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ICカードで外湯巡りを 城崎温泉で実証実験

2009-11-04 | 豊岡市

神戸新聞(11月4日付)

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ICカードで外湯巡りを 城崎温泉で実証実験

温泉巡りもキャッシュレス-。兵庫県の城崎温泉で、ICカードを土産物店や飲食代の支払いに使う実証実験が行われている。浴衣の柄で宿泊先を確かめて観光客のツケ払いを認める昔ながらの風習に、サービス工学の専門家が着目。1300年の歴史を持つ温泉街に電子マネーがうまく融合するか注目を集めている。


外湯巡りが人気の城崎温泉では、浴衣の客への請求書を土産物店などが旅館に回し、宿泊客が後で精算できる「浴衣クレジット」が一部で続いている。

独立行政法人・産業技術総合研究所(つくば市)がこの風習とICカードとの融合を考案。城崎町商工会が協力し、10月末から11月6日まで実証実験を行っている。

7つの外湯と一部の旅館、土産物店、食料品店、飲食店の計27カ所に端末を設置。宿泊客は各旅館の端末で旅館名を登録し現金を入金する。JR西日本の「ICOCA」(イコカ)など既存のICカードを使えるほか、カードを持っていない人には500円で貸し出し(チェックアウト時に返却)も行っている。1,000円以上使えば、500円割引の特典もあり、宿泊客の評判も上々という。

端末を改良してカニシーズン中には第2弾の実験を行うことも決まっており、端末を導入した旅館「山本屋」の高宮浩之さんは「城崎の伝統は守りつつ、経験と勘だけに頼らないおもてなしの仕組みをさらに考えていきたい」と話している。

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