始めてから分かる起業の体験記

新会社法で、簡単になったとはいえ、やはり起業は面倒なことが多い。体験して始めて分かったことなどの話をします。

WBS 10月9日放送のメモ (欧州大鉄道網に日本の商機)-2

2008-10-10 21:43:57 | WBS

     欧州“鉄道ビッグ3”に挑む日立

見本市で注目を集めていたのが2月に発表されたフランス アルストム社の次世代高速列車「AGV」だ。

同社は、ドイツのシーメンス、カナダのボンバルディアと並ぶ“鉄道ビッグ3”のひとつ。

3社で世界の鉄道市場の55%以上を占めていて、ヨーロッパ市場は3社の牙城である。

AGVは世界最速の営業速度360km/hを目指し、ヨーロッパだけではなくアジア・ブラジルへの進出も見込んでいる。

AGVの投入によってアルストム社の昨年度受注は40%増となった。日本での受注も可能性はあるという。

このヨーロッパの厚い壁に挑んでいる日立は、日本勢で初めてイギリスで高速鉄道“クラス395”を受注した。

イギリス南東部アシュフォードにある「日立レールメンテナンス」の車庫では、来年12月運行に向け“クラス395”の走行試験が夜間続けられている。
走行実験で最高速度225km
/hを出し、ヨーロッパで注目を集めた。

1990年代ヨーロッパに鉄道事業の進出をしかけた当初、日立は家電メーカーというイメージが先行したうえ、イギリスの規格や制度の違いから受注には結びつかなかった。
ヨーロッパでの実績がないペーパートレインは売れないといわれた。

そこで、同社では環境が違うところで日立の列車が動くことを証明することにした。

2003年、イギリスの古い車両に日立製のシステムを搭載して走行試験を行った結果、遅れや電波障害などが起こらず、“クラス395”の受注を獲得することができた。

そして、日立が今力を入れているのがディーゼルの“ハイブリットシステム”だ。
ブレーキ時に発生する熱をエネルギーとして充電し発車や加速に使うもので、環境に厳しいヨーロッパでの受注を目指す。

参入が難しいヨーロッパで受注したことから、日立に注目が集まり、同社は新たな受注に期待をかけている。

イギリスでは1000両規模の車両購入計画が2件あり、日立は“ビッグ3”と競い合うことになる。

需要が拡大する鉄道市場、日本はヨーロッパを足がかりに世界への進出を目指している。


WBS 10月9日放送のメモ (欧州大鉄道網に日本の商機)-1

2008-10-10 08:25:04 | WBS

     原油高と環境が鉄道市場に追い風

ヨーロッパでは原油高と環境への関心の高まりから鉄道の需要が増加している。

世界の半分の鉄道を持つといわれるヨーロッパで、鉄道メーカーは“ビッグ3”という欧米3大企業が独占している状態。そこへ今、日本の鉄道メーカーが食い込もうとしている。

ロンドンと大陸を結ぶ高速鉄道ユーロスターは、今年上半期、原油高で値上げされた航空機の影響で利用が18%も増加した。

ユーロスターのプレミアクラスは食事も出て片道260ポンド(約46000円)、飛行機のビジネスくらすより遙かに安い。

さらに、昨年高速化が可能となる線路となり、ロンドン~パリの時間は20分短縮、2時間15分となって鉄道利用の増加に拍車をかけた。

2010年ヨーロッパでは鉄道事業の自由化を迎え、国境を越えたサービスが可能となり、各国では高速鉄道網の計画が進められている。
2020年には現在の3倍となる計画で、航空会社にとって驚異だ。

ヨーロッパでは移動時間が3時間以内ならば鉄道を選択する傾向が強く、高速鉄道網が拡大すれば、鉄道の商機は高まるとみられている。

ロンドン~パリ便を減らしたエールフランスも鉄道事業への参入を検討しているという。

9月、ベルリンで開かれた“国際鉄道見本市”には世界41ヵ国から1800社以上が参加、過去最大規模となった。

世界の企業のなか、日本勢もその存在をアピールしている。

川崎重工は、発表したばかりの世界市場向け高速車両“efSET”を展示、軽量化や騒音の少なさといった環境対策を前面に打ち出していた。

一方、三菱重工はドバイで受注を決めた世界最長の無人運転システム“ドバイメトロ”を展示、アジア・中東に同システムを開拓するのが同社の役割と説明する。

世界の鉄道市場拡大へ日本メーカーの売り込みが始まっているようだ。