始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 10月14日放送のメモ (日本の知財を活かせ)-2

2008-10-15 23:33:49 | WBS

     インテレクチャル・ベンチャーズが日本の知能を海外へ売り込む

埋もれる技術が活かされないのは地方の大学も同じ。

埼玉医科大ゲノム医学研究センター、岡崎教授は世界で初めて脂肪酸を燃焼させる遺伝子を発見、骨粗鬆症やメタボリック対策に役立つ薬の開発を目指している。

しかし、地方大学は企業との結びつきも弱く、研究を売り込むにも企業を探すノウハウや労力不足で折角の研究成果が埋もれてしまうことが多いという。

このように埋没してしまう日本の知財に目を付けたのがアメリカの巨大ファンドだ。

そのファンド「インテレクチュアル・ベンチャーズ(IV社)」は、9月30日日本法人を設立した。
立ち上げたのはビル・ゲイツの側近として技術戦略を担当した元マイクロソフトの人間だ。

同ファンドは、大学や企業から買い取った特許の使用権を組み合わせパッケージとした商品を販売する。

また、様々な研究者や開発者と情報交換し、研究者たちの頭にあるアイデア段階の発明や技術にも積極的に投資、特許となるまで支援も行う。
IV社は、日本やアジア向け投資額に約1000億円用意しているという。

既に日本の約20の大学と契約し、休眠特許を海外へ仲介を始めた同ファンドに、埼玉医科大の知財担当者も訪れた。
同大学が力を入れる再生医療の研究を海外展開するため、ファンドとの契約を選択肢に入れている。

IV社は、さらに、自ら今後未来に必要となる研究を考え提案書としてまとめ研究者などに提案することで、研究者に何が必要かヒントを与えることもする。

海外ファンドに日本の知財が持って行かれる危険性を感じ、政府も行動を起こしている。日本板IV社としてファンドを設立する準備を始めている。

発足に携わった甘利行革担当大臣は、税制・リスクマネー供給・人材・などありとあらゆるものにイノベーションを起こしていくように整備してくという。

眠れる頭脳を廻って起こる交際的な争奪戦が新たな価値を生もうとしているようだ。




職人技が冴える本革首輪   起業情報サイト

WBS 10月14日放送のメモ (日本の知財を活かせ)-1

2008-10-15 21:41:37 | WBS

     特許流通の動き

日本は数多くの特許が使われないまま埋もれている。

年間10万件以上登録される特許のうち半数以上は、事業や産業に活かされていない休眠特許となってしまう。

この休眠特許をめぐり、それを活かそうという動きとともに、その存在に目を付けた海外ファンドの争奪戦が始まり、再び日本の知能が注目され始めている。

長野県箕輪町にある「(株)ミスズ工業」は、大手企業が使わなくなった特許を活かし事業を拡大している。

同社が手がけるのは体内埋め込み式の試験用超小型ポンプで、僅かな量(1マイクロリットル/時)まで薬の投与を調整できる精密機器だ。

もともと時計を作っていた同社は、クオーツの技術を応用、セイコーエプソンが事業統合などで使わなくなり地元企業向けに公開した特許を利用して商品開発となった。

このポンプ、医療界だけでなく自動車メーカーからの引き合いも多く、100億円規模の事業に育てたいという。

しかし、このような特許流通が成功する例はまだまだ少ない。

国は中小企業活性化策の一つとして特許庁の関連団体に専門の特許流通アドバイザーを置き、休眠化している特許を企業に仲介することを進めている。

埼玉県鴻巣市にある「アルワーク(株)」は千葉工業大学の特許を利用し抗菌効果の強い独自のヨウ素加工を施したアルミ製品を開発している。

特許流通アドバイザーは、日に2~3の中小企業を訪問し必要とされる技術を聞き出し、約5000万件ある特許のデーターベースの中からマッチする技術を探すことを行っている。
こうしてマッチした技術をあれもこれもと100以上紹介してもうまくいかないときもあるという。

このような人海戦術によって、特許庁の関連団体は、この10年で1万件の特許を仲介したが、それでも海外に比べると少ない。日本の企業は知的財産を活用する動きが遅いという。