その方が、中国の言うことを聞くからです。

結論、どこまで行ってもロシアに勝ち目はないと言うことです。さっさと傷が浅いうちに負けておかないと、全部中国に飲み込まれて?中国は、してやったり?
国際政治は、甘くはありません。溺れる犬は、とことん毟られる運命です。「そのような立場になってはいけない」・と言うのが今回の教訓です。


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