気まぐれ高ちゃん ー アクティブに日々を過ごし、徒然のままに書いていこうと思います。

旅、読書、ゴルフ、絵(描くこと、観ること)、映画鑑賞、料理、美味しいもの 月並みな趣味の記録です。

佐々木譲 著 「武揚伝―決定版」 読みました

2018-12-25 22:57:00 | 本と雑誌
以前、日経紙で21世紀に書かれた最高の伝記と評した本だ。 2015年12月に加筆改訂版が3巻各2300円で発売された。 3巻計1700円だ。
佐々木の作品は、「択捉島発緊急電」から随分読んだ。その彼の最高傑作と言うのだから、外せない。
上中下となかなかの長編だし、2018年読書最後の作品かな。
久しぶりに伝記と言っても小説だが、激動する時代の波瀾万丈の人の物語は面白かった。ともかく、本作は壮大な冒険小説だ❗

上巻 ― 僕が命名した副題は 釜次郎 青雲編
 なんと言っても、僕は札幌生まれ、室蘭と札幌の小学校にもいた。会社入って最初の配属先は苫小牧、十数年前には函館に3ヶ月駐在もして、道東道南は車でもよく回った。主人公と一緒に旅する気分だった。
 勝海舟が島津斉彬と船で会談するあたり、歴史の裏舞台〰。勝とはそもそも生き方が違ったんだな。
オランダで現地の日本人の評価を新聞に投稿して改めさせる話は痛快だった。

中巻 ― 武揚 立身-混沌編
 今まで読み聞いたには、どちらかと言えば、薩摩側。外国留学経験の幕府の軍隊の将校達の目線は新鮮だった。
 戊辰戦争が始まると、慶喜と松田翔太がかっぶちゃって〰軽い感じになってしまった。慶喜の腰抜け〰大坂城からの撤退が武揚を歴史の人に押し上げたと言えるんだな。
 そう、一蔵どん、おはんの廃藩置県の政策は近代化のために不可欠だと言うことは、武揚も同感だったンだな。

下巻 ― 榎本武揚 立志-開拓編
 敗走する反薩長軍と蝦夷地に共和国を造ると言う武揚との隙間が、やや虚しく、青雲編のようなワクワク感がなかった。
開陽丸が江差で座礁したことも、〰12~13年前に江差に行って、港に係留されている開陽丸の復元船を見学したこともある〰
函館で戦いに破れたことも知っていたが、その最後の顛末が〰脚色もあろうが〰最後わかりました。
恩赦を受けて、明治政府の要職を黙々と歴任し、足尾鉱山公害を解決したとは〰武揚の人物が偲ばれる。




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