☆ 人材確保から人材育成へ
ショッピングセンターの業界団体が主催する“接客コンテスト全国大会”、東京を除く関東甲信越の地区大会には78店、150人の参加となった。
持ち時間6分間でお客様にモノを売るコンテストで、接客態度やコミュニケーション力を競いあう。
この大会への参加者はこの5年間で倍増している。その背景には年々増えるショッピングセンターが抱える問題があった。
郊外に多くのショッピングセンターができているが、人材の確保は厳しく人手不足状態になっている。
さらに1%から2%上昇していた賃金が、景気の後退局面をうけ昨年の12月から上げられなくなっているため、賃金引き上げによる人材確保も難しくなっている。
そのような現状のなか、ショッピングセンターでは人手不足をカバーするため、既存の人材を育成することが必要となってきたという。
求職者は、“働きがい”を求める傾向が強まり、それを受ける企業では、人材確保のため、職場のモチベーションを上げる対策に取り組んでいる。
接客コンテストへの参加は、正に職場のモチベーションを上げる取り組みのひとつだ。
参加者は、1年をかけ参加のための準備をするなか、モチベーションは高まるし、参加者本人だけでなく周りにもいい刺激になるという。
今、ショッピングセンターは人材確保から人材育成へ変えてきている。
そして、従業員にいかに楽しく働いてもらうかと、それをどうやって売上につなげるかが今後のテーマとなると、人材紹介会社では見ているようだ。
それにしても、世界一といわれる日本の接客レベル、それを海外で活かせる何かができるような気がします。