☆ インテレクチャル・ベンチャーズが日本の知能を海外へ売り込む
埋もれる技術が活かされないのは地方の大学も同じ。
埼玉医科大ゲノム医学研究センター、岡崎教授は世界で初めて脂肪酸を燃焼させる遺伝子を発見、骨粗鬆症やメタボリック対策に役立つ薬の開発を目指している。
しかし、地方大学は企業との結びつきも弱く、研究を売り込むにも企業を探すノウハウや労力不足で折角の研究成果が埋もれてしまうことが多いという。
このように埋没してしまう日本の知財に目を付けたのがアメリカの巨大ファンドだ。
そのファンド「インテレクチュアル・ベンチャーズ(IV社)」は、9月30日日本法人を設立した。
立ち上げたのはビル・ゲイツの側近として技術戦略を担当した元マイクロソフトの人間だ。
同ファンドは、大学や企業から買い取った特許の使用権を組み合わせパッケージとした商品を販売する。
また、様々な研究者や開発者と情報交換し、研究者たちの頭にあるアイデア段階の発明や技術にも積極的に投資、特許となるまで支援も行う。
IV社は、日本やアジア向け投資額に約1000億円用意しているという。
既に日本の約20の大学と契約し、休眠特許を海外へ仲介を始めた同ファンドに、埼玉医科大の知財担当者も訪れた。
同大学が力を入れる再生医療の研究を海外展開するため、ファンドとの契約を選択肢に入れている。
IV社は、さらに、自ら今後未来に必要となる研究を考え提案書としてまとめ研究者などに提案することで、研究者に何が必要かヒントを与えることもする。
海外ファンドに日本の知財が持って行かれる危険性を感じ、政府も行動を起こしている。日本板IV社としてファンドを設立する準備を始めている。
発足に携わった甘利行革担当大臣は、税制・リスクマネー供給・人材・などありとあらゆるものにイノベーションを起こしていくように整備してくという。
眠れる頭脳を廻って起こる交際的な争奪戦が新たな価値を生もうとしているようだ。
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