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心の旅紀行

人生は神と自我の二人三脚 kiko

軍事力競争は損と知れ

2021年06月23日 | 世界
日本が太平洋戦争を始めた頃はまだ世界は帝国主義が支配的で、アメリカ・ヨーロッパの強大国が威張っていました。そのような世界で日本が大陸に進出し、中国と戦争したり、満州国を建国したりすることを国民は歓呼していました。しかしアメリカは、弱小国日本が強くなってアメリカ以上に中国を荒らすのを見ることは我慢できませんでした。日本を敵と見るようになりました。

アメリカは、中国に味方して日本に厳しい制裁を加えてきました。日本はアメリカに抑圧されることに強く反発し、軍部はアメリカとの戦争を考えるようになりました。しかし勝てるとの見通しがえられず、苦悩していました。日本の弱点を見通していたアメリカは、妥協せず、戦争になることを見越しながら日本が大陸の利権を放棄しなければ制裁をやめないと通告してきました。勝った勝ったと思い上がってきた軍部は、大陸の利権を捨てることができず、ついに真珠湾奇襲でアメリカと開戦しました。

太平洋戦争は、勝った場面もありますが、ほとんどが負けで、日本はどんどん戦力を消耗していきました。しかし軍部は真実を国民に言いませんでした。全員死ぬまで戦う、この精神があれば最後は勝つと言って、自滅戦争を続けました。この情報を知り、アメリカは戦争が長引くをことを嫌い、非常に恐ろしい爆弾で日本人を恐怖に陥れ、降伏させることにし、計画を実行しました。それが大規模空襲による無差別殺戮です。原爆もその手段でした。歴史上類を見ない恐ろしい無差別殺戮が行われました。

さすがの日本も戦争継続は日本壊滅を意味するとさとり、軍人にとっても現人神であった天皇を中心とする終戦派が、終戦への活動を開始し、何とか終戦に至りました。

この日本の戦争について帝国主義時代だから軍部は悪くない、アメリカを敵にしたことが悪かったという評価が現代でもあります。戦争は犯罪という思想ではありません。そして現代でも戦争は犯罪ではないと考える人がいます。やるなら勝たなければならないと考えています。敗戦の教訓として軍事力世界一のアメリカを敵にしてはいけないと考えています。

しかし、現代は外国との経済交流で得するとの考えが強くなり、戦争で得すると考える人は少数派です。殺人を犯罪とする考えに続き、戦争も犯罪とする考えが支配的になっています。帝国主義は完全に過去のものです。国境は現状維持という考えが支配的です。中国やロシアの国土拡大主義を批判、非難する国が多くなっています。中国やロシアは時代遅れという訳です。

国土拡大主義を放棄した国は、中国やロシアに何らかの制裁を加えながらこれらの国が国土拡大主義を捨てることを期待しています。軍事的圧力も加えていますが、戦争しないという考えが支配的です。強大国は戦争回避のため軍事力競争はするが戦争はしないという考えです。

軍事力競争をしても戦争しない訳ですから明らかに軍事力競争は損です。

現代は人類は軍事力競争は損という新知識を持てるかどうかという段階にあります。