始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 10月17日放送のメモ (市場VS国家)-2

2008-10-19 14:56:55 | WBS

     アメリカ流市場原理主義時代が終わる

世界中で国家の台頭が顕著になり、資金繰りに苦しむ銀行を支援することに日欧米の中央銀行は一致した。

日銀も、金融機関が資金を融通する短期金融市場向けに固定金利でドルを無制限に供給することを決めた。

金融機関同士の取引となる短期金融市場でも、その貸し借りの金利は市場原理が働く。
不安が出てきたドル貸し出し金利は大きく上がり資金調達が厳しくなる銀行が出る可能性が高いため、低く固定した金利で日銀がドルを貸し出すということだ。

世界的に広がった金融自由化に逆行する措置が必要なほど、今回の金融危機は深刻である。今後、大きなリスクをとって巨額の利益を生むウォール街のビジネスモデルは形を変えざるをえない。

サルコジ大統領が、「市場は常に正しいという発想は終わった」と発言したように、これまで国家が介入せず市場に任せて経済成長した市場主義は今変わろうとしている。

市場主義の台頭は1980年代、時を同じくして就任したレーガン大統領、サッチャー首相が強力に推し進めたことから、市場を国家から開放するその経済政策は“レーガノミクス”、“サッチャリズム”ともいわれた。
公共事業の民営化や、ロンドンでは金融市場の開放によって海外から大量の資金を流入することによって繁栄を続けた。

所謂、規制緩和によるアメリカ流市場の自由化は、その後東西冷戦の終結、社会主義の崩壊によってさらに規模を拡大した。

それから今日まで、ITバブル崩壊や、アジア通貨危機など幾度かの波にさらされ、国家が市場に介入することもあったが、それは限定的だった。

しかし、今回の問題については、専門家も未曾有の危機としてとらえている。それは、正に金融の心臓部アメリカで起きた問題だからだ。
もはや、経済競争原理に任せて繁栄したアメリカ流市場主義の時代は終わったという。

ただ、今回の混乱の結果、市場主義が終わり統制経済に向かうということではないだろう。
あくまでも価格を決めるのは市場で、その中で行きすぎた取引に関しては、サブプライム問題を教訓に規制の監視を怠らないという体制が整っていく方向に進んでいかなければならない。




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